正しくありません。
たとえば、内臓は筋肉や脂肪、線維その他の多くの種類の細胞から出来ています。
骨の中にも脂肪がありますし、皮の中にも脂肪と筋肉があります。
ですから、
「毛、皮、脂肪、筋肉、骨、内臓でできている」
とするのは合理的ではありません。
人体がどのような細胞によって構成されているのか、を研究するのは「組織学」と呼ばれる分野です。解剖学の一分野で、かつては「顕微解剖学」とも呼ばれた分野です。
ある形態の細胞が、ある一定の並び方で配列したものを「組織」と呼びます。複数の組織がある配列で集まって、一定の機能を行なうようになったものを「臓器」と呼びます。
臓器には、胃や腸、肝臓、腎臓、肺、心臓、脳、目、鼻、口、皮膚など多くのものがあります。
これらの臓器の構成要素である組織には、
上皮組織、筋組織、神経組織、支持組織の4種類があります。
「組織」の分類については、いろいろな考え方があり、現在のところどの分類が正解であるのかは決まっていません。上記の4つの分類では、血管も骨も免疫系も支持組織に分類されるので、この分類を大学の組織学の講義で習ったときには違和感を覚えました。しかし他の分類方法では、どこに入れたらよいかわからないようなものがどうしても生じてしまい、それを無理やりどこかの分類に入れざるを得ません。これを思い切って4つに分類する方法の方が潔いように現在では思っています。