何度も訂正してすみませんが、前便で《現在までの経験》としたところは、《現時点での完了》とするほうがより正しいと思いますので、再訂正の上再送いたします。
>この文はどうしてwe've talkedと完了形が使われているのでしょうか?
⇒それは、《現時点での完了》「すでに~してしまっている」を表すためです。
問題部分のbefore we've talkedは、before+現在完了ですので、「~してしまう前に」・「~することもないうちに」といったニュアンスになります。お書きのbefore we talkですと、単に「話し合いをする前に」で、「完了」を強調するニュアンスが含まれない表現になりますね。
ということで、繰り返しになりますが、もう一度全文を意訳すればこうなります。
>Please don't call me by a nickname before we've talked.
⇒「話をすることもないうちに(突然)なれなれしく呼ばないでください」。
以上、回答の一部を改善させていただきます。
なお、以下では、live in room13さんが提起されている問題について言及させていただきます。(結論を先に言いますと、本件にはやはりbeforeのほうがより適切だと思います。)
まず、辞典などによればbefore ~とuntil ~の間には次のような異同関係があります。
(1)どちらも現在完了の時制と組み得る。
(2)before ~は、~の部分で示される時点を含まないが、until ~はそれを含む。
(3)until ~は、stay, wait, walkなど、それ自体で動作の継続を表す動詞とともに用いられるが、before ~にはその種の制約はない。(どちらかと言えば、瞬時動詞と組むことが多い)。
(4)until ~は肯定表現と組み、before ~は否定表現と組みやすい傾向がある。
例:Stay here until we have done it.「我々がそれをしてしまうまでここに留まれ」。
Don't leave here before we have done it. 「我々がそれをしてしまう前にここを離れるな」。
上記、特に(3)(4)などにより、live in room13さんが言われるように、until ~のほうが多用される傾向はあるものの、場合によってはbefore ~のほうがより適する場合があって、本件はまさにその例に当てはまると考えます。
before+現在完了で、「言葉を交わしたこともないうちから」と、行為や経験の「(不)完了」を焦点化し強調したい場面状況だということです。もし、untilを使って、Please don't call me by a nickname until we've talked.とするとuntil の要求する継続とcallの意味が持つ瞬時性が排斥し合うような関係になるので、このような組み合わせは不自然で、共起しそうもないと推測されるからです。
なお、Please don't call me by a nickname before we've talked.「話を交わすこともないうちに(突然)なれなれしく呼ばないでください」は、実は、あだ名で呼びかけられることそれ自体を不快に感じている、ということが言外に暗示されていて、本人としては頑張って婉曲表現した結果がbefore we've talkedという表現の追加だった、と推測します。「(メールなどで)あだ名で呼びかけられることは承諾するとしても、それは直接話を交わしてお互いに親しみを抱いてからにしてもらいたい」といったようなニュアンスを込めて、本人としては「最大限の譲歩をした表現」なのだと思われます。
お礼
完了しているかを表すためなのですね。改めて理解できました。 いつも詳細な回答をしてくださることに感謝しております。 今回もいろいろなことを学ぶことが出来ました。 どうもありがとうございます!