- ベストアンサー
瓶の牛乳は美味しい?!
やっぱり紙パックの牛乳よりも美味しいのでしょうか?
- みんなの回答 (12)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
紙パックから化学物質が溶け出すという嘘か本当か判らない話も耳にしない訳ではありますが、もし仮に紙パックの内面から溶け出すものがあったとしても、それは微量に過ぎませんからよっぽど味に敏感な人間でもなければ区別する事は出来ないのではないかと思います。 それよりも、ガラスは紙よりも熱伝導率が良いため、ガラスの容器に入れたものを飲んだ方が、唇の熱が冷えた牛乳に速やかに奪われる事で、より冷たく感じられますので、その分より美味しく感じられると思います。 試しにプラスチック製のコップとガラス製のコップを用意して、それぞれのコップで冷たい水を飲んでみると良く解ると思います。 後、それとは別の理由として、大抵の紙パックの牛乳は大手のメーカーの工場で詰められたもので、その様な製品は時間の経過と振動で乳脂肪分が自然に分離してしまうのを防ぐために、水の中に浮かんでいる乳脂肪の粒子を超音波などを使って砕いてより細かな粒子にしています。 その様に脂肪の粒子が細かくなっていますと、舌で味わった際にコクがあまり感じられなくなってしまいます。 又、牛乳に含まれている恐れが僅かにある雑菌の繁殖を抑えて牛乳を長持ちさせるために、牛乳には殺菌処理が欠かせませんが、大手メーカーの製品の多くは低コストで確実に殺菌を行う事が出来る120℃前後の高温に数秒程度曝す高温殺菌が行われているものが大半です。 しかし、極短時間とは言え、その様な高温に曝されたのでは蛋白質等を始めとする成分の一部が変質して味が悪くなる事があります。 その様な味が落ちる原因と成り得る処理が行われているのは、紙パックの牛乳だけではなく、瓶詰の牛乳の多くの製品でも同じなのですが、売られている牛乳の中には少人数のグループや個人経営の牧場などが製品化したものがあり、その様な少量生産の製品の中には、乳脂肪が分離してしまうのを防ぐ事や、低コストで確実に滅菌する事よりも、味を優先して低温で殺菌し、乳脂肪の粒子を敢えて砕かないまま製品化しているものが少なくありません。 その様な乳脂肪が分離しやすい製品は、数日で乳脂肪が分離し始めてしまうため、元々賞味期限を長くする事が出来ませんから、密閉性の高い紙パック詰めにする必要があまりありません。 そのため、味を優先して低温殺菌を行い、乳脂肪の粒子を敢えて砕かずにいる製品の割合は、紙パック詰めの製品よりも、紙パックと比べれば密閉性にやや劣るガラス瓶詰の製品の方が多くなります。 ですから、大手メーカー製の製品が氾濫している紙パック入りの牛乳を選んだ場合と、少量製品が多い瓶詰の牛乳を選んだ場合、保存性よりも味を優先している製品に当たる確率が高くなります。(勿論、瓶詰の牛乳の中にも乳脂肪粒子を砕いて高温殺菌している製品もあります)
お礼
深い分析ですね。ありがとうございました。