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SUS304の加工硬化と炭素の増加について
- SUS304は冷間加工することで加工硬化を起こしますが、炭素の増加は起こりません。
- 冷間加工によるSUS304の加工硬化について、炭素の増加は起こりません。
- SUS304を冷間加工することで硬化が生じますが、炭素の増加はありません。
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他の回答者の方々と概ね同じ意見ですが、少し補足させてください。金属材料の硬貨のメカニズムは 一般に塑性変形すると、ディスロケーション(転位)が材料内で移動します。個々の金属材料の変形能は 材料内のポテンシャルエネルギーが関与するということもできます。転位の移動のし易さは結晶構造の 欠陥や不純物の存在に関わります。一般に塑性変形を加えると結晶の欠陥が増えたり、偏析する傾向があり 転位の移動を阻害する要因となります。これが加工硬化のメカニズムと言われていると考えております。 鉄と炭素は比較的結び易く、炭化鉄などの化合物も含めさまざまな組織構造を示します。炭素が鉄における 硬化の重大要素となっているのも、上記のメカニズムに関連しています。
・加工硬化は、ひずみ硬化 とも言われ、主に冷間(常温)の塑性変形による金属の硬化現象のことで、熱処理により硬化出来ない鋼、あるいは非鉄金属(銅、アルミ等)の硬化方法です。硬化は言い換えれば強化とも言えます。 加工硬化は、材料の結晶構造内の転移 (dislocation) の移動により起きるのであって、炭素の量は変化しません。組織変化であり金属の分野では”変態”と言います。(オーステナイト系SUS鋼の場合は加工誘起マルテンサイト変態と言います) ・硬化の原因である転移Dislocationとはどのような現象でしょうか。実は、Dislocationとは土木工学では、断層を意味します。金属内の結晶内の転移もこの断層のようなものでイメージ出来るのではないでしょうか。 加工硬化する前の材料を電子顕微鏡で見ると結晶格子は整然と規則正しく並んでいます。金属学の教科書の図形のモデルのようです。つまり転移のない状態の金属組織です。 ・材料が加工硬化されると、材料の結晶構造内で、すべり等が発生し転位が次々発生し、飽和状態になります。転位は凝集され少しの力では転移が起きないように防止されてきます。この転位形成の抵抗が、塑性変形の抵抗として表れてきた訳です。つまりこれこそ硬化した証拠でもあります。
JISG4314「ばね用ステンレス鋼線」の規格を精査すれば良くわかると思うが、 冷間加工による加工硬化を最も有効に利用している典型的な例ではないかと思う このなかに、SUS304-WPBという材質で、線径0.08→2150~2400[N/mm2]もある しかし規格で炭素量は 0.08%以下なのです。またこのような場合、一般にSUS304 は非磁性だが、加工硬化させると誘起?マルテンサイトという状態変態をして 磁性体になってしまうから磁石にくっつくが、実際に化学的変化はないのです
金属の中に隠れていた炭素が顕れる? 炭素は周囲に無いから空気中の炭酸ガス=二酸化炭素より取込んで増える? ・・・では無い・・・ 炭素は鉄と親しい関係にあり、その成分割合により幅広い特性が得られる重要な成分。炭素の多い鋼は硬くなる傾向がある。 しかし加工硬化とは SUS304 に限らず、金属全般で起きる現象です。 アルミ板、真鍮板、銅板などを圧延すると加工硬化が起きて硬くなり、それを質別H(hard)などと称して売られている。 http://www.nikkeikin.co.jp/pages/products/learning/03.html http://www.toishi.info/faq/question-ten/cukigou.html ステンレスのなかでも SUS304 は炭素が0.08%以下と少ない。更に炭素を低くして錆にくくしたものもある。 何故加工硬化が起きるかは、上記のサイトでも簡単に説明されているので参照して下さい。
お礼
加工硬化についてお教えいただきありがとうございます。 参考にさせていただきます
増えません 鋼の中の炭素量が増えて硬化するのではなく、転位が堆積することで、 金属の結晶構造において、すべり変形ができなくなることが硬化の原因 です。 >鋼の中の炭素量が増えて硬化するのではなく、転位が堆積することで、 上記に、「加工することにより」という言葉を追加しておいた方が良さそう ですね。 一回で適切な回答文を作文できずに、申し訳ありません。
お礼
加工硬化しても化学変化しないのですね ありがとうございました。
お礼
やはり化学変化はないのですね ありがとうございました