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化成処理と無電解メッキについて
- 化成処理と無電解メッキは異なる機構で皮膜が形成されます。化成処理では触媒と還元剤を使用して皮膜が形成されますが、無電解メッキでは電気化学的な反応によって皮膜が形成されます。
- 無電解メッキでは加温することでメッキ速度を向上させることができます。加温しない場合はメッキ速度が低下するため、長い時間がかかる可能性があります。また、加温によって皮膜の密着性も向上するため、品質の向上にも寄与します。
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1 化成処理といってもかなり種類があるのですが。 リン酸亜鉛やリン酸マンガンの処理は、素材が溶解することで、素材近傍の溶液のpHが低下し、沈殿物が生成して、素材表面に析出するものです。ですから、一度表面が覆われてしまうと、それ以上は進行しません。 無電解めっきは、素材表面が触媒的引き金となってめっき反応を開始させ、その後はめっき皮膜が触媒となって皮膜の成長が継続されます。だから、自己触媒と呼ばれています。 置換めっきも電解しないめっきという意味で、化学めっきと呼ばれますが、無電解めっきとは区別されています。前述の化成処置同様、一度被覆されてしまうと反応が停止するからです。これは自己触媒ではありません。 2 加温するのは、反応速度を高めるためです。10度の温度差で反応速度(成膜速度)が約2倍違ってきます。 無電解めっきには2タイプあり、プラスチック上にするものと、金属(主に鉄、銅、アルミ)に施すものがあります。 前者は導電性を得るために施すので、暑い皮膜は必要ありませんが、反応性が高い必要はあります。そのための専用のめっき液であり、低温(40℃)で処理します。 後者は、めっき皮膜そのものの物性が必要となるために施すので、厚い膜が必要となります。こちらは高温(≒90℃)に加熱して処理します。
電解めっき浴において皮膜を作製するときは、電流を流して、無電解めっき浴においては、別な方法で作製するらしいです。 無電解めっき浴を加温していく実験のことは金属表面技術便覧に載っていました。 関東学院大学工学部工業化学科の山下教授は電解や電池が専門で、本間英人教授はプリント基盤が専門です。学校は金沢八景駅下車徒歩15分で、図書館に便覧がいっぱいあります。平成12年度卒業の私は卒業研究でNi-P合金皮膜の作製が課題でした。Pの%が5.7%が最高でした。山下研究室に電話して、高橋がインターネットに情報を流していた、と伝えていただければ、「あーあの子はダメ。知ったつもりだから。」と返ってきます。お世話になりましたと伝えてください。
- 参考URL:
- 金属表面技術便覧(日刊工業新聞:金属表面技術協会編)
お礼
ありがとうございました。金属表面技術便覧を探して、確認してみます。
test
お礼
ありがとうございました。手元にある本には詳しいことが記載されていないので、この情報は、現象を理解する上で参考となりました。