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右翼思想が目指している所。

政治学者の中島岳志氏がよく「保守主義は人間の理性を懐疑している。」と、書籍やネットの中でよく述べています。 http://www.magazine9.jp/taidan/007/index1.php それだけならまだしも、他にもこの方は「右翼思想」と「保守思想」の違いについて 「現状肯定し、理想社会というのは過去にもなかったし永遠にこない、と考えるのが保守思想の立場です。だからバランス感覚を持ちながら、漸進的に改革をしていく英知しか存在しないということです。それに対して右翼思想というのは、理想社会が誕生しえると思っているのではないでしょうか。では、進歩派と何が違うかというと、過去に遡行することによって理想社会というものが可能であると考えているところです。」 こう述べています。 右翼思想と言うのは、理想社会が誕生しえるものであり、進歩派との違いはと言うと、過去に遡行することによって理想社会というものが可能であると考えている所であり、世界各地の原理主義と同じ様に、ネイションや宗教共同体の原理には理想的なピュアな物が存在し、そこに遡行することによって、分け隔てのない平等な社会、日本の場合で言うと「一君万民」な社会に到達することが可能であるとするのが「右翼思想」と言う物だとする考えだそうですが、実際に右翼思想家達は中島氏が言う様に、過去に遡行する事で「一君万民」の「理想社会」を目指しているのでしょうか? 韓国・中国への抗議の印象が強く、とても天皇を頂点に国民皆平等な理想社会実現の為に過去へ遡行する原理主義的な政治思想だと思った事は無いのですが・・・・。

専門家の回答 ( 2 )

回答No.6

再び。 右翼思想とは、過去の実在したものを理想とし、この再現を目指すという事ですね。 具体的には、 1.国家の理想像を特定の一時代として想定する場合、 2.理想を個人の理解や想像の及ぶ範囲としての郷土・故郷と想定する場合、 3.特定の誰かを想定する場合(家族、友人、恋人、その他の女性)、 4.個人の中の特定の時間を想定する場合、など。 が考えられそうですね。 理想社会を理性によって理念的に構想された社会としてしまうと、右翼思想は理念を持たずに実在したものに対する郷愁をベースにしますから、理想社会を作るというのではなく、取り戻す、または帰ると考えるようですね。 ところで、お尋ねの本意は、本当に天皇を崇拝している人や天皇制が現代において可能だと信じている人たちがいるのか? という事ですか? いると思いますし、可能だと思います。 私たちのルーツであり、文化文明の原点だと思います。

soramimiclub
質問者

お礼

回答ありがとうございました。

soramimiclub
質問者

補足

>本当に天皇を崇拝している人や天皇制が現代において可能だと信じている人たちがいるのか? という事ですか?いると思いますし、可能だと思います。 それは僕も思いますが、それ自体がこの質問の趣旨ではなく、以前政治に詳しい僕の知人が保守思想が人間の理性を信用せず、現状を維持しながら少しずつ懸隔していく漸進主義的な思想であるならば、保守思想と同種(と言うより保守思想の別称)の思想とされる右翼思想は同じ物ではなく、現状の否定と革命を目指す別物であると言っていたので、個人的にこの両者の違いを調べていたら、たまたま今回中島岳志氏の著書やサイトを読み、興味を持った次第です。 回答者さんが思う程、政治思想も哲学的な事も全くの素人ですが、知人の言ってた言葉が印象的だった為、真実を知りたく質問させて頂きました。

吉田 修(@osamucom0409) プロフィール

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回答No.4

こんにちは。 読ませていただきました。 大変面白いご質問です。 まず、理想についてですが、理性的に構想された理想と、実在としての理想の2つがあると考えるのは、正しい推論だと思います。 フランス啓蒙思想以後、社会思想の流れは基本的に理性的に社会を変革しようと考えており、理性的に構想された理想を実現しようとする思想だと考えています。 バークが攻撃している思想がこれです。 とりあえず、これを急進主義と言ったりします。 これに対して保守主義の考え方は以下の通りです。 人間の考える事には必ず間違いがある、このようなものに全てを委ねてはたちなたなひちはにしまうのは危険である、だとしたら、過去うまくいったものは大切にして、少しずつ改良していくのが良い、と考えるのが、保守主義だと思います。 ところで、お尋ねの右翼思想ですが、近代思想史上の概念体系と考えるより、アイデンティティの問題として捉えることが出来そうです。 明治維新以降、文明開化を迎えた日本では、日本論・日本人論が盛んに出版されました。 文明開化以後、日本人は西洋に比べて劣っており、西洋化する事が善であると考えられました。 しかし、そうではなく、西洋に比べても優れた独自性があり、これを生かしていくべきと考える人たちもいました。 武士道や禅、わびさび、茶道・華道も、この頃英語で出版され、フェノロサやラフカディオハーン等の外国人も、大変貢献しました。 このように考えると、自分達のルーツを再発見し、自らの足元を確認することで、ぶれない自分の軸を認識することを大切にする考え方が根底にあります。 このような文化的精神的根拠として、天皇並びに皇室を敬うという考えがいわゆる右翼の根底にある発想だと思います。 だとすると問題になるのは、お国のために命を捧げるべきか否かという事です。 これは保守主義や右翼思想のなかでも議論の別れるところで、梅原猛なんかは捧げないという立場ですね。 私は、天皇の存在の本質は空中だと思いますし、強烈なリーダーシップには弱いが、きわめて持続力のある文明の力を発揮するものと思っていますので、これは保持したいと考えていますし、外国人が入って来ても、同化させる力も強いと考えています。 ただ、短期的に力を発揮する仕組みではないので、一時的混乱には強い政治的リーダーシップが求められます。 右翼思想とは、このような強いリーダーシップの事で、一時的に浮かんでは消えていくものだと思います。

soramimiclub
質問者

お礼

回答ありがとうございました。

soramimiclub
質問者

補足

>自分達のルーツを再発見し、自らの足元を確認することで、ぶれない自分の軸を認識することを大切にする考え方が根底にあります。 なるほど、保守主義よりも右翼思想は自らのアイデンティティへの拘りが強いって事なのですね。 本題に戻りますが、ならばこの中島岳志氏が言う「保守思想」と「右翼思想」の違いとして中島氏が言う様に、保守思想も右翼思想も理性的に構築された「理想社会」の実現には否定的であるが、理想社会実現の為の努力を行うか否かと言った点では、この両者は異なると考えて良いのでしょうか?

吉田 修(@osamucom0409) プロフィール

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