この校正、変ではないですか?
下記のURLのページでは校正に関するクイズが掲載されていて、その内容を大雑把に言いますと
>「長男、長女に続いて次男を出産。これで世に言う一姫二太郎」
という文章の何処かに間違いがあるので校正せよというものです。
そして、その正解として掲載されている内容が
>× 長男、長女に続いて次男を出産
>○ 長女に続いて長男を出産
というものであり、その理由が
>「一姫二太郎」とは、一番目に女児、二番目に男児と、生まれる順序を表しています。
というものでした。
しかし、私はその内容に対し疑問を感じます。
確かに「一姫二太郎」は産まれた男女の数ではなく、男女が産まれる順番を表す言葉ですから、
>長男、長女に続いて次男を出産
という事を
>一姫二太郎
としているのは間違いです。
しかしながら、
>一姫二太郎
という部分は単なる表現でしかないのに対し、
>長男、長女に続いて次男を出産
というのは“出来事”になります。
これがもし実話だった場合には、実際に
男→女→男
という順番で子供が産まれたのにもかかわらず、
>「一姫二太郎」とは、一番目に女児、二番目に男児と、生まれる順序を表しています。
という理由から
女→男→男
という順番で産まれたと記録を変更すべきだと言っている事になります。
これが仮にフィクション作品中に出てきた文章であったとしても、男女の産まれた順番という出来事に関する設定を変更するとなると、もしその後の場面で長男が長女の事を「妹」と見做している箇所があれば、それらの全てを「姉」に変更しなければなりませんし、長女が長女の事を「兄」と見做している箇所があれば、それらの全てを「弟」に変更しなければなりませんから、人間関係が変わって来るおそれがあります。
また、作品によっては第一子が誰かという事が、ストーリー上重要な設定である場合もあるかもしれません。
果たして、「一姫二太郎」という言葉を残すために男女の産まれた順番を変更するのは校正として正しいと言えるのでしょうか?
それどころか「校正」と言えるものなのでしょうか?
【参考URL】
https://mi-mollet.com/articles/-/41243