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人事権の濫用って?
東京でタクシー運転手をしている者です。 不況が回復してきたとはいえ、まだ当業界では苦しい状況が続いています。 私が今所属している会社には、 (1)日勤(8時から16時)…5日のうち4日出勤 (2)夜勤(18時から深夜2時)…5日のうち4日出勤 (3)隔勤(8時から深夜2時)…5日のうち2日出勤 の3種があります。 会社側は、成績の悪い乗務員に対し、今後勤務を替える方策を採るそうです。 例えば、隔勤で成績の悪い乗務員で、何ヶ月にわたっての個別教育指導の甲斐なく、引き続き悪成績の乗務員を強制的に日勤にするといった感じです。 会社の建前としては「隔勤は乗務時間が長過ぎて集中力が欠けてしまう場合がある」とのことでした。 就業規則にも、「異動は拒否できない」と書かれてあります。 私は幸いそのような状態の成績ではないものですからまだそういったことにはなっていません。ちなみに私は隔勤です。 不幸なことに、昨日に長期間悪成績が続いた乗務員が、この前勤務を替えるとの辞令が出てしまっていました。 その乗務員は「人事権の濫用だ」と言っていました。 確かに、隔勤は一回あたりの乗務が長い分、休日も多い勤務です。その状況から乗務員の都合も聞かず、強制的に勤務を替えるというのも厳しいと思う反面、クビにならないだけましという考え方もあります。 果たして、このような辞令は、人事権の濫用になるのでしょうか? いつ私もそのような辞令がでないとも限らず、明日はわが身かもしれません。 もしそういった知識をお持ちの方、お教え下さい。
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タクシー業界で働いたことはないですが、たまに経営者、運行管理者と話す機会が多い立場からコメント。(←先人を見習い、お約束です♪) まず、隔週勤務者と日勤者の違いですが、経営サイドから考えると、固定費が違います。つまり隔勤の場合、13時間拘束の内訳を所定勤務8時間+休憩2時間+時間外勤務3時間で割り振り、プラス3時間(最大拘束16時間)までの時間外を認めています。ご質問の件では所定8時間+休憩2時間+時間外8時間で設定していると考えます。すると、日勤者の場合は所定賃金(=時間単価7.0h分)だけのところを、隔勤者の場合は所定賃金以外の時間外・深夜手当を含め、最大で時間単価19.0が必要となります。(*注;この最大拘束16時間を超える勤務は労働基準局の告示違反です(笑)) ここで会社側の考える『成績の悪い乗務員』とは、休憩が多いとか、積極的に水揚げを追求せず固定分の賃金さえもらえたらいいと考える乗務員です。独身で家族がなく、衣食住に困らない程度に儲けたいタイプです。ところが会社側としては乗務員全体のモチベーションを下げる上に、赤字の元凶と見ている。当然、退職勧奨したり、お引取り願いたい対象なんです。 人事権の濫用か否かは個別事案により異なります。ただ、会社側としては死活問題であるため、法的に問題とならないよう、グループの法務担当や弁護士等に相談して研究しています。ただ、ご質問者の書かれた勤務状況から、都市部のタクシー会社と思われます。最近はタクシー乗務員の人材不足もあり、一定台数は走らせたいのが本音。会社側はあまりキツイ退職への追い込みはしていないと思うのですが。
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#2 追加補足 ご参考になるといいのですが・・ 産労総合研究所 - Q&Aで学ぶ労働法基礎講座 人事Q10~11が今回のテーマ部分です。 http://www.e-sanro.net/sri/q_a/index02.html
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ありがとうございます。 読ませていただきました。 なるほど。 どうやらその人事に非合理性があるかないかという天では、なかなか立証するのは難しそうですね。
#3です。 >異動を拒否し続けるとやはり懲戒解雇になってしまうのでしょうか? 懲戒解雇するか否かは会社側の判断です。 会社側として断固たる姿勢で臨むなら懲戒処分もあり得ますし、組合との関係等から処分に踏み切れないこともあります。問題はその処分があった場合に、乗務員側が不当な処分として争うか否かと考えます。 個人的に思うのは、会社側にとって満足の行かない勤務実績であっても、遅刻や無断欠勤が頻発している訳でもなく、その延長で一方的な異動を行ない、従わないとして解雇処分を行なうことから、民事的に争った場合には会社側に厳しい判断がされると予想されます。 つまり、客観的に労使間の信用失墜行為(遅刻等および勤務時間内の怠業など)の立証が困難であり、それに起因する異動辞令の合理性が争点になるため、会社側の処分に一貫した合理性が認められないと考えます。その点を踏まえて、会社側は処分等を検討せざるを得ないと思うのですが。
補足
ありがとうございます。 ニュアンス的には、今回の場合の異動自体には労働者は納得せざるを得なくても、解雇等に発展すると労働者に部があるというところですね。 そういった異動を申し渡されないような成績を残したいと思います。
1タクシー業界の事情には無知です。一般的な人事配置、業務命令に関しての解釈です。 2就業規則で3種類の勤務形態が規定されていて、個別社員をどの勤務形態で就業させるかの決定は、通常の人事権の行使と解釈します。 3人事権濫用として労基署の是正勧告を受けるケースの事例は、その会社に夫婦が共に勤務してる場合、夫は大阪勤務、妻は東京勤務と人事異動を命じた場合等です。
補足
ご回答ありがとうございます。 もし差し支えなかったら、人事権の濫用について詳しく(わかりやすく、苦笑)書かれているHP等ありましたら教えてください。
- uoza
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業界については、少し知っている程度です。 このケースで、人事権の濫用とされる場合、「悪成績の乗務員を強制的に日勤に」しても、はなから良い結果が得られないとわかっているのにもかかわらず、嫌がらせや懲罰的な目的で命令したというときだろうと考えます。 夜勤ばかりの方が収益が高い(ライバルの電車が止まっている)という方もおられるし、一方夜勤は他のタクシーとの熾烈な競争が辛いという方もおられるし、日勤・夜勤・隔勤に対する個々のモチベーションは様々です。できるだけ個々の意見を拾うのがベターですが、これらの選択については人事権として正当なものだと考えられます。
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ご回答ありがとうございます。 会社側は乗務員に対する文書で、「拘束時間が18時間(うち休憩2時間)と長期のため、集中できないのではないか。勤務機会は倍になるが、拘束時間8時間(うち休憩1時間)のほうが集中力が持続し、好成績に向けて邁進できる可能性が高い。」といっています。 また会社側は、「このままの成績が続くと、会社としても乗務員本人としても厳しい。出来れば本人が望む勤務に従事してもらいたいが、生産性を鑑みると、このままの状態を持続することは会社の存続に関わる。」とも書いています。 文章上は嫌がらせや懲罰的な目的ではないように思えるのですが、その対象の本人がどう取るかということと考えられますか?
補足
ご回答ありがとうございます。 確かに、退職勧奨は今のところ、どの乗務員に対してもないようです。 なるほど。16時間勤務のほうが会社にとってコストがかかるということですね。わかりやすく書いていただき、感謝します。 ちなみに、当社は固定賃金+歩合ではなく、完全歩合制です。 先ほど乗務から帰宅したのですが、帰宅の際、またその乗務員と管理職がもめていました。 小耳に挟んだのですが、管理職はその乗務員に対し「貴方が勤務を替えられたくないというお気持ちはわかるが、会社としても深刻な問題なんだ。この異動は生産性を高めるための異動なんだ。ここで我々に必死になって当ってくるくらいだったら、何故今まで乗務に必死になってくれなかったんだ。もう今更何を行っても遅い。」といっていました。 実際、この乗務員はごねればどうにかなると考えているようです。私自身はそんなにごねるとろくなことにならないと考えるのですが、この乗務員がこのままごね続けて、異動を拒否し続けるとやはり懲戒解雇になってしまうのでしょうか?