- 締切済み
WAIS-3の結果分析をお願いします。
はじめまして。 WAIS-3の検査結果の分析をお願いしたく投稿させていただきました。 先日ウェクスラー成人知能検査を受けました。昨日結果が返ってきたのですが、医師の先生の説明はざっくりしていたこと、また私には自力での分析が難しいためお力を借りたいです。検査の結果から考えられることやデータの意味を知りたいです。よろしくお願いします。24歳女性です。 IQ/群指数 言語性IQ 109 動作性IQ 81 全検査IQ 99 言語理解 118 知覚統合 77 作動記憶 96 処理速度 105 下位検査 年齢群評価点 〈言語性〉 単語 15 類似 15 算数 9 数唱 10 知識 10 理解 9 語音整列 9 〈動作性〉 絵画完成 3 符号 13 積木模様 8 行列推理 8 絵画配列 9 記号探し 9 組合せ 5 全体的に IQが低くショックを受けています。能力間のギャップは大きいほうなのかもしれないと覚悟はしていたのですが、それ以上に全体的な低さ、自分の中で相対的に高い能力ですら大したことがなかったことがショックです。 初めての検査で緊張していたことと、各質問の制限時間や心構えがわからなかったこともあり我ながら不本意な手ごたえにはなってしまいましたが、そういう部分も含めての能力なのだろうし成績が悪くても甘んじて受け入れるつもりでいました。しかし高校や大学での成績は割とよいほうだったので、全検査 IQというものも100 は割らないくらいはいけると思っていたのですが…。また、ばらつきかたも予想と違っていて、先生の説明する私の困るであろうことも普段の自分の感じ方とは違っており、混乱しています。 adhdを疑い精神科を受診し、その傾向はあるといわれました。細かい知能検査を受け自分を知ることでできる工夫があるのでは思い、 wais-3の試験を希望して受けさせてもらいました。 段取りが付けられなかったり、すぐに何をしていたか、考えていたかがわからなくなってしまったりして日常生活を送ることがおぼつかないこと、頭の中で考えをまとめたり保ったりすることが苦手なこと、部屋が片付けられないこと、さまざまな予定に対しても段取りや計画が立てられず、実行できないことなどを掲げて受診しました。その日のささいな予定や計画も実行できないこと、寝支度などもうまくできず生活リズムがめちゃくちゃになってしまっていたことが特に困っていました。 それ以外でも、注意力は散漫なほうだと思います。運動音痴、方向音痴、算数音痴もあります。日常生活でも友達と食事した後の会計前のお金のやり取りもちんぷんかんぷんになってしまいます。よくものにぶつかったり落としたりするのも落ち込みます。ケアレスミスが多いです。遅刻もします。字が丁寧に書けずその日の調子に左右されて自分でコントロールできません。物を管理できず、しょっちゅうなくしたり壊したりします。学生時代まではノートもうまくとれませんでした。大学ではゼミやテストの成績は良かったのですがレポートや論文は苦手でした。 のろく要領が悪く、部活動やアルバイトではかなりうまくやれなかったので、ワーキングメモリーや処理速度は劣っているのだろうと思っていたのですが、それは悪いといっても平均少し下くらいで、それ以上に悪い項目があったのもピンときませんでした。後出しの言い訳になりますが、知識の問題に関しては、回答直後にそういえばと思いだしたものや帰り道に思い出したものも少なくなかったので緊張で悪くなっていると思いたいです。なんとなくはわかっていても完璧に答える自信がないからわからないと早々に流した設問も2.3ありました。語や常識の説明に関しても、わからないというよりは頭の中でまとめて言葉に組み立てるのが苦手な面が出ていたと思います。負け惜しみですが…。 検査をしてくれた臨床心理さんから詳しい説明を受けられると思っていたのですが医師の先生によるおおまかな解説をうけ、検査結果の数値やグラフの紙と心理さんの作ったこちらもまたざっくりとしたレポート(各項目それぞれへの優れている~苦手な傾向という評価とそれをまとめなおしただけの言葉です。これが普通でしたらすみません。)を渡されて終わってしまいました。思った以上に IQが低いことにショックを受けてあまり質問やお願いをする余裕がなくそのまま帰ってしまったのですが、お願いすれば心理士さんからさらに詳しく説明してもらえるのでしょうか。 このような個人情報を公開すべきでない、解説はかかりつけの医者や心理士に受けるべきなどのご意見はもっともだと存じますが、ひとまずはデータに関して客観的な意見を切望しております。 纏まらない長文を最後までお読みいただきありがとうございました。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
みんなの回答
- vzb04330
- ベストアンサー率74% (577/778)
心理士です。 他の方から回答がつかないようですし、この結果ですと、日常生活やお仕事の上で、いろいろとお困りのことがあるだろうと思いましたので、少しだけ解説を書かせていただきます。 本文にも書いていらっしゃいますが、本来であれば、担当の心理士の方に、もう一度、検査結果について詳しく説明していただき、また、普段お困りのことと結果の関連性や、これからどのように対処したらよいかをご相談になるのがベストです。 と申しますのも、検査の数値的な結果だけから解釈をするのは適切ではなく、質問者様の検査場面での様子や、(ここにはかなり詳しく書いていただいていますが)普段の様子、学業、仕事での特徴などをふまえて解釈する必要があるからです。 受診された医療機関で、再度の説明がしていただけない場合には、発達障害者支援センターが、都道府県や、政令指定市に設置されていますので、そうしたところへご相談になるという方法もあります。 まず、検査結果のうち、動作性IQについては、他の数値から確認しますと、81ではなく、87と思われます。 検査結果をご確認ください。 なお、WAIS-IIIは、もっとも広く用いられている成人用の知能診断検査です。 発達障害のある方では、群指数や、下位検査の得点(評価点)にアンバランスが見られることが知られていますが、ただし、WAIS-IIIの結果だけで、発達障害の診断はつけられません。 専門の医師により、生育史を詳しく聴取した上で、心理行動上の特徴をみて診断が行われます。 その際、知能検査の結果は、参考資料として用いられます。 1.結果の見方(数値の意味) WAIS-IIIで用いられているIQ(知能指数)や、群指数は、統計学的には、「標準得点」と呼ばれる数値です。 ある年齢集団の中で、平均的な成績を取ったときに、IQも、群指数も100となるようにつくられた、相対的な数値です。 また、IQ、群指数とも、90~109の範囲が「平均」と評定され、この範囲に理論的には、50%の人が含まれるようになっています。 同じように、それぞれの下位検査の評価点も、ある年齢集団の中で、平均的な成績を取った場合に、10となるようにつくられた、相対的な数値です(統計学的には、標準得点ですが、換算の仕方が、IQや、群指数とは異なります)。 評価点は、7~12が「平均」の範囲で、そこに50%の人が入るようつくられています。 2.全般的な知的水準 質問者様は、全検査IQ=99ですが、90%の信頼区間(測定誤差とご理解ください、質問者様の真のIQが、90%の確率で存在する区間を推定したものです)は、95~102になります。 したがって、質問者様の全体的な知能の高さは、「平均」にあたります。 ただし、あとで書きますように、言語性IQと動作性IQ、また、4つの群指数同士の間にも、有意差(統計的に意味のある差)が認められますので、そのためにいろいろとご苦労をなさっているといえます。 2.個別の認知能力 1)言語性IQ、動作性IQ 言語性IQは、主に聴覚言語的な能力の高さを示す指標で、これに対して、動作性IQは、主に視覚-運動的な能力の高さを現します。 質問者様の場合、言語性IQ=109(信頼区間104~113)と、誤差を考えても、「平均」~「平均の上」の能力をお持ちです。 動作性IQ=87(信頼区間82~94)は、誤差を考慮すると、「平均の下」~「平均」の高さと考えられます。 以上のように、IQから見ると、質問者様の知的な水準は、「全体的に低い」ということはありません。 ほぼ平均といってよろしいかと思います。 なお、言語性IQと動作性IQは、臨床経験に基づく直感的な分類という意味合いが強く、最近の心理学的研究によれば、次に述べる群指数の方が、より適切な指標であると考えられています。 2)群指数 群指数は言語性、動作性という区分よりも細かく、また、実証的なエビデンスに基づく認知能力の分類です。 それぞれ、次のような能力を測定しており、また、その元となる下位検査は、括弧内に示したものです。 (1)言語理解(Verbal comprehension;VC)……言語意味の理解、言語的知識、言語的な思考・推理、言語表現などの能力(単語、類似、知識) (2)知覚統合(Perceptual Organization;PO)……視覚的情報の統合、視覚-運動能力や、非言語的な思考・推理などの能力(絵画完成、積木模様、行列整理) (3)作動記憶(Working Memory;WM)……聴覚的な短期記憶の大きさや、聴覚的短期記憶に保存した情報を使った情報処理など能力(算数、数唱、語音整列) (4)処理速度(Processing Speed;PS)……心理的作業の速さ、視覚的な短期記憶、視覚的情報の記号化などの能力(符号、記号探し) 質問者様の場合、言語理解=118(112~122;括弧内は、90%信頼区間を示します。以下同様)がもっとも高くなっていました。 これは、「平均の上」~「高い」水準になります。 次いで、処理速度=105(98~111)が高くなっていました。 処理速度は、「平均」~「平均の上」と評価されます。 作動記憶=96(90~103)は、「平均」の能力でした。 最も低かったのは、知覚統合=77(72~86)です。 これら4つの群指数の間で統計的な有意差を調べますと、次のようになっていました。 言語理解>作動記憶≒処理速度>知覚統合 不等号は、有意差が認められたところ、≒は数値的には差があるものの、有意差には至っていなかったところを示しています。 群指数のアンバランスはかなり大きいものがあるといえます。 このアンバランスが、学業や、日常生活で苦戦していらっしゃることに関連があると思われます。 ただし、ご質問文に書いていただいた特徴とは必ずしも一致しないところもあります(申し訳ありませんが、詳細な検討は割愛させてください)。 それゆえ、やはりもう一度、検査をしてくださった心理士さんに詳しく、また、具体的にご相談になるか、それが困難であれば、他の専門機関でご相談になることをお勧めします。 また、最近では、大人の方の発達障害について解説している、一般向けの本がたくさん市販されていますので、そういう本の中で、よ見やすいもの、分かりやすいものをお読みになって、他の方がなさっている工夫を取り入れてみることをお勧めします。 わかりやすい本であれば何でも構いませんが、私がよく紹介するのは、次の本です: 星野仁彦(著)(2011):発達障害に気づかない大人たち<職場編>.祥伝社新書#237.¥780+税 著者の星野先生ご自身が、ADHDをお持ちの精神科医ですし、この本には、星野先生の診療経験から、具体的なアドバイスがたくさん紹介されています。 ご一読の価値はあると思います。