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アルコールに関する質問
アルコールに関する質問です。アルコールの分子量が大きくなると、なぜ、水に溶けにくくなるのでしょうか? 私は、炭化水素基に働く分子間力が関係しているのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
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良い目の付け所と思います。アルコールを、水に馴染む部位、親水基であるヒドロキシ基と、水に馴染まない部位、疎水基である炭化水素基に分けて考えます。疎水基が大きくなるほど、親水基の効き目が相対的に弱くなり、水に馴染まない、つまり解けなくなります。 もっと正確に言うと、水中では水分子間には強力な水素結合のネットワークがあり、他の分子が水に溶けるためには、このネットワークを切断し、水分子のあいだに入り込む必要があります。この過程は一般的には容易ではなく、炭化水素のような疎水性の分子はネットワークからはじき出され、溶け込むことができません。結果、追いやられた炭化水素分子同士があたかも引き寄せ合うかのようにより集まっていきます。これを、疎水性相互作用と呼びます。本質的には、水分子同士の相互作用に基づいたもので、炭化水素同士に直接強い相互作用が働くわけではありません。さて、ヒドロキシ基は水分子と水素結合できるため、ネットワークの中にアルコール分子が入り込む助けになります。炭化水素基が十分に小さければ、ヒドロキシ基と水分子の水素結合によってアルコール分子はネットワークに入り込めます。しかし、炭化水素基が大きくなると、疎水性相互作用の方が強くなりアルコール分子はネットワークから追い出されます。
お礼
なるほど、水素結合のネットワークに入りこめる程度に疎水性の炭化水素基が小さいと、水に溶けることができる、ということですね。そうですか。水に溶けるというのは、そのような過程を経ているわけなんですね。非常によくわかりました。ありがとうございました。