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F35よりも
日本の空の防衛の一番の問題はF35配備よりもF4EJ退役を何とかすべきだと思います。初飛行からもう半世紀を超えており、近代改修しても、後10年でしょうね。この方面にお詳しい方、よろしくお願い致します。
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F-4EJは既に退役がほぼ終了していて、残っているのは航空自衛隊飛行開発実験団が保有している数機のみであり、要撃任務には使われておりません。 F-35と入れ替わりに退役する予定なのはF-4EJなどをベースに近代化改修を施したF-4EJ改であり、既に近代化改修が施されているのですから、更なる近代化改修を施そうとしても費用が嵩むばかりで大して性能向上は見込めないと思います。 元々、F-4EJ改の後継機の取得は平成17年度(2005年度)から始める予定だったというのに、アメリカのF-22の輸出禁止によって時期が延期され、更にF-22の代わりに後継機に選ばれたF-35も開発の遅延によってすぐには取得する事が不可能であったため、今年にまでずれ込んだのです。 つまり、退役時期は既に11年も延期されているのです。 F-4EJ改は、既に機体の設計寿命を超えている機体も出て来ているのですから、質問者様の仰る様な更に10年もの退役時期の延長を行うためには、機体の構造部材の大半を新造品と交換しなければなりません。 それは新造機を丸ごと生産するのに近い事を行う様なものであり、F-4EJは既に製造を終了している機体なのですから、その大部分を再生産するためには、製造ラインの構築からやり直さねばならず、莫大な費用が必要になります。 初飛行からもう半世紀を超えていて、とうの昔に旧式化している様な機種を態々莫大な費用を掛けて新造機に近いものを再生産するのは、あまりにもコストパフォーマンスが悪過ぎます。 どうせ莫大な費用が掛かるのであれば、新鋭機に金を使った方がはるかにマシなので、後継機が必要になる訳で、既に現時点ですら無理を重ねて使い続けているF-4EJ改の退役をこれ以上延長する事は現実的ではありません。 【参考URL】 F-4 (戦闘機) - Wikipedia > 9.1 日本 https://ja.wikipedia.org/wiki/F-4_(%E6%88%A6%E9%97%98%E6%A9%9F)#.E6.97.A5.E6.9C.AC F-X (航空自衛隊) - Wikipedia > 2 現在のF-X (第4次F-X) https://ja.wikipedia.org/wiki/F-X_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E8%87%AA%E8%A1%9B%E9%9A%8A)#.E7.8F.BE.E5.9C.A8.E3.81.AEF-X_.28.E7.AC.AC4.E6.AC.A1F-X.29 それに、F-4EJ改にはステルス性がありません。 日本の防衛において仮想敵国とされているのはロシアと中国辺りですが、この両国は既に自国でステルス戦闘機を開発しておりますから、将来においても日本の空を守り続けるためには、(ロシアや中国が実行に移すかどうかという事とは別の話として)もしもそれらのステルス戦闘機と自衛隊機が空中戦になった際に、一方的に不利な状況に陥る事がなく、それらのステルス戦闘機に対してもある程度以上対抗する事が可能になる戦闘機を、戦力として使う事が出来るだけの数だけ保有しておかなければなりません。 ロシアや中国が本気で日本に対して開戦する恐れは殆どありませんが、国土防衛のための戦力とは万が一の事態に備えるために存在するものなのですから、仮想敵国がステルス戦闘機を配備する恐れが多少なりともある以上は、日本もそれに対抗出来るだけの戦力を揃えておかねばならないのです。 そのため、旧式化しているF-4EJ改や、僅かながらレーダーに映り難くはなっているもののステルス機と言える様なものではないユーロファイタータイフーンなどではなく、本格的なステルス機であるF-35が必要になるのです。 またその他にも、アメリカがF-117やF-22、F-35といった本格的なステルス機を実用配備した事により、ロシアや中国も自国の安全保障のためにそれに対抗するためのステルス機を開発しました。 これらの事によって、将来の航空戦ではステルス機を相手にせねばならない事態となりました。 そしてステルス機は近距離でなければ探知出来ませんから、ステルス性が圧倒的に劣る既存機で対抗しようとしても、既存機がステルス機を探知出来ない距離から、ステルス機は既存機を探知して一方的に攻撃を加える事が出来るのですから、既存機を使ったのでは圧倒的に不利になります。 そのため、もしここで航空自衛隊がF-35を導入しなかったとしても、いずれにしたところで将来においてステルス戦闘機が必要になる事には変わりがないのです。 そして、これまでの歴史で航空自衛隊はステルス機を運用した経験がありません。 そのため防衛省や自衛隊は、F-35が運動性や取得可能時期等々幾つかの難点を抱えているとしても、現時点で日本が取得可能な唯一のステルス機である事から、これを配備する事でステルス機の特性を理解し、運用方法や整備方法等々に関するノウハウを蓄積し、将来のステルス戦闘機との戦闘のために必要となる様々な"ノウハウ"を蓄積しておきたいという思惑があるのです。 更には、F-35を運用する事で得られるノウハウや知見を応用して、国産のステルス戦闘機を開発する研究にも役立てたいという思惑もあります。 そのためもあって、F-35を導入するという以外の選択肢は航空自衛隊にはないのです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 本当はユーロファイターとかサーブの新鋭機の方がいいんですがね。仕方ありませんね。