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生鋼材と焼きいれ鋼材のヤング率の比較
- 生鋼材と焼きいれ鋼材のヤング率の比較について再確認したい。
- 生鋼材は加工が容易であり、焼きいれ鋼材は加工が困難である。
- ヤング率は鋼材の硬さの種類によって変化するが、その変化は数%程度である。
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多分色々と困惑するのは・・・ ”ヤング率は何に依存し、何によって決まる”のかを 理解していないからだと思います。 そして、熱処理によってヤング率を決めているものに影響を与えることが 出来るのか否か? ヤング率とは、物体の変形のし難さとも言えると思うのですが では、物体に外力をかけた時、物体はなぜ変形し、その変形のメカニズムは どの様になっているのか? 私自身このあたりは勉強不足で現時点でそれらしい明確な解は 得ていませんが、現時点で調べた中での解はこうなのかと推測してます。 金属などの延性材料は、力が加わると原子(または結晶の不完全部:転位)が移動することによって破壊せずに変形する。 下記URL引用 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』<脆性>より http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%86%E6%80%A7 そして、物体の変形のし易さし難さ(剛性)は 原子間結合力が支配的であり、原子オーダの微視構造により決まる。 即ち原子間結合力が強い材料が、 剛性ある材料=ヤング率が高い材料になり得る。 そして、熱処理をしても原子間結合力は変わらない。 もし、高ヤング率鋼を作るなら添付URLの様に原子間結合力が高い強化相を マトリックス中に組み入れるといった"材料の組成を変える"しかない。 ヤング率の解説 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%8E%87 豊田中央研究所の試み<チタンホウ化物粒子を複合化した超高ヤング率鋼> http://www.tytlabs.co.jp/japanese/review/rev351pdf/351_081tanaka.pdf 転位の解説 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%A2%E4%BD%8D http://syllabus-pub.yz.yamagata-u.ac.jp/amenity/Knowledge.asp?DSN=Electrochem&nKnowledgeID=3050 多分、言葉のあやだと思いますが言葉は正確に使用した方がよいと思います 硬度→材力上では"硬さ"と言いましょう 水の軟水、硬水と混同しないためにも確か材力上では"硬度"ではなく "硬さ"と言うと思いました 硬度計も正確には好ましくない言葉ですが、慣習でまだ"硬度計"と 言っているだけと理解した方がよいと思います。
その他の回答 (5)
回答(4)です。 まずは、金属材料学と材料力学の教科書を読まれることをお勧めします(Web上にも有益なサイトがあるとは思いますが、私は知りません)。 原子レベルのことまではよく分かりませんが相変態や冷間加工によりヤング率は変化するようです。しかし、いずれにしても変化率はわずか(せいぜい数パーセント)のようですし、もともと材質のばらつきもあるでしょうから、通常の設計計算の精度から考えれば、"変化しない"といっていいのではないでしょうか。少なくとも私は設計の過程で考慮したことはありません。
お礼
前の私のお礼で「10年以上前に勉強して・・。」 として出来るだけ失礼のないようにと思い投稿したのですが・・。 「まずは、金属材料学と材料力学の教科書を読まれることをお勧めします」 そのまま貴方にお返しします。 この回答を読む限りでは私とあまり変わらない。(おそらく本当の所は貴方の知識のほうがはるかに私より良いでしょうけれど) 失礼しました。
"JIS使い方シリーズ 熱処理技術マニュアル"には、 1.ヤング率は炭素含有率、硬さには無関係である 2.焼入硬化すると、ヤング率は少し低下する 3.オーステナイト組織のものは、ヤング率が低い とあります。 回答(1)の方は、引張り強さと混同されているのではないですか?
お礼
ご回答ありがとうございます。 私自身の過去の記憶や勉強の甘さが目立つようにも思ってきましたが、 どうしても引張り強さとヤング率は同じような意味だったようにしか思いだせません。 ここに来てヤング率は低下するとなりました。 で、硬度には関係ない。 一体分子レベルで何が起こっているの?という印象です。 私自信のいろいろ調べてみますが、出来れば推奨サイトを教えてください。 無理を言いますが、もう少しお付き合いください。 よろしくお願いします。
ヤング率が同じということは、応力ひずみ線図の比例限度内において傾きが同じということと理解しています。 どんな文献を見ても生鋼材と焼入れ鋼でヤング率が一緒ということは決して安全を見てとかではなく本当にそうなんだと思います。(実験したことが無いので推測ですが) それを前提にtara555さんの体験した矛盾を説明すると生材に掛けた応力はその材料の比例限度を超えたのではないでしょうか?一度計算してみてください。比例限度を超えれば当然変形量が増えますので見かけ上のヤング率は小さいように感じます。 生材の比例限度内での応力であれば、たわみ量は焼入れ材と同じになりませんか? ヤング率は硬さの種類?というよりも材料の持つばね定数と理解しております。 chinheitsuomihの言われる”ヤング率が変化しないとの前提に立てば、変形率もまた硬度の増大に伴って正比例的に大きくなることになります。” がよく理解できません。 変形率=σ/Eですから、ヤング率が変化しないで、掛かる応力が同じであれば変形率も同じですよね?解釈が間違ってたらごめんなさい。 くどいようですがヤング率が同じならば同じ力で引っ張ると同じだけ伸びるということですよね?(比例限度内において)
お礼
ご回答ありがとうございます。 「変形率=σ/Eですから、ヤング率が変化しないで、掛かる応力が同じであれば変形率も同じですよね?解釈が間違ってたらごめんなさい。」 もし、鋼材に熱を加えさめない状態で、ヤング率を測定したらどうなるのでしょうか?ヤング率は変化しないのでしょうか?(当然、硬度は下がっていてよく伸びるように思います。また、私の勘違いでしょうか。) ご返答よろしくお願いします。
何か意味がわかりませんが、誤解してるような気がします。 ココ↓ ”変形率もまた硬度の増大に伴って正比例的に大きくなることになります” 「硬度が大きくなると、変形率(ひずみと言いましょう)も大きくなる」 その根拠は?? ココが勘違いの基だと思います。 ”引張強さ”とは鋼材の極限強さ(=最大荷重/元の断面積)ですよね ようは焼入れでこの引張強さの上限は上がりますが、 応力/ひずみの傾き変わらないとの認識です。=ヤング率は変わらない。 引張強さが2倍になってもヤング率は2倍にならないと思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 「硬度が大きくなると、変形率(ひずみと言いましょう)も大きくなる」 ということはゴムと鉄を比較するとゴムのほうが硬度があるということにはならないでしょうか?(私はまた勘違いをしていますか?) 「”引張強さ”とは鋼材の極限強さ(=最大荷重/元の断面積)」をばね係数に見立て、ヤング率(引張り)と勉強したように思います。 後、別の率として、母材の全体を圧縮したときの比率とか、剛体に対してのひずみ(たとえばビルが一つの鋼材だとして、最上階を水平に力をかける時のひずみ率)、やポアソン比などを一緒に勉強した記憶があります。 なにぶん10年以上たっていますので、私自信不明確な部分も多いですが・・。 私自信も調べてみますが、ASさんの推奨するサイトをご紹介ください。
tara555さんのオリジナル質問に、一番に回答したものです。寄せられた回答は全て拝読しました。 オリジナル質問は、同じ条件で負荷を掛けると焼き入れしたほうが、目視によっても明らかにたわみ量が少なくなるが、たわみ量の計算式に基づくと、この理由は焼き入れに因ってヤング率が増加したと考えられるが如何か? というものでした。私はこの見解は正しいと思い、その旨を回答しました。 これに対して一人の方のみならず、焼き入れ材であってもヤング率は基本的に変化しないとの見解が寄せられ、tara555さんは若干混乱されたかに拝察されます。私も異なる見解の方々に以下の質問をさせて戴きたいと思います。 焼き入れ処理に因って硬度は焼き入れ前よりも必ず高くなりますが、ヤング率が変化しないとの前提に立てば、変形率もまた硬度の増大に伴って正比例的に大きくなることになります。つまり焼入れ材は同じ力で引っ張ると、 より沢山の伸びを観察することになります。本当でしょうか? 硬くなれば変形量が少なくなる方が一般的な傾向ではないかと思われます。 焼入れ材について、一般に強度計算上でヤング率の変化を考慮しない慣習が、ヤング率が変化しない証拠なのではなく、結果として計算上考慮しなくても安全側に振れるからでは無いでしょうか。
お礼
ご回答ありがとうございます。 まったく私も同感です。 ただ、私自信回答をして思ったのですが、母材は鋼材であり、実際には目で見て分かるぐらいたわむのか?(生鋼材と焼きいれ鋼材とのたわみを比較してヤング率が変わり、目で確認できるかどうか?ペラペラの鋼材ならばある程度確認できるようにおもいますが・・。) 他の先生方の意見を楽しみに待ってみましょう。 ありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 「”ヤング率は何に依存し、何によって決まる”のかを理解していないからだと思います。」 理解していたつもりなのですが・・。もう一度、古い本を引っ張り出してみてみます。 「ヤング率とは、物体の変形のし難さとも言えると思うのですが」 そのように私も勉強したように思います。あくまでも「変形のし易さ」ではなく「変形のし難さ」ですよね。 「そして、物体の変形のし易さし難さ(剛性)は 原子間結合力が支配的であり、原子オーダの微視構造により決まる。 即ち原子間結合力が強い材料が、 剛性ある材料=ヤング率が高い材料になり得る。 そして、熱処理をしても原子間結合力は変わらない。 もし、高ヤング率鋼を作るなら添付URLの様に原子間結合力が高い強化相を マトリックス中に組み入れるといった"材料の組成を変える"しかない。」 私の理解では本当にこの通りなのですが、"材料の組成を変える"という点で私自身の知識の甘さがあったように思います。 結論としては熱処理をしても同じ材質であれば硬さは変化するが、ヤング率はほとんど変わらない。 そういうことですね。 ありがとうございました。