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コンクリートの骨材の意味
セメントに骨材を入れて混ぜたて固めたのがコンクリートですよね。 セメントだけでは強度が弱いと聞いています。 しかし、良く分からないのは、なぜ、骨材を混入させると強度が増すのでしょうか? また、骨材とは、通常は石などの表面がツルツルしていないものが使用されていますが、大きさの点で条件はあるのでしょうか? 骨材の寸法が大きすぎても小さすぎても、セメントが固まったとき強度を高めることはできないと予想しますが、どのくらいの大きさが必要なのでしょうか?
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ここで議論をするつもりはありませんが 先の回答で玉石を骨材に使ったコンクリートが砕石の場合よりも 強度が高いとは言っていませんよ。 施工性軟度がよくないと書きましたが。 コンクリートは指定の強度を発現させることを目的として配合設計しますから 当然、設計基準強度は満たすものを作ります。 その上で質問に答えれば セメントペーストは水とセメントの比で強度がきまります。 一般的な強度のコンクリートの場合、 当然、骨材の強度がセメントペーストよりも高いですが コンクリートの強度は骨材の強度できまるわけではなく セメントペーストの材料強度の限界か 骨材との接着力の限界によって決まります。 (細かい話をすれば骨材との間には材料分離による数十ミクロンの境界層があって 接着はされてない) なので骨材の強度が高いというのとコンクリート強度が高くなるというのとは イコールではありません。 高強度コンクリートはセメントペーストの強度が骨材強度を超えますので 骨材の強度がコンクリート強度に影響します。 なので一般的な強度のコンクリートの場合、 強度を増す為に骨材をいれると言う目的ではなく 比較的強く熱膨張に差が無い材料で嵩を増して 収縮を抑制し発熱を抑えるということだと思います。
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- saltmax
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>加熱による膨張と冷却による収縮によるひび割れを防止するために、熱による膨張と収縮の緩衝空間(隙間)をコンクリートの中に作るために、骨材を入れると考えてよいでしょうか? #1の回答で既に記載していますが 収縮はセメントの水和反応による吸水と 化学反応の後の蒸発などで セメント+水の体積よりも固まったセメントペーストの体積の方が小さいからです。 化学反応には骨材は関与しないので ほとんど縮まない骨材によってセメントペーストの量を減らし セメントペーストの縮みを骨材で押さえて分散させ集中させずに 全体の収縮量を小さくするということです。 コンクリートを練り混ぜる水量は 化学反応に必要な量よりも多く含まれています。 なぜなら、まだ固まらないコンクリートには施工する為の柔らかさ、流動性が必要だからです。 その余分な水は硬化初期の段階でどんどん吐き出されます。その分の体積は必ず減ります。 外形を拘束すれば天端が沈むかひび割れるしかありません。 また、熱膨張というのは多くは反応熱なので コンクリートのボリュウムが大きくなればなるほど、固まる段階で温度が上昇します。 マスコンクリートといいますけど ダムや吊橋のワイヤーアンカーなどでは反応熱を抑制する為に コンクリート自体に配管して水で冷やしたりもします。 まだ固まらないコンクリート中の水や空気に比べれば 骨材の温度による体積変化ははるかに小さいでしょう。 ひび割れ対策の方向性として単位水量、単位セメント量を減らしたり高性能減水剤を使ったり 水和発熱の小さいセメントの種類や体積変化の少ない骨材の検討や膨張剤等の使用、 外部拘束の低減目的で誘発目地の設置や型枠の存置期間を延長して内部温度の降下速度の 低減などのさまざまなアプローチを行っています。 もし施主、発注者に十分以上の工期と金があれば 単位水量、単位セメント量の少ないコンクリートをゆっくり硬化させてつくれますので ひび割れも出にくくなりますけどなかなか現実的ではありません。 セメント量を減らせばコンクリート単価は下がりますが 期間には様々な経費が乗るのでコンクリートサイクルの工期が伸びるのは コンクリート単価以上の金がかかります。
- saltmax
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#6です。 いい例を思いつきました。 ヨウカンや豆腐に 大豆や栗をたくさんいれて固めたら そのヨウカンや豆腐がつぶれる強さは強くなると思いますか? ヨウカンや豆腐以上に硬いものを入れても その本体がつぶれる強さはヨウカンや豆腐次第なので たくさん入れれば入れるほどその大豆や栗のまわりの 接着面がたくさんになって弱い所が増えるんです。
- sirasak
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No2再再回答です。 質問者さんが分からないのが分かるような気がしました。 web検索しても難しい理論、測定値など具体的なものが無くて、 私にも分かりやすい記事が見つけられないのです。 専門家は基本的なことを省略して記事を書くので素人には分かりにくい記事が非常に多いのです。 骨材が凸凹しているほうが強度が上がると書いてありました。 No1さんの回答でセメント量が多いと圧縮強度が増すのは事実と思いますが、多すぎると強度が低下するのではないでしょうか?推奨のセメント、砂、砂利量があるのはセメントが砂利、砂をつないでいる強度が最適になる割合と思います。 私も分かりませんので正確な回答が欲しいと思います。
- sirasak
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補足いただいたので再回答です。 No2回答の趣旨は、コンクリートで強度を担当するのは骨材(グリ石など)で、セメントは骨材同士を接着する役目、ということです。 モルタルやコンクリートの表面を削るとセメント分は容易に削れますが、骨材は削れません。 砂はセメント分から外れてポロポロ外れますよね。 コンクリートが劣化するのはセメント分が劣化するからです。 ポルトランドセメントは石をくっつける接着剤の役目で発明されたと思っています。 素人ですが、セメントを良く使った経験の意見ですので思い違いがあるかも?です。
補足
No2様 重ねてのご回答、ありがとうございました。 とても説得力のあるご回答です。 ただ、No1様の回答とは、大きく異なっていますね、理論的な部分として。 確かに、グリ石は、数百年の耐久性がありますよね。 セメントは、そこまでの耐久性はないはずです。
- saltmax
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>「玉石のような表面がツルツルの石」も骨材となるのでしょうか? 元々自然石を使っていたので古い建物では玉石を使っている。 自然石なので産地によって品質に違いがあり また採取自体が自然破壊となる可能性があるので 現在は7割程度が砕石が用いられている。 (自然石以外にも再生骨材や高炉スラグ、人工軽量骨材等もある) 確かに砕石の方が表面積が大きいので付着がよいが ワーカビリチー(workability作業性軟度、施工軟度)が玉石にくらべると よくないので打ち放し仕上げ等の表面仕上げでは注意が必要。 (流動性の問題で断面に欠損ができたり充填が不十分になる可能性を認識して 現場で確認しなければならない) 圧送距離が長い場合は検討を要する。 何故骨材を使うのかという質問に対して 先に回答した収縮抑制と単価抑制以外に発熱の抑制という意味もある。 骨材の値段の大きな割合を運搬費が占めるので いくら良質な骨材があっても遠くから運んで使うということはなく 通常は近隣で入手できるものを使う。 工場で売っているコンクリートの粗骨材寸法は20,25,40です。
お礼
No1様、再度のご回答、まことにありがとうざいました!
- sirasak
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セメントは硬くはなりますが、接着剤の役目であって強度は小さい。 骨材を混入させると全体の強度を骨材が受け持つので強度が増す。 骨材は凸凹している方がセメントが複雑に入り込んで接着強度が増します。 大きさは:大きすぎるとセメント接着量が均等になりにくいので、 コンクリートに使われる位の大きさが適していると思います。 砂を入れるのも接着役目のセメントを均等にする理由で、モルタルでは砂が骨材になるので全体に占める割合が少ないのでセメントの弱い強度の性質が現れる。 参考意見として下さい。
補足
ご回答、ありがとうございました! No2様のご回答も説得力がありますが、No1様の回答と少し違うようです。 No2様のご回答の趣旨は、コンクリートで強度を担当するのは骨材(グリ石など)で、セメントは骨材同士を接着する役目、ということでしょうか?
- saltmax
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>セメントに骨材を入れて混ぜたて固めたのがコンクリートですよね。 コンクリートはセメント、水、砂、砂利、空気を混ぜたもの。 必要に応じて混和剤(減水剤、流動化剤等)を入れる。 セメントと水を混ぜたものをセメントペーストと呼ぶ。 セメントペーストに砂を混ぜたものをモルタル、 モルタルに砂利を混ぜたものをコンクリートという。 >セメントだけでは強度が弱いと聞いています。 セメントと水の混合比が同じであれば 圧縮強度はセメントペーストが一番高く モルタル、コンクリートと骨材が多くなるにつれて圧縮強度は低下する。 セメントペーストだけで構造体を作れば 硬化時の水和反応による吸水で収縮しひび割れが起こる。 骨材は収縮を緩和する意味と体積あたりの単価低減のために使われる。 配合設計によって圧縮強度を管理している。 強度を上げるとセメント量が増えるので金額は高くなる。 >通常は石などの表面がツルツルしていないものが使用されていますが、大きさの点で条件はあるのでしょうか? ない。 砕石が用いられるようになったのは玉石の入手が困難になったから。 建築工事などでは鉄筋間の充填性を考慮し、 また、コンクリートポンプで圧送するため20mmか25mmとしているが 圧送しないダムなどでは150mmのものもある。
補足
詳細なご回答、ありがとうございました! 少しだけ、追加でお教えください! >砕石が用いられるようになったのは玉石の入手が困難になったから 「玉石のような表面がツルツルの石」も骨材となるのでしょうか? 私の素人考えでは、骨材は、セメントとの接着性(濡れ性?)が良い「表面がザラザラの石」の方がよいのでは、と思いますが、そうではないのでしょうか?
補足
何度もご回答、ありがとうございます! >高強度コンクリートはセメントペーストの強度が骨材強度を超えますので このような「高強度コンクリート」は、セメントペーストの圧縮を強くすれば、通常のグリ石の骨材よりも強い「セメントペーストを硬化させたモルタル」ができる、ということでしょうか? >収縮を抑制し発熱を抑えるということだと思います。 1つだけ、追加の質問ですが、「収縮を抑制し」という意味ですが、確かに「セメントペーストを硬化させたモルタル」は、ひび割れが多いです。 ひび割れを防止するために(収縮を抑制するために)骨材を入れる、という技術的意味は、加熱による膨張と冷却による収縮によるひび割れを防止するために、熱による膨張と収縮の緩衝空間(隙間)をコンクリートの中に作るために、骨材を入れると考えてよいでしょうか? つまり、骨材とセメントペーストとの間の隙間が、熱による膨張と収縮の緩衝空間(隙間)となる、ということでしょうか?