以下のとおりお答えします。
>ニーチェがキリスト教を否定した気持ちが、分かりますか?
⇒はい、よく分るような気がします。
ニーチェの気持ちとしては、「あの世を賛美し、この世を否定するキリスト教は死の匂いがする」という気分ではないでしょうか。そして、ここにニーチェの苦悩が始まります。ペシミズムが心に巣くいます。「この世こそを賛美し、明るく積極的に生きるべきではないのか」として、プラトンのイデア論などに反感を抱き、酒の神ディオニソス(バッカス)に共感を抱きます。そして、ニーチェの開き直り、ニヒリズムが頭をもたげます。「かくなる上は、地上の楽園を造るしかない」と考え、キリスト教の神の死を宣告し、「真なる神」を探します。
このあたりの心情の経緯をたどれば、おおよそ、「キリスト教に落胆→ペシミズム→神殺し→開き直り→ニヒリズム→無神論→独自思想の神格化」と考えることができるかも知れません。
そして、このことが、彼の著作『悲劇の誕生』・『アンチクリスト』・『偶像のたそがれ』・『反時代的考察』・『ツァラトゥストラかく語りき』などに如実に表われていると思います。
お礼
詳しく教えていただき、ありがとうございました!