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鎮痛剤の薬効成分の分離精製方法とは?
- 鎮痛剤の薬効成分の分離精製方法について質問があります。具体的な実験手順としては、エキセドリン二錠を粉砕し、ろ紙ろ過を行います。この際、CH2Cl2とエタノールが溶媒として使用されます。
- 実験では、CH2Cl2とエタノールが溶媒として使用された理由について疑問があります。さらに、NaOHaqの代わりに塩酸を使用した場合の影響についても知りたいと思っています。
- この実験では、CH2Cl2とエタノールが溶媒として使用され、特定の薬効成分を分離する方法が試みられました。また、NaOHaqと塩酸の使用によっても薬効成分の分離に影響を及ぼす可能性があると考えられます。
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(1) ジクロロメタンとエタノールはどちらも有機溶媒ですが、性状はかなり違います。前者は水と混じりませんが、後者は水と自由に混和しますし一方で有機溶媒の多くとそれなりに溶け合うこともできます。したがって、取り出したいものが水に溶けにくく脂溶性の高い場合はジクロロメタンに溶け易いと考えられますし、その逆に比較的水に溶けやすい場合はエタノールで抽出しやすいでしょう。 なお、エタノールは水と自由に混じるので、当然ですが分液漏斗を使うタイプの相間分配はできません。上の操作だと、固体からエタノールに溶ける成分のみを取り出した、ということになってますね。 水に溶けやすいなら水で抽出すればいいじゃないか、とも言えます。確かにそうなのんですが、水は実験操作的にはやっかいな溶媒です。エタノールと比べると水は蒸発しにくいので、溶液から水を除いて目的物を取り出すのが面倒です。 (たとえば、熱水で抽出して、冷やして再結晶で取り出す、といったことが考えられます) また、上で「比較的」と書いたのもポイントで、エタノールは水にも有機溶媒にも馴染みやすいのですが、取り出せる有機物も同じく水に比較的なじむけど、必ずしも水に解けまくる必要はありません。極性が高い物質だと比較的エタノールに溶け易いでしょう。 もう一つコメントしておきますが、上の操作でわざわざ「少量のジクロロメタン」と指定してあるのも、実験操作のテクニックとして注意すべき点かもしれません。 (2) 操作を読むと、水酸化ナトリウム水溶液にアスピリンが溶けていて、これを酸性にアスピリンが水相に溶けにくくなり有機層に取り出せる、ということが分かります。したがって、第一段落の操作で水酸化ナトリウム水溶液を塩酸に変えてしまうと、本来は塩基性水溶液に移動してくれていたはずのアスピリンは、そのまま有機層(ここではジクロロメタン溶液)に残ってしまうのではないか?と考えられます。結果として、そのまま操作を続けると、分けたいもの(カフェインとアスピリン)はそのまま一緒にやってきてしまいますかね。
お礼
とても丁寧な説明でわかりやすかったです!ありがとうございます!!