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ユーロのおかげでドイツが一人勝ち
エマニュエル・トッドの「ドイツ帝国」が世界を破滅させるという本の中でユーロのおかげでドイツが一人勝ちしているといったことを言ってるのですが仕組みが分かりません。 同じ通貨を使っていても国によって物価は違いますし、物価や給料が安い国なら他国に対して安い物を作って輸出することが可能だと思うのですが
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私はこの本を読んだことがないのですが、 このEUというシステムは、強者の輸出国(つまりドイツ)には とても都合がいいシステムだと思いますね。 ドイツは、ドイツでのGDP(国内総生産)の40%以上が輸出で 占めています。一方、「貿易立国」日本などと 言われていますが、日本は同じ比率が16%しかありません。 つまり、ドイツは日本に比べて圧倒的に「輸出大国」なわけです。 EUというシステムでは、資本の自由な移動を認め、また 単一通貨ユーロを使っています。 しかし、EU全体の金融政策は欧州中央銀行(ECB)が 握っています。 となると、例えばイタリアなどが独自の金融政策をして、 景気を刺激したいとしても、それはできません。 これが、ユーロ通貨ではなく、以前のように イタリア・リラを持っていれば、リラをドイツ・マルクに 対して安くしたりする金融政策ができました。 加えて、資本、人材の移動もEU内では自由なので、 例えばドイツからのドイツ資本をイタリアでは 制限するなどの手も、イタリアは使えません。 現在のEUシステムでは、経済的に強いドイツのような国の影響が 一方的に勝ち、イタリア、ポルトガル、ギリシャのような弱い国は 従うしかないという状況ですね。
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- oboroxx
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以前テレビで言っていたのですが、ドイツが車などが売れて景気が良ければ、ドイツ単独のマルクであれば、マルクの対外的価値は上がる、つまり円高みたいになります。 しかし現在はユーロなので、ドイツが景気が良くても、他のユーロ使用国の景気が振るわなければ、ユーロが対外的に価値があまり上がらない、つまり円安みたいな感じになります。 ドイツの景気がすごく良くても円安だということです。 輸出国にとってはすごくいいですね。