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アメリカ大統領選挙について
アメリカ大統領選挙の仕組みが理解出来ません。 大統領になるプロセスを下記の単語を使用して御説明頂けないでしょうか 党員集会 予備選 党員 党大会 一般代議員 特別代議員 過半数 宜しく御願い致します。
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アメリカ大統領選挙のポイントは、大統領選挙そのもの(本選挙)も、その前に民主・共和の2大政党が大統領候補を選ぶ数か月にわたる予備選挙も、大統領(予備選では大統領候補)を直接選ぶのではなく、投票する人を選ぶ間接選挙になっていることです。つまりいわば二重の間接選挙であることがこの長丁場の選挙制度を非常に分かり辛くしています。 まず、大統領選挙そのもの(本選挙の一般投票)は、4年ごとの11月に行われ、ことしがその年です。別に共和党または民主党の2政党しか候補を出せないわけではありませんが、近年この両党の候補以外が勝ったことはありませんので、大統領になるには事実上まずはこの2党のどちらかの候補になる必要があります。 現在行われているのは、この両党の中で大統領候補を決める争いです。民主・共和両党とも、最終的には党の全国大会で候補者を決めることになっていますが、それまでに各州で各党ごとに、予備選挙または党員集会で、「民主党(共和党)の大統領候補を選ぶ人(代議員)」を決めます。なお予備選挙や党員集会で代議員を選出する方法は政党や州ごとに異なりさまざまです。 現在のトランプ大統領は共和党で1期めなので、同党の大統領候補は特別なことがない限り、再選を目指す同氏で事実上決まりです。(正式には党大会で共和党の大統領候補として選ばれ指名を受ける必要があります) 一方民主党は、去年から多数の政治家が指名獲得に名乗りをあげてきましたが、予備選挙が始まった今も混戦模様で、指名獲得が誰になるかはまだわかりません。なお民主党には党員集会や予備選挙で選ばれる一般代議員と別に、各州の予備選・党員集会の結果に拘束されずに投票できる特別代議員(党の幹部役員など)が存在します。こちらも正式には党大会で代議員による選挙で民主党の大統領候補に選ばれ指名される必要があります。 次に大統領を選ぶ11月の本選挙の一般投票ですが、有権者は各州ごとに「大統領候補と副大統領候補のペアに対して投票することを誓った選挙人団」に対して投票する形式になっています。ほとんどの州では、1票でも多くの票を獲得した選挙人団が、その州に割り当てられた全部の選挙人の数を獲得する「勝者総取り方式」ですが、これ以外の方式をとっている州も一部あります。 選挙人の数は合計で538人いて、過半数の選挙人を獲得した「大統領候補と副大統領候補のペア」が最終的な勝者です。このように複雑な制度のため、接戦の場合には、有権者の得票数がもっとも多いペアと獲得した選挙人の数がもっとも多いペアが食い違う場合があります。前回の大統領選挙もこの例で、投票した有権者の数では民主党の方が多かったのですが、獲得した選挙人の数では逆に共和党の方上回り、トランプ候補が当選となりました。 なお、大接戦でいずれの候補も獲得した選挙人が過半数に達しない可能性もあり、その場合は大統領は連邦議会の下院で、副大統領は上院でそれぞれ選挙で選ばれることと定められています。(19世紀には実例があります) 手続きとしては、このあと12月に選挙人による投票が行われ、翌年1月に開票されて、正式に大統領・副大統領が選出される運びとなります。
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- ?橋 昌也(@fudousin)
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では私も豆知識を。 なぜ大統領選挙の投票日が火曜日なのか? 昔々、大西部開拓時代。日曜日は敬虔なクリスチャンたちは教会にいかねばならないので選挙などできません。で、月曜の朝に投票所に向けて馬や馬車で出発するのですが、とんでもなく広いので1日がかりの人も多くいたわけです。 よって、投票日は火曜なのです。
お礼
丁寧な御回答ありがとうございます。大変勉強になりました。
- koncha108
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#2, 3 さんが複雑な話をとても良く説明されているので、豆知識的なお話です。 アメリカの大統領選挙戦はとても長く、複雑ですが、実際には二大政党の共和党、民主党の候補者選びや有権者への呼びかけの期間が長いのであって、あくまでも政党としての活動です。共和党、民主党で方式が異なり、また州ごとにも異なるし、民主党は今回の選挙からこれまでとやり方を変えていたりして、一言では説明できないのですが、各州で党員集会、予備選を行い、最終的に全国党大会で党の統一候補が決まると言う流れは両党とも同じです。大統領選に出るのに必ずしも二大政党に属している必要はなく、アメリカで生まれたアメリカ市民で35才以上で14年以上アメリカに住んでいれば、大統領候補になれ、政党に属している必要もありません。実際2016年の選挙戦では、リバタリアン党と言う保守政党から立候補を表明したゲーリー・ジョンソンと言う人が、世論調査で人気を集め、誰も当選するとは思わなかった物の、共和党、民主党のどちらの票を奪って選挙結果に影響を与えるのかが話題になりました。正式な選挙の手続きは、立候補を表明した人が選挙キャンペーンで$5000以上使った段階で選挙資金補助の申請をしなければいけないことと、国民で投票する意思がある有権者が行う、選挙者登録。後は大統領選挙による選挙人(選挙人団)への投票と、その結果選挙人となった人が12月に行う、大統領候補への投票、翌年1月に行われる連邦議会での開票、正式な大統領の任命と言う手続きです。 大統領選挙で選ばれる選挙人はあらかじめどの大統領候補に投票するかを決めた人たちで、選挙ではこの人たちの名前を書くのではなく、大統領候補の名前か、その大統領候補に投票することを宣言した人たちの集まり(選挙人団)に投票します。選挙人の数は州や選挙区の人口で配分されているのと、ほとんどの州で、すでに回答があるように「勝者総取り方式」で得票率に関わらず選挙区に割り当てられた選挙人数を多数になった候補者が確保するため、国民の投票率と獲得した選挙人の数が逆転することがあります。2016年はヒラリー・クリントンが国民の総得票数でトランプを上回った物の、選挙人の数はトランプがクリントンを抑えたため最終的に大統領になりました。 じゃあ、選挙人がもし12月の投票であらかじめ宣言した候補と違う人に投票することは無いのかと言う疑問が沸きますが、実際にそう言うことは起こります。ただ、投票者の信任を受けた上での離反なので、訴訟を起こされる可能性あり、通常は大統領選の結果を覆すようなことにはなりません。ただ2016年にはトランプの勝利が信じられなかったことや、結果が僅差であったことから、ひょっとして離反する選挙人が増えて結果を覆さないかと微かな期待もされましたが、実現しませんでした。 そう言うこともあって、11月の第1月曜日の次の火曜日に行われる大統領選挙での勝利者が、ほぼ100%間違いなく大統領になると言うことで、その時点からPresident-elect (次期大統領)と呼ばれ始めます。 アメリカの大統領選は日本では信じられないほど巨額な選挙資金が使われます。2016年の選挙戦ではトランプ、クリントン両陣営を足すと2000億円ほど使われたと言います。そのうち、トランプは自分が大富豪で、資金がふんだんにあると言いながらクリントンの半分程度。現在の民主党ないでのキャンペーンでは、個人資産5兆円もあるブルームバーグ氏を他の候補者が恐れて、金権選挙を批判していますが、他の候補も支持者や支援団体などから巨額のお金を集めています。そのうち武ティジェッジ氏は最初のオハイオで勝利すれば、最終的にも勝利すると言う過去の事例から、オハイオでの予備選・党員集会に資金を投下して優位に立った物の、現在ネバダで苦戦している様で、ひょっとしたら燃料不足かも知れません。サンダース氏は民主社会主義者で到底企業や営利目的の団体から資金を集められるはずはないのですが、若者を中心とした一般の支持者から資金が集まっているそうで、見かけ以上に根強い岩盤支持層がある様です。
お礼
丁寧な御回答ありがとうございます。別の角度からのアプローチで勉強になりました。
- eroero4649
- ベストアンサー率32% (11073/34515)
アメリカ大統領選挙はあまりに仕組みがややこし過ぎて、アメリカ人でもちゃんと理解しているのはほとんどいないといわれている程です。
お礼
ありがとうございます。
アメリカの議会は、民主党と共和党の二大政党 大統領選は、民主・共和両党の候補者を1人に絞る「予備選挙」と、 両党の候補者から大統領を選ぶ「本選挙(一般選挙)」とがあります。 各政党が候補者を一人に絞り込むための予備選挙が行われています。 予備選挙では「代議員」に投票する この予備選・党員集会では、各州の有権者が、自分が選びたい候補者を 支持している「代議員」に投票します。たとえば、オバマ候補に投票したい人 は、オバマ氏を支持している代議員に投票するわけです。 代議員は、州によって人数が異なり、人口に比例して配分されています。 この結果、各候補が得票に応じた代議員の人数を獲得し、この獲得人数が 多い方が優位に立ちます。 こうして、次々と各州で予備選挙が行われていきますが、その過程で、 勝ち目がないと思った候補者は自分から撤退していきます。 予備選挙の最大のヤマ場は「スーパーチューズデー」と呼ばれる3月第1週の 火曜日です。10州以上で予備選・党員集会が行われます。 「全国党大会」で各党の大統領候補が決まる その後も7月末まで、各州で予備選挙が行われ、党の「大統領候補」が1人に 絞られます。 そして共和党、民主党の「全国党大会」で、全国の代議員が集合し、 党公認の大統領候補が指名されます。その後、いよいよ「本選挙」 の選挙戦に突入。 本選挙は、共和党候補と民主党候補の「一騎討ち」となり、 約2カ月間の選挙戦に入ります。 そして、いよいよ本選挙の投票です。「一般投票」 ここでも、有権者は各州の「選挙人」を選んで投票します。 選挙人は、予備選の時の「代議員」と同じように、どちらの候補を支持 しているか表明しているので、有権者は、どちらかの党のグループに 投票し、間接的に大統領を選ぶわけです。 そして開票。その州で1票差であっても最多得票となった政党が、 その州全体の選挙人の人数すべてを獲得できるのです (「勝者独占方式」と呼ばれています)。 このような形で、各州の勝者と、獲得した選挙人の数が決まります。 選挙人は全米で538人存在しているので、その過半数の270人以上を 獲得した候補者が、大統領となるわけです。 その後も形式だけですが、選ばれた選挙人が集まって12月に投票し、 開票は来年1月に行われ、1月20日に正式に新大統領が就任します。 今回のスケジュールはこちらを参考に https://www.fnn.jp/posts/00050241HDK/202002131000_FNN_HDK
お礼
丁寧な御回答ありがとうございます。大変勉強になりました。
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
アメリカで認められているのは共和党と民主党の二党だけで、それぞれの党から候補者1名に絞られる。 はじめに、どの党を支持するか登録した市民が党員である。代議員は、州によって党員集合、あるいは予備選挙にどちらか一つ、またはその両方で決められる。 特別代議員は支持する候補者を自己の意思で選ぶことができ、一般代議員は、支持する候補を明示するが特別代議員はその義務はない。 各党の候補者は、党大会で代議員によって決められ、過半数の支持を獲得した候補者が、共和、民主のいずれかの大統領候補として選ばれる。 こうして、決められた候補者に、一般市民が投票所に出向いて、その結果過半数を得た候補者が時期の大統領になる。詳しくは下記などをご覧ください。 http://www.kyoritsu-wu.ac.jp/nichukou/sub/sub_gensya/World/America_Canada/America/politics/how_to_elect_the_President.htm 一口に言えば、アメリカの大統領選挙は、直接選挙ではなく、間接選挙です。
お礼
丁寧な御回答ありがとうございます。大変勉強になりました。
お礼
丁寧な御回答ありがとうございます。大変勉強になりました。