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「カウンセラーもどき」に頼った企業のメンタルヘルス
簡単に取得できるカウンセリング資格を従業員に取らせ、うつ状態の人に関わらせる企業が増えているようです。 うつ病の人が、あるNPO公認のカウンセリング資格を持った人のカウンセリングを受け、病状を悪化させてしまいました。 https://gakuyukata.hatenablog.com/entry/2018/06/04/184023 心の専門家でもない人を、様々な背景を持ったうつ状態の人に関わらせる企業の体制に問題があると思います。 皆さんの周りではこういった事例はないでしょうか。
専門家の回答 ( 2 )
- 専門家吉田 修(@osamucom0409) 産業カウンセラー
コメントありがとうございます。 まず臨床心理士のデメリットは、社会人経験がないことです。 仕事現場での具体的な事例については、社内カウンセラーや産業カウンセラーなどにメリットがあるかもしれません。 >依存症になったことでその人には見捨てられ、見捨てられたことによる悲しみ、その人に迷惑をかけたことによる深い自責の念、言い訳もさせてもらえない悔しさなどが毎日、仕事をしていても、休みで家にいても何度も何度も頭に浮かび、苦しい状態が続いています。 このクライアントさんは、カウンセラーさんに対して、相当な依存をしていたことがわかると思います。 これはうつ病によるものではありません。 カウンセラーも会社の業務とはいえ自分でカウンセラーになったのでしょうから、人の話を自ら聴こうというマインドを持った人だと思うのですが、クライアントさんが四六時中、業務の妨げになるかのように頻繁にカウンセラーさんに接触していたのだと思います。 解りやすく言うとストーカーのような感じになります。 クライアントさんは、ストーカー行為をしている自覚はありませんし、普通に迷惑にならない範囲内で常識の範囲内でやっているつもりのようですが、カウンセラーさんにしてみれば、自分の仕事やプライバシーを大いに侵害されるような脅威を感じているのだと思います。 これは実際に体験してみないとわからないと思いますが、ちょっと常軌を逸するというのはこういうことだと思います。 なので、カウンセラーさんも拒絶する以外になかったんだと思います。 ここら辺のことが想像できないと、「たったこれだけの情報で診断名をつけて…」、というご理解になると思いますし、このクライアントさんにしてみれば自分のしたことについての客観的な事実への評価や反省が出来ないままただひたすら見捨てられたということを言いつらうことになります。 これはすごく深刻な問題で、クライアントにカウンセラーが危害を加えられるようなケースがこれですね。 それと、確かに人格障害についての専門的トレーニングを受けている専門家などの場合、依存を生まないように適切な距離を測ると思いますが、出口が見えない長期間のカウンセリングということになって行きます。 普通、このようなことをクライアントさんに直接話しても、理解できないか、全く受け入れることが出来ないと思います。 そういう障害だからとしか言いようがないものです。 それと、最初の回答を書いていた時に頭の中にあったのは、アメリカのカウンセリングの事例です。 例えば、親から虐待され周囲の人から銃を突き付けられたというかなり深刻な状況であっても、カウンセリングで克服していく人というのがいるわけです。 これは日本人とは全く違う自我を持っていると考えられ、他人と自分の境界線をしっかり保っている限り、問題を切り分け克服できるのですね。 国民性・民族性というものは本当にあるものだと思います。 私が知っている国内の事例だと、親兄弟に虐待され、天涯孤独になっても、自分の課題と向き合い、社会人として立派に生活している女の子がいます。 過酷な状況だけが人を闇に陥れるだけではないということだと思います。 最後はクライアントさん自身の生きようとする思いが健全であるかどうかだと思います。 回答になってますでしょうか。 以上です。
吉田 修(@osamucom0409) プロフィール
産業カウンセラー(日本産業カウンセラー協会) 吉田修(株式会社Dream・Giver) ■ご質問者・みなさまへ■ コーチング最新メソッドを使い、自分でできる、気持ちの切り替え方法をご提案しま...
もっと見る- 専門家吉田 修(@osamucom0409) 産業カウンセラー
こんにちは。 読ませていただきました。 大変興味深い内容です。 こういう事例はいっぱいあると思います。 ここ最近の国のメンタルヘルス対策としては、ゲートキーパーといって、職場の内部でメンタルの問題を抱えている人をいち早く発見し、相談に乗り、必要ならば専門家に引き継ぎ、近くで経過を見守る人を養成しようとしています。 この一環として、この会社ではカウンセラーを養成し、職場のメンタルヘルス対策をしているのだろうと思います。 これ自体は、問題点も多数ありながら、大筋では間違いではないと思います。 ただ、このブログを書いた人の本態はうつ病ではないと思います。 容易に診断はできないのですが、「依存性人格障害」ではないかと思います。 もう少し踏み込むと、人格障害に重複してうつ病を発症しているのであって、うつ病に対するアプローチでは解消しないケースだと思います。 さらに言うと、この人は自分の人格障害についての自覚はなく、またこれを正当化するため、自分について都合の良い情報だけをピックアップして書いているのだと思います。 結論から先に申し上げると、比較的特殊なケースですので、この会社の方針を変える必要はないと思いますし、特赦ケースを一般化してしまうと他の人の不利益になると思います。 具体的に見てみます。 >私の場合、「本音を言える人に出会えた」「理解してもらえる人に出会えた」と強烈に感じたことで、「いかにその人に受け入れてもらえるか」ということに没頭し、自分で考えることを放棄して、全ての判断をその人に委ねるようになってしまいました。 ブログを書いた人もこのように述べているとおり、カウンセラーを神様のような親以上の保護者のように捉えており、私の知る他の事例では、毎日数回電話やメールをしてきて、日々の行動を判断してもらうということを求めてきます。 実際、詳しくは書けませんが、すさまじい依存症というものはあります。 これは人格障害の専門家でも対応が難しいと思いますし、臨床心理士だからといって寛解に持っていけるかどうか難しいと思います。 このブログの作者のケースでもそうですが、まず一般的な社会人としての自我が育っていないので、治療は果てしなく続いてしまうと思います。 このようなケースでは、一般的なカウンセリングを行うと、心の中の渇きを満たしてくれるものと過度な期待をするため、カウンセラーに対して激しい絶望感と憎しみを持つようになり、攻撃的な態度に出ることがあります。 また、ブログの作者も書いていますが、このようなケースでは、自分の治療がアイデンティティの一部なっているため、治療方針や技法についてものすごく深く知っており、カウンセラーに対しての批判の舌鋒がすさまじくなります。 ただ、これも専門家に対する依存性で、客観的意見についてはそれなりにまとまったことは言うのですが、いざ自分に振り返って考えさせると、適切な自我が育っていないので、どうしたいという意思や将来の展望についてまったくというほどどうしていいかわからないというような感じです。 人格障害全般に言われることですが、統計を取りにくく、具体的な患者数ははっきりしていません。 残念ながら、ここに書かれていることは、このブログを書いた人の症状なのだと思います。
お礼
ありがとうございます。 さすが専門家の意見だけあって、鋭い考察だと思います。 確かに、ゲートキーパーという役割であれば、その方針でいいと思うのですが、専門家に引き渡す見極めがきちんとできるかどうか、自分の力を過信したカウンセラーが入り込みすぎないか、そこが肝になると思います。 また、ブログの作者が自分に都合のいいことだけを書いているのではないかというご指摘、これももっともだと思います。ただし、勢いで書いたような推敲もされていない文章っぽいので、作者の背景についても十分書かれていないし、関わったカウンセラーが他にどのような対処をしたのか、他にもまずいことをしていないのか、そういったことも書かれていないのではないかと思います。(ブログに自分に都合の悪いことを書かないのは、このブログに限ったことではないと思いますし・・・) 最後に、これは専門家に対して失礼とは思いますが、「容易に診断はできない」と前置きしながら、たったこれだけの情報で診断名をつけて決め打ちしてしまっているのは、尚早ではないかと思うのですがいかがでしょうか。回答の後半は、診断が確定したかのような救いのない内容ですので・・・。 おそらく普段の先生は、クライアントの話をよく聞いた後で、さまざまな分析をし、慎重に診断をされていると思います。 素人が偉そうなことを言って申し訳ありません。
補足
さっそく自分のfacebookにブログへのリンクを張って自分の宣伝に使ってるのは抜け目ないですねー。 診断間違ってたら恥の上塗りですよ。
吉田 修(@osamucom0409) プロフィール
産業カウンセラー(日本産業カウンセラー協会) 吉田修(株式会社Dream・Giver) ■ご質問者・みなさまへ■ コーチング最新メソッドを使い、自分でできる、気持ちの切り替え方法をご提案しま...
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お礼
ありがとうございます。 >おそらく普段の先生は、クライアントの話をよく聞いた後で、さまざまな>分析をし、慎重に診断をされていると思います。 これは吉田先生のことを指して言ったつもりなのです。 普段、吉田先生は産業カウンセラーとしてクライアントさんの話をじっくり聞いてから診断されてるんだろうなあと思ったものですから。 臨床心理士と産業カウンセラーを比較するつもりはありません。 言葉足らずで誤解を招いた点はお詫びします。 >ここら辺のことが想像できないと、「たったこれだけの情報で診断名をつ>けて…」、というご理解になると思いますし ここも「想像」ですよね。事実に基づいていない。専門家であるならば、診断は慎重に行っていただきたいです。 「専門家だから少しの情報でも分かるんだ」と言われてしまうと返す言葉もないですが。。。 でも私がクライアントだったら、そういう先生には診てもらいたいと思いません。 素人の戯言と思われるかもしれませんね。 最初の質問からだいぶそれてしまいました。 吉田先生が最初に言及されている通り、企業で「ゲートキーパーを養成する」という目的を明確にして資格をとらせるなら私も賛成です。 ただし、どうやって専門家に引き渡す見極めをするのか、そのノウハウは確立しているのか、結局、個人の判断に任せるということでは新たな依存症を生む原因になりかねないと思うのです。 依存症が特殊なケースといっても、その危険性をできるだけ下げる努力はするべきだと思います。 「どうやって信頼関係を築くか」ということにばかり主眼が置かれ、「心の問題に入り込むことによるリスク」も合わせて教える必要はないのでしょうか。
補足
コメント訂正します。 最後の文、前半は 「どうやって信頼関係を築くか」ということばかりに主眼が向けられてしまっていないでしょうか。 です。