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ε-δで証明するlim[x→2]x^3 = 8
- 「解析入門」(田島一郎著)のε-δ法の勉強中に、異なる方法でlim[x→2]x^3 = 8を証明しました。
- 具体的には、以下の条件を満たすδを求めることで証明しました: 2-δ < x < 2+δ ⇒ (8-ε)^(1/3) < x < (8+ε)^(1/3)。
- したがって、lim[x→2]x^3 = 8をε-δで証明することができました。
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質問者が選んだベストアンサー
うーん、「まずい」訳ではないのだけど、多分学習している順番とか、証明するべき命題の順序等を考えると、なんというか「順番が逆」というか、「この命題を証明するのに前提としている知識(命題)が強力過ぎる」んですよね。 あと、本来この命題は順序体であれば成立する、例えば有理数体でも成立しますが、質問者さんの証明法だと、実数体を含む、順序体であって代数的閉体であるものなら成立しますが、例えば有理数体だとこの証明法では使えない。 どういう事かというと、先ず 8-ε< x^3 < 8+ε ⇔ (8-ε)^(1/3) < x < (8+ε)^(1/3) と変形してますが、この段階で2つ前提をしている。つまり、今考えている順序体をKとして、 1) 任意の a∈ K に対し、b^3 = a なる bが必ず一意に存在する 2) 1)の前提の下で、f(x) = x^(1/3)でf(x)を定義すれば、fは狭義単調増加。つまり、f: K→Kは、『順序を保存する』(という言い方をする)。 という2つの事を前提としている。 この内、2)もきちんと証明が必要。(ちなみにきちんと証明できますか?) また、1)に関しては、多分正に「実数の連続性」とかを今学習していると思いますが、つまりは実数体が持つ性質を元に証明する必要がある。学習の順序を考えると、要はこの命題で使うべき前提としては『高等過ぎる』のです。 又、1)は実数体では通用しますが、有理数体では通用しない(ご存知の通り、例えばb^3 = 2 を満たす有理数bは存在しない)。一方、この命題(つまりlim[x→2]x^3 = 8)自体は有理数体を含む、一般の順序体で成立する。この意味でも、この命題で3乗根をつかうやり方は、望ましくないのです。 だから証明としては間違ってないんだけど、証明に使っている前提が要は「強過ぎる」。多分、見ている本では、δの値として、εと整数との「加減乗除」(とmin, maxとか)しか使ってないはず。
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- tmppassenger
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つまりは「(ε-δ論法による)極限の定義と、順序体の定義『だけ』から、この命題を証明することを考えるとどうなるか?」というのを考えて見てください。順序体の定義は、多分既に学習していると思います。 繰り返しになりますが、一般の順序体では、例えば与えられたaに対し、b^3 = a なるbが必ず存在するとは限らない。
お礼
丁寧な回答まことにありがとうございます。 私は工学畑の人間で、いわゆる厳密な微分積分学とは無縁でした。 学生時代だった大昔、教科書に載っていた微分(全微分)の定義が、導関数の定義などに比べ腑に落ちないところがあったので、脳の老化防止を兼ねて大学数学を再勉強中です。したがってまだ実数論までとても行ってっていません。教えていただいたことを参考にしながら当面「解析入門」と格闘したいと思っています(笑)。 本当にありがとうございました