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ポリカ表面にカルボン酸塩が付着するメカニズム
- ポリカ部材の表面にカルボン酸塩が付着するメカニズムについて検討します。
- カルボン酸塩の付着が起こる原因や経路について解明するために、エポキシ系の二液性接着剤の周りの状況も調査します。
- この問題に対する解決策や予防策を見つけるために、質問をさせていただいています。
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質問者が選んだベストアンサー
分析結果からはやはり加水分解の可能性が高いですね。ポリカの加水分解であればビスフェノールAも検出されているはずです。検出されなければ他の原因ですが、こちらでは加水分解について記述します。使用環境で水分があればそちらが主要因の可能性があります。なければ成形の段階で加水分解を起こしている可能性があります。原因は乾燥不十分による水分残留か、滞留時間が長いことです。水分は、乾燥条件を満足していても乾燥方式によっては多く残留します。その場合に、成形工程の高温高圧により加水分解を引き起こします。メーカー推奨以上に乾燥時間を長くし、ホッパードライヤーでは乾燥されにくい部分のペレットを取り除くことで対策します。滞留時間については、チョコ停などがあれば捨てショットや、停止時間が長ければ再パージでスクリュー内で滞留した樹脂を取り除きます。また、成形品の総体積が成形機に対して極端に小さい場合に、スクリュー内の滞留時間が長くなってしまうので、適切なサイズの成形機を選択します。使用環境の水分であれば、なるべく水が接しにくいようにし、高温高湿を避けるしかありません。しかしながら、加水分解は自然現象なので、全くゼロにすることはできず、起こりにくいような作り方にすることが大切だと認識しています。 加水分解でなければ、接着剤の有機成分によるポリカへのアタックの可能性もあります。いずれの場合も、ポリカに接着剤を塗ったものと塗ってないからものに対して高温高湿試験で再現実験すれば良いと思います。
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- inowell
- ベストアンサー率57% (12/21)
ポリカからカルボン酸塩であれば、ポリカの加水分解が考えられます。しかし、使用環境、組み付け状態、分析方法など、詳細がわからないとこれ以上はなんとも言えませんね。
補足
早速のご回答、誠にありがとうございます。 説明が足らず、申し訳ありません。 使用環境:不明(現在ヒアリング中) 組み付け状態:レンズ部材としてポリカが使われ、金属の筒の中に、納めて接着剤で固定してある状態です。 分析方法:レンズ表面から異物を採取し、FT-IR 顕微透過法で測定いたしました。母材のポリカは検出されていない状況で す。
- ohkawa3
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>何故、どこからどのように付着したのか、見当もつかないため・・・・ 状況はご質問者さんが一番情報をお持ちの筈であり、webを介した回答者は想像力で怪しげな回答をしてしまう可能性があります。 ご質問を、次のように解釈して宜しいでしょうか? ポリカ部材を用いており、分析したところ、その表面にカルボン酸塩が付着した結果が得られました。 ポリカ部材の周囲にエポキシ系の二液性接着剤を使っていますが、カルボン酸塩が付着した原因を、エポキシ系接着剤と推測することは妥当でしょうか?
お礼
お礼が遅くなり申し訳ありません。 おっしゃってくださった通り、下記の認識で合っています。 ポリカ部材を用いており、分析したところ、その表面にカルボン酸塩が付着した結果が得られました。 ポリカ部材の周囲にエポキシ系の二液性接着剤を使っていますが、カルボン酸塩が付着した原因を、エポキシ系接着剤と推測することは妥当でしょうか? →yes
お礼
懇切丁寧なご助言、誠にありがとうございました。 今回、ビスフェノールAは検出されていません。 しかしながら、調査を進めますと、同じ場所で同じポリカ表面に過去にビスフェノールAが検出されていたことが分かりました。その時は部品の加水分解が起こっていたのかと思われます。 今回も使用環境は同じですが、ビスフェノールAが検出されていないことから、ポリカ成形後の乾燥が甘いことなどにより加水分解が起こっていたのかもしれません。 取り急ぎ、高温高湿(85℃85%等でしょうか?)の槽に部品単体で投入してみて、再現するか試してみます。 重ね重ね、ありがとうございました。