こんにちは、グラフィックデザイナーです。
他人のおサイフについてアレコレするのは野暮ってものですが、しかしながらおカネの話を避けるのもいかがなものかと思いまして回答を。
会社に所属して働く以外の方法を模索する方が増えた今、どのように報酬を得て、どのような会計処理をし、納税するのかについては広く知られるべきかもしませんね。
フリーランスという業態は、簡単にまとめると個人事業主であり、自営業です。
しかし、カメラマンやデザイナー、イラストレーターという職業は、通常の自営業とは異なり、報酬は源泉徴収された金額と、消費税相当額を受領します。先に所得税を引かれた額が手元に入る形になります。
100万円以下は10%、100万円を超えた分については20%が、さらに近年は復興特別所得税も引かれます。(引かれた金額は報酬を支払う側が納税します)
報酬額の中から消耗品、旅費交通費、地代家賃、通信費、租税公課などのお金を払ったり収めたりして、残った分が収入となります。(そこから国民年金や国民健康保険といったものを収めることになります)
ただし毎月同じ額を入手できるかどうかは景気、営業力や技術力によって左右されますので、月々の給料という概念ありません。
1月1日から12月31日までの収支を振り返って、12で割ったものが給料と言えるかもしれない、というレベルのものです。
確定申告にてその額を算出し、1年の決算を行います。
さて。
我々の業態は定価がありません。
個人の資質によって報酬額が異なります。
カメラマンの場合、1日拘束で費用を請求する方、1カットいくらで計上して合計額を請求する方、1ヶ月契約で報酬を取る方、などなど様々です。
業界の標準額みたいなものはありますが、広告と出版と報道とブライダルで基準価格が違う、みたいなこともあります。
そこで営業力や技術力を駆使してその単価を上げていく努力をします。
ですから、給料が上がるというのを一般の会社にあてはめて言えば、企業努力を重ね続けた末に事業規模が拡大した結果がもたらされるもの、と思っていただければ通じるのではないでしょうか。
上記のように最終的に残った分が収入となりますので、ボーナスという概念がありません。
通常、企業では儲かったからといって基本給はあまり変わらず、ボーナスという形で支給されるケースが多いかと思われますが、自営業にはそれがありません。
(配下に従業員がついている場合は別です)
結論として「給料が上がる」とは「営業努力で年商を上げる」ということを意味することと思います。