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振動体の支持について
- 発電装置のエンジンマウントについて、4カ所支持と6カ所支持の制振の考え方について検討することになりました。
- 依頼者の意向は結合部近くに支持を設けることで安定性を上げ、振動を落とし耐久性を上げることですが、従来性能で問題ないと考えています。
- 4カ所支持と6カ所支持では荷重の受け方が異なるため、どちらが正しいかや6カ所支持に変更することの不安材料について皆様の考えを聞かせてください。
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>従来性能でOKなものをわざわざリスクを背負って変更することはないと思っています。 私も同感です。 >結合部近くに支持を設けることでより安定性を上げ振動を落とす 「安定性を上げる」の意味ですが、マウントされてない(中に浮いている状態)結合された発電機とエンジンの振動モード上での安定なら分からないことも・・・イヤやっぱり変だ!結合部の剛性を上げるなら分かるけど。 ベースフレームと発電機&エンジンの振動系で考えるなら、一般的にマウント数は少ないほど良いはずです。 最近の自動車のエンジン+ミッションのマウントは、4点から3点になっているのが増えているのはその例だと思います。 その理由は、こう考えれば良いと思います。すなはち、 1.防振の観点では、対象の固有振動数(共振周波数)が低い方が望ましい→マウント数を減らすかマウントの剛性を下げる。ただし、ダンピング(減衰性能)を旨く設計してやることが必要。そうでないと共振周波数近くで、振動変位が大きくなる。 2.対象の固有振動数とは、3次元的な考慮が必要でX、Y、Z方向のバウンシングの他にピッチ、ロール、ヨーがある。 3.上下のバウンシングだけを考えるなら、マウント数を2ケ増やすと同時に各マウントの剛性を2/3にすれば良いのですが、ピッチングを考えると?のマウントはあまり寄与しなくなるので、固有振動数が変わる。 ヨーイングはさらに複雑になり、ピッチングと同様に?のマウントはあまり寄与しないだけでなく、?と?の防振ゴムの上下合成と水平剛性が異なることも加わり固有振動数が変わる。 4.上記の予想だとピッチング、ヨーイングの固有周波数が下がる傾向だが、1項で述べた様にダンピングとの絡みで共振振動付近での振動振幅が心配になる。 5.単にマウントの合成を変えずに、マウントの数を増やせば、系の共振周波数が上がるため、その周波数より高い周波数での減衰(振動倍率)が上がり、防振上不利になるのは云うまでも有りません。 長々と成りましたが、要は系の3次元的な固有振動が変わるので、必ずしも「安定性」が上がるとは言えないと考えます。
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KANAです。 「お礼」内での再質問等に回答します。 >エンジン側の外力による周波数は1500/60=25Hzとします。 細かい話ですが、この振動問題ではエンジンの振動は通常内力と解釈します。また振動の周波数は、4気筒エンジンの場合1500×2/60=50Hz、6気筒エンジンの場合1500×3/60=75Hzです。 >防振ゴムを選定してたわみをもとめ上下方向の固有振動数を出します。 この方式だと静的バネ定数での計算になり、良く合わないはずです。振動している時のバネ定数(動的バネ定数)で計算します。 動バネは、周波数と振幅によって変わるので少々厄介ですが、ゴムマウントでしたら問題にしているエンジンの起振周波数付近での値を使えば良いと思います。 >再質問ですみませんが回答1番のところがよく分からないことと、 「防振の観点では、対象の固有振動数(共振周波数)が低い方が望ましい」のところですか。 これはゆういちさんも知っての通り、振動伝達率をさげるには、振動数比が大きいほど良い、すなわち起振周波数に比べて固有振動数が小さいほど良いという意味です。 >ただし、ダンピング(減衰性能)を旨く設計してやることが必要。 ゴムマウントだと動バネとダンピングを個別にコントロールできないので無理ですよね。これは振動数比が1に近い場合に注意する話ですからあまり考える必要はないと思います。起振周波数(エンジン回転数)一定で運転するわけですから問題ありません。車の様に回転数が変化する場合は注意が必要です。 >ピッチ、ロール、ヨーの用語がよく分からず動きのイメージがつきません。 車に乗った時の動きで説明すれば、急加速・急ブレーキ時に前後方向に感じる回転運動がピッチで、急ハンドル時に左右方向に感じる回転運動がロール、ヨーは上記2つと直角方向の回転(車を上空から見たときの地面内の回転運動)のことです。 回転方向の振動は、質量の代わりに回転慣性モーメントを、またバネ定数の代わりに回転バネ定数を使えば同じ計算方法が使えます(念のため)。 でもエンジン発電機の場合はピッチとヨーはほとんど問題ではないでしょう。ロール(軸の回転方向)の振動に注意すれば充分と思います(特に大型エンジンの場合)。
お礼
再々の質問お手数をおかけしました。 防振の奥の深さを知りました。これを機会に勉強してみます。大変参考になりました。 本当に丁寧に有り難うございました。
再びKANAです。 masakiさんの回答でチョット勘違いしている部分が有るようなので、補足します。 >自動車などでもエンジンからコンプレッサー、発電機等への動力伝達もこのような機構が設けられている車種もあります。(トヨタのエスティマ系など) 上記エスティマ系の動力伝達の例は、マウント絡みの振動問題ではないはずです。エンジンのピストン力に起因するねじり振動問題です. エスティマはエンジンレイアウトの都合上、エンジンとコンプレッサー&発電機等を離さざるを得なくなり、プロペラシャフトで動力伝達をしているものです。 ところが、ペラシャフトは長いため捩り剛性が低くなる、その為エンジンの回転慣性モーメントとコンプレッサー&発電機等の回転慣性モーメントに挟まれたペラシャフトの捩りバネとによる捩り共振周波数がエンジンの使用回転領域での周波数と一致することによりペラシャフトが壊れる問題が生じます。 すなわち4サイクル4気筒のエンジンならば、クランク軸1回転あたり燃焼による起振力が2回発生する。例えば、アイドリング回転が800rpmならば800×2/60=26.7Hzの回転起振力が、また8000rpmならば267Hzの回転起振力が発生することに起因するためです。 その対策のため、捩り剛性のさらに低いダンパ(カップリング)を入れ、系の捩り共振周波数をアイドリング回転より低く設計します。 もちろん反対にペラシャフトの剛性を上げ、同共振周波数を8000rpm以上にする案もありますが、ペラのクロス部分を含めた剛性を上げるのはかなり難しいのが現状のようです。
答えではないのですが、トータルな耐久性を向上させるにはエンジンから発電機へ振動が問題になるのではと思っております。それぞれのバランスをとるために防振ゴムは8カ所支持にし、エンジンと発電機間のシャフトにブッシュ付きのカップリングを噛ますことによって発電機側の振動は軽減されるではないでようか?!自動車などでもエンジンからコンプレッサー、発電機等への動力伝達もこのような機構が設けられている車種もあります。(トヨタのエスティマ系など)シャフトの芯ブレ、ベアリングの磨耗も軽減でき支持箇所が増えることによって防振ゴムの耐久性も向上するのではないでしょうか。
お礼
エンジンの振動で発電機が壊れることは今までありません。(以外と発電機って単純で頑丈です)むしろエンジン側の耐久性の方が・・・ ということで目的はエンジンの振動を台座に持ち込まないという観点で防振ゴムをつけています。 有り難うございました。
皆さんの意見と同様です。 マウントの固有振動数の違うものを取り付けることによって共振避ける事をも狙えるのではありませんか? (低速回転時の共振を減らすことは可能だと思います。) 但し、マウントの耐過重が増えると振動は、伝わりやすくなりますが・・・ 以上ご参考まで。
お礼
ありがとうございます。 理解しようとしたのですが、回答の内容がよく理解できていません。(すみません) 申し訳有りませんがもう少し初心者バージョンで教えてもらえませんでしょうか?
こんばんは 私は制御屋ですので機械設計の事はあまり詳しくはありません でも自家発関連の制御装置に関ったことが有り発電機の構造の概略は分ります チョット防振とは違いますが少なくとも1つのメリットはあると思います エンジンの組立てやメンテ作業にエンジンと発電機を 組みつけたりバラシたりするのにマウントがないとコケテしまいます 一人でもてるような可搬型でならともかく2000kVAとか 大きなやつはマウントが少ないと困る
お礼
今回の製品は非常用の自家発電装置で80kVA以下の物です。吊りはエンジン・発電機を結合したまま行います。 ディーゼルエンジンのメーカさんのマイナーチェンジにより従来なかった(使いにくかった)発電機結合側のエンジン脚取付座が追加されたためです。依頼者に特に根拠はなく「せっかく使えるので有れば脚を増やそう」との意向からきたものです。 エンジンメーカも「性能・振動などは従来同等なので実績重視のほうがようのでは」といっているのですが自分なりの判断をする根拠にとぼしく、メーカも「公式見解は勘弁してください」とのことです。 採用の可否について自分なりの納得をした上で依頼元と話そうと考えているのですがいまいち考えがまとまっていません(^^; アドバイスありがとうございました。
お礼
お礼が遅くなりすみません。理解した上でお礼をと思ったのですが・・・です。(^^;今の計算の仕方では不十分なのは分かったのですが・・・ ------------------------ 今の設計のしかたですが 発電機エンジンのためエンジン回転数は1500/1800の一定回転です。 発電機・エンジンの重量バランスより各マウントに同じ荷重がかかるように脚のレイアウトを決めます。 エンジン側の外力による周波数は1500/60=25Hzとします。 防振ゴムを選定してたわみをもとめ上下方向の固有振動数を出します。 「振動数比u=25Hz/上下方向の振動数」を出し、振動伝達率を求め効果を検証します(2以上が条件、2.5以上推奨) ------------------------ 上下方向しか見ていなかったのは今回初めて気が付きました。依頼元の考えは、上下方向の場合固有振動数は防振ゴムのたわみ量で決まるので、「6カ所支持にしても脚部が等荷重になるように再レイアウトし防振ゴムのたわみを現状より大きくなる防振ゴムを選定すれば問題なし」との考えに到ったようです。「防振効果がいっしょなら脚の数が多い方が安定するだろう」との意向で今回の話となったようです。 私もこの計算方法でやっていたため、直感的に違和感を感じたのですが論拠に至っておりません。 再質問ですみませんが回答1番のところがよく分からないことと、ピッチ、ロール、ヨーの用語がよく分からず動きのイメージがつきません。 初心者すぎる質問ですみませんができましたら回答願います。