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WAIS-3の結果分析について
- WAIS-3は知能テストで、あなたのIQや認知能力を測ることができます。
- 結果によっては、あなたの強みや改善点を把握することができます。
- テスト結果をもとに適切なサポートや対策を行うことで、仕事や生活の向上につなげることができます。
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質問者が選んだベストアンサー
心理士です。 WAIS-3は、もっともよく用いられる成人用の知能検査です。 IQ(知能指数)は、知能の高さを示す総合的な指標で、ある年齢集団の中で平均的な成績を取ったときに100になるようつくられています。 質問者様の場合、全検査IQ(これが全体的な知能の高さを表す指標です)が、125でした。 誤差範囲(知能のような心理特性の測定には、誤差がともないますので、これを考慮して評価します)は、121~128で(この範囲は、90%信頼水準といい、90%の確率でこの範囲に質問者様の真のIQがあると考えられています)、この誤差範囲を考えても、「非常に高い」水準でした。 ちなみに、言語性IQと動作性IQは、最近の研究では、理論的、実証的根拠が弱いとされるようになりましたので、ここでは説明を割愛します。 群指数は、IQよりも詳しく、認知能力を評価した指標です。 IQと同じく、ある年齢集団の中で平均的な成績を取ったときに100になるようつくられています。 4つの群指数は、もっとも低い知覚統合でも106と平均的な水準でした(誤差範囲につきましては、煩雑になりますので、割愛します)。 もっとも高かったのは、作動記憶の140でした。 質問者様の群指数の特徴は、1つには、どれも平均以上の高い能力をお持ちだということと、もう1つには、群指数の間に大きな差が認められるということです。 問題は、群指数間に大きな差があったという点です。 はっきりした差があるかどうかは、統計学的な方法で調べ、有意差(統計学的に見て意味のある差)が認められるかどうかを確かめます。 質問者様の場合、知覚統合と処理速度との間には有意差は認められませんでしたが、そのほかの組合せにはすべて、有意差がありました。 これをまとめると、次のようになります(不等号は有意差が認められたところ、≒は数値には差があるものの有意差はないところ): 作動記憶>言語理解>処理速度≒知覚統合 作動記憶と知覚統合との間には、34という差があります。 この34という差は、滅多に見られないくらい大きな差です(2%位の方に見られるものです)。 知覚統合と作動記憶、言語理解と作動記憶の組合せで見られる差も、同様に、非常にまれと考えられるくらい大きな差でした(いずれも5%程度以下でした)。 これらの結果から考えますと、質問者様が仕事などでご苦労なさっている背景には、認知能力のアンバランスが関係している可能性があります。 なお、高い知的能力をお持ちの方々の中には、こうした認知能力のアンバランスがある方はたくさんいらっしゃいますので、これだけで異常があるとか、発達障害であるとは直ちに断言はできません(知能検査の結果は、発達障害の診断においては、あくまでも補助的なデータとしての位置づけです)。 もう一つ、知能検査の結果からではありませんが、「頭で分かっているのにうっかりミスが多くて上手くいかない」「次の指示を待たずに次の問題にいこうとしたことが2回あった」という点は、少し気になります。 というのも、これらは、不注意や、衝動性がおありの方によく見られる特徴なのです。 ただし、質問者様の作動記憶は、140と非常に高い結果でしたので、一見すると、この数値と行動面の特徴は、一致しないように見えます。 不注意や衝動性が強い方ですと、作動記憶の得点が低いことが多いのです。 今回お示しいただいた結果から考えられることは以上です。 詳しいことは、WAIS-3を受検なさったところで再度ご相談になることをお勧めします。 精神科などの医療機関で受検されたのでしたら、医師にきちんとした診察をお受けになると、日常生活や、仕事でどのように対応したらよいか助言が得られるかも知れません。 なお、可能であれば、発達障害のことをよくおわかりになっている専門医に相談なさるのがよろしいかと思います。
お礼
こんにちは。詳しい分析をありがとうございます。感謝感謝です。 実は発達障害かもということで医療機関で受けました。 学生時代は成績は悪くなく問題無かったのですが、社会に出てからずっと上手くいかずに自信を無くしていました。 今回の分析を基に今後いろいろな面から自分を見つめ直していきたいと思います。 本当にありがとうございました。 これからのご活躍を心からお祈りいたします。