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熱伝導と熱伝達の違いとは?
- 熱伝導と熱伝達の違いは、熱の移動が起こる場所によります。
- 熱伝導は1つの物質内での熱移動を指し、熱伝達は2つの接している物質間での熱移動を意味します。
- ALと鉄の場合、ALの方が熱伝導が良いとされていますが、熱伝達においても優れた性質を持つことがあります。
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熱伝導率は熱の伝わる速さです。 熱伝達率は量の問題です。 伝熱の三原則は伝導、対流、放射です。 熱を他に渡す放熱能力に関して、その関与率は、伝導は6.6%、対流は28.9%、そしてなんと放射は64.5%です。 放射により発生するのは赤外線で、ご存知の様に電磁波です。 即ち、真空中で非接触でも熱の移動は生じます。 放射率は、FeもAlも表面の酸化膜の存在により向上します。 そして、黒色であること。 参考になれば幸せです。
伝熱の分野はいろいろな考えを持っておられる方がおられ、 注意が必要です。 どの考えが正しいというわけではなく、いろいろな人の 意見、定義をいいとこ取りすると混乱すると思います。 普通、熱の伝わり方は、熱伝導と放射の2種類か、それに 対流を加えた3種類に分けられることが多いと思います。 対流による熱の伝わり方を表す数値が熱伝達係数とか 熱伝達率と呼ばれるものです。 熱伝導は、物質移動を伴わない伝熱であり、通常は固体内の 熱の移動をいいます。 対流は物質移動を伴う伝熱です。固体と流体の伝熱であり、 例えば温度の高い固体表面により、温度の低い流体が暖められ 浮力やファンなどの空気の流れにより流体が移動する、という 現象です。(固体表面から流体に熱が伝わる現象は、 熱伝導ですので、対流は熱伝導+物質移動として扱い、 熱の伝わり方は熱伝導と対流の2種類という人もいます。) 通常は、伝導、対流、放射が単独で生じることは少なく、 実現象はそれらの組合せです。 例えば、個体間の接触伝熱と言われるものでは、理想的な 平面同士の完全接触であれば伝導ということになりますが、 実際は表面粗さやうねりがあり、ミクロの目で見ると、 固体同士が接触している所と空気が隙間に入っている ところが生じます。従って、接触伝熱は、固体が接している 部分では伝導、空気が入っている所は対流と放射が生じて いることになりますので、接触伝熱は、伝導+対流+放射の 複合現象です。 熱が伝達されるから熱伝達という用語の使い方は、 対流熱伝達と混同されますのであまりお薦めしません。
すでに回答(2)(3)で説明されていますが、少し追加を。 熱伝導は一つの物質あるいは物体の内部での熱の伝わり具合を表す言葉です。 物質は固体・液体・気体のいずれでもかまいません。例えば理科年表には 気体、液体、固体の熱伝導率が出ています。 一方、熱伝達は一つの物質あるいは物体から、別の物質あるいは物体への熱 の伝わり具合を表す言葉です。但し両方とも液体、あるいは両方とも気体で すと、混合してしまい、熱計算は全く変わってしまうので、この組合せは除 きます。 例えば冷えた金属片に高温の金属片を押し付けた場合にも熱伝達が起こりま すので、加熱あるいは冷却媒体は必ずしも気体と液体とは限りません。
熱伝導は固体(あるいは静止している流体)の内部に生じる伝熱形式のことです。 熱は温度の高い分子から、それに接する温度の低い分子へと次々と分子間を直接伝播していきます。 熱伝達は運動している気体または液体から固体壁へ、あるいは逆に固体壁から気体または液体に熱が伝わる伝熱形式のことです。 対流熱伝達とも言って、その気体または液体の運動(対流)の原因により自然対流と強制対流とに区別して取り扱います。 (つまり、流体の状態により熱伝達率が変わります) 従ってALや鉄には熱伝導率はありますが、熱伝達率という概念は(溶けていない限り)ありません。 固体同士の接触による熱の伝わりには、接触面積や接触状態とかもかかわってきます。 どのような試験か分かりませんが、こんな感じで少しは分かりますでしょうか?
「熱伝導」「熱伝達」という言葉を文章の中で使う場合に大きな意味の違いがない場合が多いと思いますが,「熱伝導率」「熱伝達率」という言葉には定義があって,明確に意味が違います。 ◆熱伝導率 ※固体の中の伝熱を扱うときに使います※ 両面の温度をそれぞれTi,Toとし,面積A,厚さδの面を伝わる単位時間あたりの熱量をQは,以下の式で表すことができて,この比例係数λを熱伝達率といいます。 Q=(λ/δ)・(Ti-To)・A 単位は,[K/W]です。(SI単位の場合) ◆熱伝達率(熱伝達係数とも言います) ※固体の表面と流体の間の伝熱を扱うときに使います※ 固体表面の温度をTw,流体の温度をTbとし,伝熱面積Aの面を単位時間あたりに伝わる熱量をQは,以下の式で表すことができて,この比例係数αを熱伝達率といいます。 Q=α・(Tw-Tb)・A 単位は,[K/m・W]です。(SI単位の場合) 間違いやすい(≒巷の表現は不適切な場合が多い)言葉ですが,適用する箇所,物理的な意味が違います。 ・鉄に比べアルミの方が,材料の特性として「熱伝導」が良いことは確かと思います。 ・鉄表面とアルミ表面から空気に伝熱する場合,どちらが熱が伝わりやすいか?固体から周囲の気体に放熱(伝熱)するモードとして,「対流」と「放射」があります。対流については,周囲の気体と固体面の温度差が運搬される熱量の決定要素です。(表面積が同じなら鉄もアルミも放熱性能に変わりはありません) これに対して,放射については温度差以外に固体面の「放射率」を重要なパラメータとして加える必要があります。通常の仕上げのアルミ板と鉄板を比べた場合,アルミ板の方が放射率が低く,放射によって運ばれる熱量が少なくなると思います。(金属表面から周囲の空気に対しては,アルミの方が熱を伝えにくい結果が出たとしても,理屈に適っているということです) なお,放射率は表面の仕上げによって大きく変わります。鏡面研磨すれば放射率は低くなり,粗面では高まります。また,アルマイトや塗装により高く(1に近づける)ことができます。(塗装をすれば,鉄とアルミの差はほとんどなくなるものと思います) 常温に近い領域の放熱を扱う場合,対流と放射は同程度の熱量を運搬することを付け加えておきます。
お礼
表面処理の違いによる傾向もアドバイスして頂き、ありがとうございます。 この件は、試験をしていく予定ですので、とても参考になりました。
簡単な両者表現方法は、 http://www.inouereinetsu.co.jp/teatime/jikken2.html 熱伝導は、以下を http://www.weblio.jp/content/%E7%86%B1%E4%BC%9D%E5%B0%8E 熱伝導、以下を http://glossary.cdaj.co.jp/01000050/s04000/000853.html “熱伝導&用語”“熱伝導&用語”で検索した内容です。 内容は、略同じで、漢字の『導』と『達』の意味合いから、使用箇所が 異なっているだけと、思います。 また、試験結果の差は、推測ですが、熱の伝わる早さが異なり、時間当たり に直すと、熱伝達のカロリー差が出る事が、要因ではないでしょうか? 単位の中に、『m』や『sec』の長さや時間の単位があれば、 熱が伝わる速さ(m/sec)が、起因しています。 上記に誤記あり。早さ ⇒ 速さ です。失礼。
お礼
サイトを拝見させて頂きます。 ありがとうございました。
お礼
熱伝導と熱伝達の違いを一言でまとめて頂き、ありがとうございます。 ようは、熱伝達は液体や気体でないとそういう概念がないということですね。