それと受験勉強を始めたらのアドバイスを一つ贈ります。
それは、『民法だけは毎日触れ!』です。民法は条文だけで1000以上もあるものすごい分量です。基本書も冊数を多く、多いものだと民法だけで10冊を超すものから、少ないものでも四冊は読まなければなりません。総則、物権、担保物権、債権総論、債権各論、親族法、相続法と幅が広いです。
ゆえに司法試験の格言で「民法を制する者は司法試験を制す」といわれてやみません。私自身は公法(憲・刑・刑訴)が得意で、私法(民・商・民訴)が苦手だった経験上、是非とも初めから民法重視でやるといいです。
色んな説・学者・予備校・先輩・同級生に振り回されるでしょうが、くれぐれも「辰巳の○○先生はよくて、LECの××先生はダメだ」だの「いや、LECの△△先生はいいが、辰巳の◇◇先生はダメだ」といった『他称:予備校(講師)評論家』になった時点で、司法試験受験界から自然淘汰されますので、それだけはならないように常日頃から意識していてください。
私自身、上記のような予備校や予備校行使個人の贔屓・批判を聞くたびに、「んなこと言っている暇あったら定義や判例しっかり覚えろ!」っといつも思っていました。
それともう一つ、初学者に「条文を暗記すれば司法試験に受かる!」と思っている多いことです。条文は司法試験中に論文・口述試験時に貸し出しされますので、覚える必要性がまるでありません。
『司法試験=実際の事例に条文とその解釈をどう当てはめていって(自分なりの)妥当性を導き出すか!』に尽きます。無論、自分の逆説も考えて行かなければなりません。そういうところにつきますので、くれぐれも択一偏重の勉強方法にならずに、論文にとことんこだわった勉強をすることを祈ります。「論文を制する者は司法試験を制す!」ですしね。一番受かるのが大変な試験は論文試験です。択一は俺が受かっているくらいなので、ちょこっと頑張れば誰でも受かりますが、早い時期に択一を触ると知識偏重になって、論理的思考力に結びつきづらくなります。
択一は『来年の母の日に受けるゾ!』となった段階の前年の10月ぐらいからはじめるといいですよ。何年も受験していけば、10月から始めるという時期が徐々に短くなっていき、私が受験生の晩年は2月の択一答練あたりから三ヶ月ぐらいでまとめられるようになっていましたから。
しかも初めて択一合格した年は択一オンリーの勉強でしたが、晩年は択一に受かって当たり前になっていましたから(といってもたまにポカやって落ちる年もあったのですがね(笑))、論文対策と択一対策の勉強を同時並行で行えるように熟練していましたよ。
お礼
大学は法学部でした。最初の民法の講義はもちろん総則でした。そして民法が嫌いになりました。でもテレビなどでは遺産とか借金(債権?)とか不動産のことなんかを結構取り扱ってますね。そういうのを見て大学時代に経験した「民法アレルギー」を治そうかと思っています。詳しいご説明をありがとうございます。