薄膜と機能性フィルムの違いは、表面の性質を利用する薄膜と皮としてフィルム全体の機能を利用する違いです。
厚みによる使い分けはしていません。
物の表面の性質だけを変えることに利用されているのが薄膜です。
一般に膜を物に張るのではなく物の表面に膜となる物質を塗布します。
半導体などの場合には蒸着という方法がとられます。
一度気化した物質を物の表面に析出させる方法です。
寒い日の朝などに窓ガラスがくもるのと同じ原理です。
膜として単独で取り出すことができません。
平たいはなしが、薄膜のイメージはペンキを塗った際の塗膜とお考え下さい。
この塗膜を作る作り方が工業的にいろいろあるということです。
機能性フィルムの場合はフィルムとして単独で取り扱うことができます。
取り扱い上ある程度の強度があります。
PCやスマホの保護フィルムとして特殊な薬剤を練り込んでおいて紫外線を吸収するようにさせたものもあります。
野菜などのパッケージに使われるものには水蒸気や酸素などを表面から出入りさせないようにしたものもあります。
ポテトチップの袋は、外側に綺麗に印刷できるフィルムを使い、内側には油に強いフィルムを使い、中間には空気などを通し難いフィルムを使い、その間に各々のフィルムを貼り合わせるフィルを使い、合計5枚のフィルムが重ねてあります。
ポテトチップの袋がふくらんでいるのは輸送中に中のポテトチップが潰されて粉々になるのを防ぐためです。
このようにフィルムそのものに機能を持たせたものが機能性フィルムです。
尚、シートとフィルムも境界があいまいです。
お米の袋などは厚くて頑丈ですが、ビニールハウスのシートも厚くて頑丈です。
どの程度の厚みで強度ならシートで、それ以下ならフィルムというような定義はありません。
お礼
回答ありがとうございます。 困っていたところ回答を頂き、内容が理解し易く、非常に助かりました。 本当にありがとうございました。