回答(3)再出です。
参考URLの情報に基づいて、操作電圧DC24Vの電磁弁のコイル抵抗とインダクタンスを60Ωと0.6Hと見積もり、回路シミュレーターを使って、還流ダイオードの有・無の場合について、コイル電流の減衰の様子を計算してみました。
結 果:
条件 発生するピーク電圧 電流が5%になるまでの時間 電流が0%になるまでの時間
ダイオード無 約600 V 0.73 ms 0.85 ms
ダイオード有 約0.8 V 25 ms 35 ms
この電磁弁の最低保持電圧が1.2Vということは、定格24Vの5%以下の電圧では、残留磁気や摩擦力などに復元ばねの力が優って復帰するということなので、電流が5%になるまでの時間が、コイルによる吸引力によって吸引状態が保持される時間と考えていいと思います。もちろん、吸引力がばねの復元力を上回っても、プランジャーの質量と移動距離などに基づく機械的な遅れが加わることになりますが、電流が5%になるまでの時間は、還流ダイオードによる動作遅れを見積もるのに適切な指標と思います。
上記計算例では、還流ダイオード無の場合は、1 ms以下で駆動電流が減衰するのに対し、還流ダイオード有の場合は25 msほどの間、吸引力が残ると考えるのが適切と思います。
計算で使ったコイルの抵抗値やインダクタンスは、実測値ではありませんので、実際の値を使って計算すれば、吸引力が残存する時間はある程度変化することは当然ですが、25 msの値が1秒を超過するようなことは有りえないと判断できます。
一連のご質問で、電磁弁の開放が遅れることについて、還流ダイオードの働きを疑っていらっしゃいますが、秒の単位を超えるような開放遅れは、還流ダイオードの影響は除外することが適切と思います。