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金属焼結体のエッチングによる化合物相の観察困難性
- 金属焼結体の表面観察において、化合物相が観察できず困っています。
- XRDなどの結果から明らかに化合物を形成しているサンプルがあるのですが、SEMなどを見ても化合物らしきものが一切観察できません。
- 現状は、鏡面状態の金属焼結体をSEMやFE-SEMで観察しても化合物相は見えず、エッチングなども効果がない状況です。
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エッチングが適切でなくても、あるいはエッチングされていなくても、SEM-EDSによる元素分布観察には影響ありません。エッチング条件が不明確な場合は、まずSEM-EDSで相分布を調べ、その結果をもとにSEM観察を行うのが良いと思います。 SEM-EDSで、XRDで検出された化合物を形成している元素の分布を調べれば、どこに化合物があれば分かるはずですが、分布はどうなっていましたか。 XRDで検出された化合物以外の相は、SEM-EDSで確認できましたか。 化合物が極めて微細で全体に均一に分布しているため、SEMでは見えないということはないですか。
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- nowane4649
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反射型XRDが可能な程度に表面付近で生成されているはずだが、SEMなどでの表面観察では確認できない程度には深い位置にあるであろう化合物層を調べたいということでよいでしょうか? まず、EPMAはSEM-EDSと同じ原理の測定であり、大して変わらない結果になると予測されます。 (蛍光X線の波長分解能・精度や強度の測定精度が向上するだけ) FIB装置(収束イオンビーム)は検討されましたでしょうか。 FIBはアルゴン、ガリウムなどの比較的重たい元素をイオン化して加速し、サンプルに照射することで表面をスパッタリングし、深い部分を露出させることができます。目的化合物層が表面から数μm程度までの深さにありそうであればこの方法がシンプルでお勧めです。 https://www.hitachi-hightech.com/jp/science/technical/tech/microscopes/focused-ion-beam-systems/descriptions/ サンプルの切断断面を整えることもできますので、化合物層が深い場合でも対応は可能です。 https://www.assist.ipc.city.hiroshima.jp/melmaga/no228/300918-5.html バフ研磨やエッチングでは、削り過ぎ、溶かしすぎ問題がでるので、SEM-EDS観察では相性が悪いと思います。 (そもそもSEM-EDSでは、観察資料を鏡面にする必要も少ない)
- hiro_1116
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「エッチングが成功すれば化合物は観察できるのか?」というご質問は「上手く観察できたときに、エッチングが成功したという」というであろう実態を考えると、あまり意味を為していないかもしれません。 「エッチングを行うとすれば用いる溶液はどのようなものがあるか?」については、素材が分からないので何とも回答のしようがありませんが、エッチングによる前処理を請負っている業者さんもありますので、委託してみるのも良いかもしれません。(当然ながら費用は発生しますが。) 観察したい化合物が、今観察しようとしている試料表面に現れていない可能性はないのですか?
補足
迅速な回答ありがとうございます。 サンプルの表面と断面の両方から観察したので、化合物がどちらの観察面にも現れていない可能性についてはかなり低いものと考えています。 サンプルの組成はCr、Fe、Co、Ni、Siの合金で、塩水への耐食性はスレテンレス鋼と同じくらいという結果が出ています。
補足
詳細な回答ありがとうございます。 SEMにて3000倍程度で観察を行いましたが、らしき相は見当たらずEDSを行っても元素は均一に存在していました。 なのでそこからは化合物は確認できませんでした。 化合物相が微細でSEMでは観察できないという可能性については一切考えていませんでした。 担当の先生と相談して、その結論で納得して貰えそうならそうしたいと思います。