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「軍事目的のための科学研究を行わない」の意味とは?
- 軍事目的のための科学研究を行わないとは、安全保障研究であっても軍事に直結するような研究は行わないことを指します。
- 具体的には、軍事技術の開発や軍事兵器の研究、軍事戦略の策定などが該当します。
- 対象は学術会議に参加している研究者や団体、学校などであり、学術会議が指導・権限を持っている範囲の活動が対象です。
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1. 軍事産業や防衛省に対して協力しない、研究資金を求めないと言うことと思います。科学技術コミュニティーの中での規範の話で、法律の話ではありません。大学の研究者が防衛省や軍需産業から資金を得て研究開発を行ったら、大学によっては解任される可能性はあるしコミュニティーから白い目で見られることでしょう。ただ、最近はムードが変わり東大でも、この規範に従うかどうかは研究者の判断に任される様になって来ています。防衛省や軍需産業に関わる企業が軍事的な研究を行うのを縛るものは無いので、大学や理化学研究所などの公的な研究機関が協力しない、させないと言うだけです。元々は純粋に真理を探究する目的の物理学が、非人道の原子爆弾を生み出したことへの反省です。軍の委託を受けた京都帝国大学物理学教室でも戦争中に原子爆弾の開発が進められていました。京都大学といえばその後ノーベル物理学賞を連発した日本の誇るべき研究機関ですが、戦争の中で闇の歴史も抱えています。 アメリカでは軍の研究予算と力が大きく、NASAも元々は国防省の組織からスタートしています。また、インターネットを開発したのも軍の組織であるDARPAで、軍と先端の科学技術研究は海外では切っても切れない関係があります。ただGoogleの様な国際企業の中には企業理念として軍に協力しないと言う方針を明確にしているところもあります。軍を凌駕する研究資金を持っていて世界中の頭脳を集めているからできると言う面もあります。 2. 学術会議を頂点とした科学技術研究に携わる大学などの研究機関のコミュニティーです。1. で書いた様に、規範の強制力や範囲は曖昧になってきています。 現在では宇宙技術やAI、ロボット、サイバー、通信、ドローン、量子コンピューター、暗号技術、自動運転などあらゆる先端技術が軍事目的で必須ですから、先端科学研究で軍事利用が全くできない研究を選ぶのは難しく、逆に防衛省も先端の科学技術にアクセスせずに先端の軍事設備や兵器を持つことは難しいです。軍事関係の資金を頼らず先端研究を続けられる企業や大学も、またごく少数になっていくと思いますから、軍事目的禁止の定義や理念を見直すタイミングと思います。 個人的には軍事と科学技術を独立させるのは大賛成なのですが、今のままでは日本で純粋な科学技術研究をしても、それが海外で利用されて新しい兵器が開発されないともいえず、難しい課題ですが、これこそ日本の賢者がそろった学術会議で検討すべきことと思います。
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- symbiosislife
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少し追加です。 悪用できる言葉としては、 「Keep the people Ignorance」などというものがあります。 「国民を愚かに保つことにせよ」という意味です。 国民が政策に対して、関心を抱かずに無知でいることによって、権力者が政治を勝手に動かすことができるようになるという悪い考え方にも使用できます。このような研究が進んだら、国民生活は、悪化していくでしょう。ですので、軍事的な研究とは、良くないものと思います。 もちろん、自然科学の世界においても、「核爆弾は、開発しないようにしましょう」などと様々な条約までが世界的に安全化のために進められているくらいです。人を傷つけるものは、開発すべきではないと思います。
お礼
ありがとうございました
- symbiosislife
- ベストアンサー率27% (10/36)
(1)「軍事目的のための科学研究を行わない」とは具体的にどういう意味ですか? 研究できない事・研究できることを具体的に1つ以上挙げて説明していただきたいです。 ご参考までの回答 科学とは、人類が共生していくために健全なものを追求するところに科学者の社会的な責任があります。ですので、当然に危ない研究はしません。 軍事的なものや、独裁に使われていた不健全な手法から、回避するために研究されているものに「世論操作」「プロバガンダ」などがあります。 (2)「軍事目的のための科学研究を行わない」の対象は誰ですか? 学術会議に任命されている210人?学術会議に参加している?団体や学校とかも? 当然に学術会議の会員だけでなくて、大学や研究機関のどのような研究者でも当然の社会的な倫理として規範としていることになります。 人を傷つけることに科学を使うと大変なことになると思います。
お礼
「世論操作」「プロバガンダ」が研究禁止なんですか?…そうですか。ありがとうございました。 ありがとうございました
- SPROCKETER
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周辺国を見ればわかりますが、核兵器、生物兵器、化学兵器でしょうね。軍事目的の科学研究と言えば、真っ先に、この3つが挙げられます。どれも大量殺戮兵器で、多くの犠牲者を出す殺傷力が大きな戦術・戦略兵器です。 軍事目的の研究と聞くと、コンピュータを使う通信・誘導技術と思っている人が多いでしょうが、これは、すでに研究開発がおこなわれ、日米共同研究も進んでいます。科学者を従わせないと出来ない研究開発と言えば、核・化学・生物兵器なわけで、要するに北朝鮮の核開発、中国の生物兵器開発などに対抗する軍事技術開発が目的であるわけで、一線を超えるものであるのは間違い無いでしょうね。 おそらく、核爆発を利用した指向性エネルギー兵器、レールガンを使った電磁砲、プラズマ兵器、電磁パルス兵器、レーザー兵器などが目的でしょうが、新型コロナウイルスで騒がれているような人種によって殺傷力が桁違いに異なる生物兵器開発も含まれるでしょう。米ロ中の超大国に追い付く兵器開発が目的であるのは否定出来ないでしょうね。 軍事目的の科学研究をおこなわないという意味は、1980年代から、核・化学・生物兵器を除いてという意味に改変されていて、今では、それも改変して研究開発に踏み込もうとしているようです。
お礼
「軍事目的の科学研究をおこなわない」は「核・化学・生物兵器を除いてという意味」ですか…。では地雷や通常爆弾の研究はOKだということですか…。そうですか ありがとうございました
- g27anato
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質問の事例における表現は「軍事」「戦争」という文言であり、 そこには「使用」「利用」或いは「可能」という文言が抜けています。 具体性を欠いた表現が用いられているため、如何なる解釈も可能となってます。 (1) 例えば通信、例えばコンピューター…、 社会の利益を目的に研究する事自体が、 その研究結果の全てを軍事に応用できます。 「できる」か「できない」かという問い自体が、全て解釈次第であり答は如何様にも導かれ、 …最終的には問うこと自体が愚問となります。 (2) 「軍事目的」という文言には対象の定めが無い。 …「軍事目的」という文言を規定に設けた全ての事例において、 関連する如何なる研究者も団体も、場合によっては一般個人でさえも、 付随する文言次第、その解釈次第によることで、 「対象」ともなり「対象外」ともなりえます。 つまり、このような問いには…(禅問答のようで申し訳ないのだが)、 解釈次第によっては「答」さえも存在しなくなる可能性を包含してると言えるのです。
お礼
ありがとうございました
- eroero4649
- ベストアンサー率32% (11072/34514)
1 例えば「毒ガス・生物兵器の開発」なんてのがそうでしょうね。 ただその線引きは曖昧です。「毒ガス(化学兵器)の父」と呼ばれたフリッツ・ハーバー博士は肥料の生産に欠かせないフリッツ・ハーバー法というやり方を発明してノーベル賞を受賞しました。肥料を開発して多くの人を飢餓から救った陽の部分と、毒ガスを開発して多くの人を無残に殺して重い後遺障害ももたらした陰の部分の両方を持つ人で、その評価は現在でも賛否両論あります。 生物兵器の開発も、どこか敵国が生物兵器を開発するかもしれないのでその対策法は研究しなければなりません。しかしちゃんとした対策をするには「敵がどんな生物兵器を開発するか」を考えないといけないので、自ずと少なくとも「作ろうと思えば作れる能力」は持ってしまうと思います。 元々軍事技術と民生の技術は相互に影響し合っています。飛行機の技術が劇的に進んだのは第一次、第二次世界大戦でした。 フリーズドライのコーヒーや、ゴアテックスのように最初は軍事用に開発された技術が広く民間で使われている事例も枚挙に暇がありません。民間技術はどうしても「開発費がペイできるか」というのがありますから、時に予算を青天井で使える軍事の分野で開発が進むことがありますね。 2 「運動会の宣誓」みたいなものですね。「フェアプレーで戦うことを誓います」って宣言しないと汚いプレーもするのかというとそういうことではないですが、宣言することで意思を共有するというものです。 日本は第二次世界大戦で全土を焼け野原にされ、国民は家族や友人だけではなく、財産も何もかもを失った人が何百万人も出ました。東日本大震災の比ではありません。様々な分野の研究者も軍人になって、あるいは空襲によって命を落とした人が大勢いました。 その宣言は「二度とあのような戦争をしてはいけない。そういう戦争に科学者が加担してはならない」という思いを込めたものですよ。
お礼
ありがとうございました
補足
「毒ガス・生物兵器の開発」なるほど…と言いたいところだったのですが、神奈川大学の常石教授は、731部隊の化学兵器とかの研究をしていて、オウムのサリン事件の時なんかは、毒ガス研究の専門家としてよくテレビに出ていました。 でもあの人は文系で、開発じゃなくて毒ガス史の研究みたいな感じだったからああいうのはまた別なんですかね。 兵器開発の直接的な研究だけが禁止されているのかなと思いました。
- NOMED
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当時日本を含め、様々な団体・企業が同じような声明をだしています 一種のブームのようなもので、その時世の尊重でしょう 一方で、兵器転用は当たり前のように行われています 例えば、無人航空機・偵察機などについているカメラやレンズは、軍事目的ではなく、民間仕様目的で開発されたものが、転用されています 例えば、第二次世界大戦後に日本製のレンズ(ニコン)が朝鮮戦争に研究・使用されています その黒歴史を払拭するために書かれている宣言をしていますが、結果、未だに日本製のレンズが各国の軍用に転用されているのは普通の話です つまりは、軍事目的での研究はしないが、転用は致し方ない例は、探せばいくらでも出てきてしまうのが事実かと思います
お礼
ありがとうございました
質問にまっすぐ回答ができないのが申し訳ないのですが、こういうのは恣意的に判断されるものですから、過去に実際行ったこの会議の活動のみ調べた方が良いですよ。そこからご自身で判断されるべきだと思います。 どうも、純粋な学術の側面からの活動より、思想的な部分が強そうに思います。 新しい人も、今の人たちの推薦?から選んでいるようなので、自浄作用があるのかなと思いますし、それがないなら問題ありそうには思います。
お礼
ありがとうございました
お礼
「軍事産業や防衛省に対して協力しない、研究資金を求めない」なるほど。明快ですね。 「東大でも、この規範に従うかどうかは研究者の判断に任される様になって来ています」そうなんですね。 参考になりました。ありがとうございました