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ハングルには受動態がない?
お願いします。 時々ネットで「ハングルには受動態がない」という記述を目にするのですが、韓国のマスコミの日本語訳ページを読んでいるとしばしば「恥をかかされた」という表現が出てきます。これ、受動態ですよね? 実際の所は受動態があるのかないのか、どっちでしょう?
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後に日本に帰化された呉善花さんの最初のころの本に、日本に来て驚いたことの1つに、(特に女性が)受け身表現を多用していることだ、と書かれています。 日本人女性は、「誰かに部屋を覗かれた」というような表現をするのだそうです。その場合、韓国人なら「誰かが部屋を覗いた」と表現するというのです。 「(私は)盗まれた」ではなく、「(誰かが)盗んだ」と表現する、というわけです。 「(Aという男に)愛されている」ではなくて、「(A男が私を)愛している」と言う。 私は、へーへーへー と驚いたので覚えています。 その本には「韓国語には受け身表現がないのに」というような記載はありませんでしたので、韓国にも受け身表現はあるのでしょうが、めったに使わない。 だから、一見「受け身表現はナイ」みたいな誤解を受けているんだと思います。 例えば英語にだって、敬語表現はありますからね。男性ならあまり使わない女性特有の表現だってありますし。敬語だけ使っていれば済むという日本語より、かえって難しかったりします。 「恥をかかされた」も、おそらく韓国語を直訳すれば「(誰かが)恥をかかせた」と言っているのを、翻訳するときに日本語風に「恥をかかされた」と翻訳しているだけなんじゃないでしょうか。 とりあえず私は、「韓国語には受け身形がない」と断言されている「本」を読んだことがありません。
お礼
ありがとうございます。 韓国人が書いた文章を読む機会というのは、韓国マスコミの日本語サイトぐらいしかないのですが、受動態の表現は「恥をかかされた」意外に見たことがないんですね。 逆に日本人は恥は「かく」ものであって「かかされる」事はあまりありませんよね。 恥の原因が日本人にとっては「自分の至らなさ」なのに対して、韓国人にとっては「他人の不当な行為」であり、他のやつがいらないことをして自分の価値が貶められることを「恥」と言うんだなと思ってます。 恥の概念が随分違うなあ、と思っています。
補足
もうひとつ、しばしば使われているハングルの受け身表現を思い出しました。「後頭部を殴られる」という慣用句です。強いて日本語で似たことわざを探せば「飼い犬に手を噛まれる」だと思うんですが、飼い犬ほど自分の支配下にある者でなくても、信頼して交渉していたらギリギリになってひどく裏切られた、というような場合に使うようです。 ハングルの受け身表現というのは手ひどい被害に遭ったときに使うものなんでしょうか。これ以上ないひどい目に遭わされたことを非難する文脈でしか受動態を使わないのであれば、日常会話からは普通は避けられるのも理由がわかりますね。