原始的な「レーザー誘導兵器」は、第二次大戦後間もない1950年代に実用化されて、第一世代の「レーザービームライディング」方式のアメリカの地対空ミサイル「テリア」などが実戦配備され、ベトナム戦争で1000回以上の爆撃で7万トン以上の自由落下爆弾による攻撃でも破壊できなかった、ベトナムの交通の要衝「ハンホア鉄橋」が、1発の”レーザー誘導爆弾(スマート爆弾)”で墜ちたという話も有名だったりする。
これも有名な話だけど、1991年1月~3月の「湾岸戦争」でも、地対地、地対空、空対地で、多数のレーザー誘導兵器が使用されている。
レーザー誘導兵器は、「レーザー目標指示装置」から発射されたレーザー光を「レーザー誘導兵器」のシーカーが捉えレーザー光の中心へ向かって誘導することで、高精度の攻撃をもたらす仕組み。
今は、GPS(衛星測位システム)/INS(慣性航法システム)を併用した誘導兵器も実用化されているけど、レーザー誘導のCEP(半数必中界)が数mに対し、GPS/INS誘導のCEPは13m以上(INSのみでは30m以上)と、精密誘導能力に大きな差がある。
また、誘導装置と操縦翼で誘導爆弾に改修するキットもあり、過去に生産された、多数の無誘導爆弾(Dumb bomb:アホ爆弾)がレーザー誘導爆弾となっている。
レーザー誘導指示装置は、世界中の軍隊の”標準装備”とも言え、航空機などに装備する据え付け型の
アメリカ空軍:スナイパーポッド
アメリカ海軍ほか:ライトニングII
や、兵士が持ち運ぶ携帯用の
アメリカ陸軍、海兵隊ほか:AN/PED-1 LLDR
などが使われている。
お礼
レーザーというのは相手に送り返す事はできないのかな、有り難うございます。