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原爆症認定 国は約束を忘れるな
- 朝日新聞(社説)題字 「原爆症認定 国は約束を忘れるな」
- 原爆症の方々はまことにお気の毒です。朝日の論調は至極納得はできます。
- 東京空襲で家や家財ばかりではなく肉親を失ったり、人生の運命を大きく変更された多くの人、青少年のその後の人生。朝日はやはり大きく論陣を張ってくれているのでしょうか?
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朝日も毎日も大きく採り上げています。 超党派の国会議員連盟「空襲被害者国会議連」(会長・自民党河村建夫氏)が素案を発表した2017年4月、詳しい特集記事を載せています。 朝日の記事では3人の主張を写真付きで掲載しています。 この記事のWebを探したのですが見つかりません。手元の切り抜きを抜き書きします。 素案では、空襲、船舶からの砲撃などが原因の身体障害者または外見に著しい醜状を残す者(外国籍を含む)で、特別給付金は一人に付き50万円。対象者推計5千ー1万人で必要額は最大50億円程度です。 しかし、素案は結局提出されませんでした。 河村建夫さんは、「いま、安全保障の議論が盛んです。再び戦争が起こらないようにするための議論です。その時、前の戦争の積み残しがあっちゃいかんでしょう。戦闘機1機より少ない予算でできることです。」 藤原まり子さん(大阪空襲訴訟元原告)は、「なにより、法案の目的は“労苦への慰藉”です。損害賠償でも生活保障でもない。国は私たちに謝らない、ということです。」 宍戸伴久さん(元国立国会図書館調査員)は「戦争は国家が行うものです。第一次世界大戦以降、その被害の救済は、「国の責任で補償する」「軍人と民間人、国籍の違いをできる限り区別しない」が西欧諸国の共通原則になっていました。ドイツでは一貫して「戦争行為で受けた人身の被害の補償は国にある」という考え方です。」 空襲民間被害者に50万円案 身体障害に限定 超党派議連 2017年4月 https://www.asahi.com/articles/DA3S12913505.html (記者有論)民間の空襲被害者 救済法頓挫、変わらぬ差別 2017年7月 https://www.asahi.com/articles/DA3S13021044.html また、朝日が、社説で採り上げたかどうかは思い出せませんが、2016年12月から2017年1月にかけて「救われず71年 空襲、見捨てられた民」の記事は30回ほど続きました。 この連載は、おそらく、昨年16年9月18日、全国戦災傷害者連絡会(全傷連)会長・杉山千佐子氏が亡くなられたことを機に連載されたのでしょう。 (救われず71年)空襲、見捨てられた民:27 2017年1月31日 https://www.asahi.com/articles/photo/AS20170131002497.html
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- koncha108
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この質問、戦争の国家責任、国民に対する責任有無と範囲と言う意味でとても興味深く、知見が無いのですが勉強させていただきました。下記は、知っていたかのような書き方をしていますが、Webで調べて今知った内容ですのでご容赦を。 まず、原爆投下に関してですが、被爆者保護法と言う法律があります。朝日新聞の主張は、この被爆者保護法の精神に則って、幅広く補償を行えと言う物。それに対して、東京大空襲に関しては、同様の法律が残念ながら無いようで、朝日新聞と言えども手がかりがない状態で主張を展開することは難しいと思います。 原爆に関しても東京大空襲に関しても、過去被害者が国を相手取って裁判を起こしています。 原爆に関しては最初は原爆投下が国際法違反と言うことで、アメリカ政府を訴えましたが、アメリカの裁判所に訴えを棄却されました。詳しい事情は調べていませんが、アメリカでは国家を訴えることができないと書いている説明もありました。 そこで、被爆者団体が日本政府を相手取り賠償請求訴訟を起こしました。下田事件と言うものがそれで、Webに解説がたくさんあるのでようやくだけすると、 ・原爆投下は国際法違反 ・日本政府は国際法違反に対して国民の権利を代表してアメリカに賠償請求するべきなのに平和条約締結時に賠償請求をしなかった。よって変わりに政府が賠償しろ。 ・判決は、原爆投下は国際法違反と認定。しかし、日本政府は本件で国民の代理として賠償請求をアメリカに行う義務と権利を持たず、結果日本政府が賠償請求権を放棄したことは違法ではない。 ・詳しくはこちら。http://www.lib.kobe-u.ac.jp/repository/90001028.pdf しかし、その後被爆者救済のための被爆者保護法が出来ています。これは被爆者の支援のためであって、違法行為に対する賠償責任のためではないところに注意。 名古屋の空襲、東京大空襲に対しても国を訴える訴訟が置きています。こちらも本質は、国際法違反を犯した米国を日本国民が日本国内、米国内で訴えることができず、賠償を放棄した日本政府が変わって賠償しろと言う趣旨ですが、結果的に敗訴しています。 ひとつの論点は、戦士した兵士に対する遺族補償がされているにもかかわらず空襲 による一般市民の被害者が補償を受けられないのは憲法違反と言うポイントですが、あらかじめ危険のある戦地に赴くために志願、徴兵された兵士と一般市民で補償に差があるのは違法ではないとしています。 https://www.senshu-u.ac.jp/School/horitu/publication/hogakuronshu/106/naito.pdf どうも決着済みとなっているようで、新たな論拠を元に誰かが訴訟をおこすなり補償を求めたロビー活動をするなりしないと話しは変わりそうもないです。 おそらく、背景には国の戦争責任と賠償を広げることを認めると国内外を含め、また外交も絡んで制御不能に陥る可能性があるからだと思います。
お礼
詳しいお話をありがとうございました。
お礼
詳しいお話をありがとうございました。