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SCS13の物性について調査
- SCS13の物性について調査しています。SUS304と比較して熱や電気の性質などの情報が欲しいですが、文献やJISでは機械的性質しか載っておらず、情報が見当たりません。
- また、過去の質問ではSCS13の耐食性に関する情報が「錆びる」という意見もあったので、耐食性についての情報も欲しいです。
- 初めての投稿ですが、SCS13の物性についての情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、教えていただけると幸いです。
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金属の塑性につきまして#2 usrkitaさんから詳しい説明がありました。#2さんでありましたように、酸化スケ-ル対策では? 2)真空固溶化が有効です。ただ、私が存じる範囲では大気固溶化に比べ、コストが3倍強発生します。 やはり最表面にあります酸化スケ-ルにつきましては、錆の発生状態からお客様が許容出来る状態ではないと思います。表面処理が成されているのと成されてないとの違いが目視上でもはっきりと確認出来ますので。その後の錆に影響が・・・と書かれていますが、先にも述べましたが外観許容されないと思いますので、再度酸化スケ-ル除去、表面処理を行わないといけないのが現実だと思います。
物性値については資料が探し出せなかったのでわかりませんが、錆について#1のしげしげさんに追記の形でお話させていただきます。#1の回答のようにSCS13は鋳鋼規格です。よって下記のようなことが起こります。 ?化学組成はSUS304と同等品ですが、溶けた金属が固体化する凝固過程が異なる為にマクロ的にはオーステナイト組織(SUS304,SCS13はオーステナイト系ステンレスです)ではないδそうなるものが現れたりします(特に中国製のものは多かったりします)。これにより、錆が発生したり磁性が若干出たりします。実際にはわずかなことなので使用上の問題はないとは思います。 ?鋳造の場合、何らかの鋳型を使用しますので鋳型からの影響を必ず受けます。たとえば、最表面にカーボンリッチな層が出たりします。この層は厳密に言えば組成がSCS13ではありません。カーボン値が増えた場合、磁性が発生したり(磁石に少し反応します)、結晶粒界での腐食が進みやすくなりますので錆の原因になる可能性も若干あります。 ?#1の回答にありますように、鋳型除去をスチールショットで行いますと、メディアの微粉が製品部に噛み込んだりして貰い錆の原因になったりします。よってSCS13を生産している事業所では、ステンレスの玉を使用したショットブラストを行っているところもあります。その場合、製品の出来上がりの色味は若干深くなり、黒光りしたりしますので使用の際にはご確認されたほうがいいと思います。 ?、?については、実際の見え方としては針でつついたような錆が出るか出ないかぐらいの発生の仕方だと思います。実際には、使用する雰囲気次第です。 ?については、このサイトでの回答にあるように問題になることがたまにあると思います。 ?また、固溶化処理に関しては大きく分けて2種類の方法をとっていると思います。 1)酸化雰囲気での固溶化処理‥コストが安価ですむが酸化スケールの発生が多い。 2)置換雰囲気での固溶化処理‥コストは高くつくが、酸化スケールの発生はほとんどない。 よって、使用する用途次第で選択する必要があります。また、中国では固溶化処理自体をしないところがありますので注意が必要です。これも用途次第です。 長々と書きましたが、要は求める製品の質とコストとのバランスなので十分に検討されたほうがよいと思います。
熱や導電率等については分かりませんが、錆についてはお話出来ます。SCS13は鋳鋼品ですので、鋳造時及び固溶化時に酸化スケ-ルが発生します。鋳型除去・酸化スケ-ル除去をサンドブラスト・ショットブラスト等で除去しますが、目視観察で酸化スケ-ルの残量を確認するのは困難ですし、ショットブラスト時にスチ-ルショットでブラストすると貰い錆を起こす事があります。錆防止策で、酸洗い・電解研磨が有効ですが、酸化スケ-ルが残っていますと表面処理後に外観がまだらとなります。数値ではだせませんが、最表面にブラスト仕上をしっかりするのが有効です。
お礼
ご回答ありがとうございます。お礼を申し上げるの遅くなり、すみません。 酸化スケールやブラスト仕上げなど、知らない言葉が多々あるので、まずはこのあたりを十分に勉強してみようと思います。 >酸化スケ-ルが残っていますと表面処理後に外観がまだらとなります。 とありますが、この残った酸化スケールは外観のまだらのみに影響するのでしょうか? その後の錆びやすさにも影響してくるのでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございます。 どうやら各種処理の仕方によって質がかなりかわってくるようなのですね。 最後の1文のように質とコストのバランスを十分に検討してみます。