一応空気感染はしないということになっていますが、患者と会話しただけの人が感染した例もあります。おそらく患者から出たツバが相手の体に付着して、それで感染したのではないかといわれています。しかしそうなると限りなく空気感染に近いですわな。だいたい、医療機関の関係者があんな完全武装状態なんだもの。
んで、今回(ちょっと前)のエボラウイルスは、かつて何度か流行したエボラウイルスとは型が違うそうです。
それの面白いところなんですがね、かつてのエボラ熱流行のときのエボラウイルスは、致死率90%を超えるようなとんでもない致死率だったのです。でも、致死率があまりに高いので感染した人がみんな死んじゃったらそれで自然に収束したのです。
ところが、今回流行したエボラウイルスは、致死率が60%程度だったんですね。つまり「あまり死なない方向に進化した」のです。宿主が死なないほうがウイルスはより広まるからです。
HIVウイルスがこんなに世界に広まったのも、キャリアといって感染しても一生発病しない人がいるからです。発病しないから本人が感染したことに気づかず、どんどんばら撒いちゃうのです。宿主をみんな殺さないのがウイルスが長生きするコツなのです。
薬は世界中で研究開発されていますが、敵もさる者、ウイルスはエボラウイルスに限らず構造が単純なのでどんどん進化していくのですよ。人類とウイルスの戦いは、永遠に続くでしょうね。