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インコネルの機械加工に実績のある方はいらっしゃいませんか?
- 加工実績が無く、どのように対応したら良いかも判りません。
- 何か良い意見はございませんでしょうか?
- 超鋼では上手く行きませんでした。
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毎度。 インコネルとは、Ni超耐熱合金と呼ばれます、それには3つ有ります。?Fe基?Ni基?Co基です。 ?Fe基超耐熱合金 A286やインコロイ901などです。 ?Ni基超耐熱合金 インコネル718、ワスパロイ、プラストハードB-2、それと高耐食Ni基合金に分類されるインコネル600、インコネル625、ハステロイB-2 ?Co基超耐熱合金 ステライト 被削性 ?高温強度が大きい 工具寿命が短くなる、切削抵抗が高くなる ?加工硬化が生じやすい(加工された表面がいま以上に固くなる現象) 工具寿命が短くなる、切削温度が高い、仕上げ面が悪くなる ?工具材料との親和性が高い(切れ刃への溶着現象) 仕上げ面が悪くなる、切りくず処理性が悪い ?熱伝導性が悪い(加工中の刃先の温度が下がらない現象) 工具寿命が短くなる、仕上げ面が悪い 被削性からチップ材種を選定する時は、上記内容を含めて考える必要が有ります。 工具材種は超硬合金のP・M種やサーメット・セラミックスなどの靭性の低い工具材料では切り込み境界部の摩耗が激しくなるので使いづらい。 従って、K種の超硬合金が選ばれるわけとなります。コーティングの使用ですが、切削条件などの選定が上手くいけば使用は可能であり、また寿命も長くなります。但し、切削条件などが不一致の場合は加工を困難にさせます。初めて加工するのであれば、K種の超硬合金の使用を進めます。 加工について 旋削関係 K10、K20の超硬合金、ネガ・ポジチップ共にブレーカは切削抵抗の低減と放熱の意味をあわせて、すくい角の大きいものが望まれる。(角度は15°20°位が目安です。) 切削速度は1040m/min、送りはあまりに大きいと振動等が発生しますので0.050.15mm/rev が目安です。切り込みは粗加工は黒皮を1回で取れるように設定する。仕上げは基本的に0.3mm位が目安です。 フライス関係 K10、K20の超硬合金、フライスの真のすくい角を11°23°位が目安、チップサイズはなるべく大きいものが良い、フライスの刃数は多い方が良い。 切削速度は1030m/min、送りは1刃当り0.050.15mm/刃、切り込みは粗加工は黒皮を1回で取れるように設定する。仕上げは基本的に0.3mm位が目安です。 難削材の切削は基本に忠実にすれば、簡単にできますが一歩間違えれば、加工さえ出来ないと言う状態になりますので気おつけてください。
インコネルの切削 インコネル、ハステロイ、ステライト等、所謂難削材とされる材料の切削方法について説明する前に、まず、切削全般についての基本的なことから.説明します。 切削技術、切削加工については、誤った伝説、神話或いは信仰があります。即ち、高硬度材料、難削材は、すくい角をネガにして切る、と言うことです。無論その様な方向が適切な場合もあります。しかし、全てについて通用するわけではありません。例えば、オーステナイト系ステンレス鋼、これも難削材として知られていますが、粘っこく、被削材が刃先にまとわれついてむしれ、綺麗に切れず、従って刃物の寿命が短いとされています。しかし、どうやって切っているか考えてください。殆どの場合、ネガチップの超硬で切っているのではないでしょうか。ネガチップは、刃先を寝かせているため、当然切れ味はポジチップより落ちます。その切れ味の悪いチップで粘っこい材料を切ると言うことは。わざわざ切れなくして置いて、切れない切れないと文句を言っていることになるのではないでしょうか。例えば、餅を鉈や斧で切ろうとして切れないと言った状況とも言えます。粘っこい餅であれば、当然は先の鋭い包丁で、それも水で濡らして切れば良く切れることになるでしょう。つまり、SUSの様に粘っこい材料は、ポジチップで、それも超硬より刃先が鋭いハイスか、それでは硬度が低くて寿命が短いとすればセラミックかBNが適しているのではないでしょうか。 さて、そこでインコネル。インコネル、ハステロイ、ステライト、何れもSUSの様に粘っこく、それでいて硬度はより高いという面倒な材料です。上の例で行けば、SUSは生餅、インコネルなどは硬くなった餅と言ったところでしょうか。しかし、基本的な考え方は上と変わりません。粘っこい材料にはすくい角をポジとし、高い硬度の被削材には高い硬度の切削材料、と言うことで、必然的にBNかセラミックと言うことになります。 次に重要なことは、刃先処理です。刃先を保護するために、ランド(場合によってはチャンファとかホーニングとか言われますが、それぞれ違ったことを指します。混同されていますが、ここでは説明を省きます。)を付けるのですが、試験的に切削して、その状況によってランドの角度、幅、刃先のホーニング等を変えます。これについては、残念ですが、ある程度の経験的要素で決めるしかなく、説明が困難です。しかし、基本的には、ポジ(すくい角05゜程度)、出来れば切削液使用、出来るだけ硬い材質の切削工具、と言ったことが基本と考え、事実それでこれまで殆ど解決しています。上の原則さえ守れば、超硬でも結構行けるのですが、寿命、面粗度、周速等で、BN、セラミックに劣るようです。ついでにBNとセラミックの差について言えば、セラミックはBNより硬度が低く、ついでに欠けやすい、BNと超硬の中間的存在と言って良いかも知れません(厳密には適切な表現ではありませんが、性能から言ってそうなります)。更に誤解を招きやすいのですが、サーメットは超硬とセラミックの中間的存在、と言えるかも知れません。 切削工具屋の「これなら行けるかも知れませんよ」、と言う商売文句に負けず、上記の方向でお試し下さい。 株式会社 スターシップ 荒木
718の場合エンドミルは超硬が良いでしょう。ドリルはハイスを使用しています。 690/700/800などはエンドミル ドリル どちらもハイスを使用しています。フルバックもOKですよ。 MCの加工では現在トラブルなし 時間はかかりますが がんばってください。
お礼
貴重なご意見を頂き助かりました。 確かに時間はかかるようですね。 ご意見を参考にいろいろ試してみようと思います。 どうもありがとうございました。