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塩化カリウム
塩化カリウムをワンショットで静注するとなぜ死亡するのですか?詳しい作用機序を教えて下さい。
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高カリウム血症を起こし、心筋や脳細胞等に異常興奮を引き起こし、心停止するためです。
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- timeup
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大野やすお 国立衛生試験所薬理課長 これまでの警官4名と異なり、ちょっと猫背で髪ぼさぼさ、いかにも研究者という風貌。 証言前に「真実を述べ・・・・」と型通り宣誓したところで、この証人が突然 「私が話すことは真実かどうか判りません」 としゃべりだした。「真実と信じていることは述べますが」。これには裁判長も傍聴席も笑ってしまった。非常に律儀でまじめな人である。 この証人のテーマは「塩化カリウムの致死量」。実行犯の一人とされる中川被告が坂本弁護士らに注射器で塩化カリウム溶液を注射したことについて、科学的に裏づけようというものであるらしい。 以下は化学の講義。 塩化カリウムとは、アルカリ金属のイオン化したもので、塩との結合。白い結晶性の粉末である。 塩化カリウム自体は薬局で誰でも買える。毒物には指定されていない。 実験に使うほか、治療として血中カリウム濃度の調整に使用される。 心臓などが正常に動くためには体内のカリウム・ナトリウムなどのイオン濃度が適正に保たれていなければならない。 カリウムを大量投与すると、めまいがおき、心臓の活動に影響を及ぼす。心臓停止もあり得る。大量投与により殺人は可能である。オランダで安楽死に使われたというデータがあった。動物事件では安楽死に塩化カリウムが使われる。 薬学部医学部を出たものであればそれくらいのことは常識として知っている。 治療行為において。投与する場合は、点滴を使う。注射器により投与すると言うことはあり得ない。局所的に濃度が上がるので危険である。 筋肉注射、皮下注射は、血中濃度の調整が正確にできないので、これも治療としてやることはない。刺激性が高いので皮下注射などでは痛みを伴う。 静脈注射の場合のカリウムの致死量は溶液100cc中40mg。通常体内には20mgが含まれているから、さらに20mgを追加すれば死ぬと言うこと。 ここで、証人、電卓を借りて、証人席でパカパカとたたき始めた。致死量の計算である。 モルモット事件では、体重1kgあたり77mgで死亡する。 人間のデータはない。 体重60kgの人の場合、4.62gが最低致死量となるが、人間の場合には体重にしめる血液の比率がモルモットよりも少ないので、もっと少ない量で致死量に達すると思われる。 体重75kg(坂本さん?)の場合には計算上5.7g、55kg(都子さん)には4.2gが致死量となる。 ただし皮下注射の場合には、体重75kg場合191g、55kgの場合140gが致死量となる。 飽和水溶液には、水温15度Cの時、100cc中24.65gが溶けている。 5cc入りの注射器の場合1.2325gが含まれている。 これを急激に静脈注射すれば、死ぬ可能性は十分ある。 筋肉注射の場合には、死ぬ可能性はまずない。 http://www.mars.dti.ne.jp/~takizawa/boutyou44.html 多分、質問はもっと詳しい、細胞・神経の部分の機序を聞いているのでしょう。 上記様に卒後の医療系の人間は薬理や生理の教室にでもいなければ、面と向かってなら、何とか説明できるけど、公開の場所に詳しく書くほど詳しく覚えていないと思いますよ。 自信なしで書くのは一応専門家と見られているから書きにくいですしね。 高校の生物の先生の方が、詳しいかも知れません。 細胞内外のNa/Kの出入りのことが知りたいのかな? 生体の神経伝達の方法を調べてみると分かります。 私の日常使う知識は、 Kの大部分は細胞内にあり、血漿中には2%程度(4mEq/L前後)しかないのですが、それが増えると、所謂Hyperkalemiaで、 心電図では、Pが消失、QRSが拡大しRが低下、STが低下、Tがあがる、これで心拍停止を起こします。 Pがなくなればそれだけで停止しますけどね。
お礼
早々のご回答ありがとうございます。参考になりました。
お礼
早々のご返信ありがとうございます。やはり高カリウム血症を起こすからなんですね。ありがとうございました。