- ベストアンサー
ヒータについて
ヒータに電圧をかけっぱなしで温度を上げてる(維持)しているばあいと、SSR(ソリッドステートリレー)等を使用した場合とでは、消費電力はどうなりますか?
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
1) 抵抗を入れて制御する場合、抵抗に流れる電流の2乗と抵抗値の積が損失になります。(昔のモーターの制御など) 抵抗で電流が一定値に維持されるので温度も一定になります。 2) SSRがオフの間は温度が下がっていますから厳密には目標温度が維持できるとはいえません(平均的な温度は維持されていると思いますがのこぎりの歯のようになっているはずです) インバーターも原理は同じですが、数ミリセカンドの単位でコントロールされていて滑らかに動いているように見えるだけです。 温度低下が許容されない場合は高めの温度に設定することになるのでその分無駄になります。 3) 抵抗とSSRを比較した場合、損失という視点だけであればSSRが断然有利です。 ただ、滑らかな温度制御とか、制御の堅牢性などを考えると抵抗制御がまったく使われないということはありません。
その他の回答 (3)
- foobar
- ベストアンサー率44% (1423/3185)
概ね #2,#3さんの回答で書きつくされていると思いますが、私なりにまとめて見たいと思います。 少し、条件を簡単にしてみます。 条件 1. 使っているヒーターや加温対象は同じ 2. 電源電圧は十分高く、直接接続したままだと希望温度を越える 3. 加熱対象は、ある程度の熱容量が有り、ヒーターをON/OFFしても急激には温度が変わらない 4. この状態で、加熱対象を一定温度に保つ この条件で、温度を一定に保つには以下の方法があります。(調整は、人の手でやるか、自動制御でおこなうかの二通り有りますが、電力の面では差が無いので特に区別はしていません) a-1. 温度を見ながら機械的なスイッチをON/OFFする a-2. 温度を見ながら電子的なスイッチ(SSR等)をON/OFFする b-1. 電源とヒータの間に電圧を調整できるトランス(スライダック等)をいれて、温度を見ながら電圧を調整する b-2. 電源とヒータの間にスイッチング型の電圧調整器(高速にON/OFFして、平均電圧を調整する器具)をいれて、温度を見ながら電圧を調整する c. 電源とヒーターの間に抵抗器をいれて、温度を見ながら抵抗器を調節する どの場合でも、ヒーター自体が消費する電力は#1に書いたように同じ(ON/OFF等による温度変動は十分小さいとします。)。 あとは、スイッチや電圧調整器などでの電力損失ですが、 a-1で使っている機械式スイッチはONのときもOFFのときも殆んど発熱しない(余分な電力を消費しない)。 a-2で使っている電子スイッチ(半導体スイッチ)やb-1で使っている可変電圧の変圧器は、若干の損失電力があります。が、通常はヒーター自体の消費電力と比べると十分小さくなっています。 b-2で使う高速の半導体スイッチは、a-2で使う低速のスイッチよりやや損失が大きくなっていますが、それでもヒーターの消費電力よりは十分小さく抑えれます。 cで使う抵抗では、電源電圧がどれだけ高いかにもよりますが、#2さんや#3さんが書かれているように大きく発熱をします。 結果、 全体で消費される電力は a-1,a-2,b-1の方式が一番少なく(効率が高く)、次いでb-2が少なくて cの方式が一番多くなります。 ここでは、負荷の熱容量が十分大きいとしましたが、熱容量が小さいときにはON/OFFや電圧調整をどれだけ早くできるかが重要になります。(ON/OFFや電圧調整の速度が遅いと、温度の変動が大きくなってしまうため) a-1やb-1ではそれほど速い制御が出来ないので、熱容量の小さなものの制御には適していません。 a-2のSSRは比較的高速(といっても数10ms)の制御が出来ますし、b-2のスイッチング型の電圧調整器だとさらに高速(モノによりますが20ms以下、場合によっては10μs以下の応答も可能)で可能になります。 c.の(電子的な)抵抗調節が一番高速(かつON/OFFでなく連続的に)制御できます。 実際に使う場合には、加熱対象の熱容量や必要な温度精度、なども考慮して選定することになるかと思います。
お礼
ありがとうございます。 納得したつもりでも、 頭の中がすっきりしませんでしたので、 何回も疑問をなげかけてしまいました。 ひつこいやっちゃと思われながらも、 それに答えていただきまして本当にありがとうございます。 助かりました。
- GTAC
- ベストアンサー率69% (316/454)
消費電力は1の方の答えのとおりです。 実現方法として電源にヒーターを直結した場合はヒーターの消費電力で決まる発熱量が出ますから、温度を「維持」することはできません。 制御なしに温度を一定にたもちたいのであれば、人間が温度計を見ながら電源を入りきりすることが必要になります。機械接点式リレーを使って入りきりを電気的に行うこともできます。 連続通電させたいのであれば、所定の発熱量になるようにヒーターを切断します。 もっとも簡易な方法は、抵抗を入れてヒーターに流れる電流を調節して温度を一定に維持します。この場合は抵抗での損失がでます。 SSRは「無接点」電流を断続させることができる半導体スイッチです。ヒーターに流れる電流をオンオフ制御をするものです。これにより希望する温度に維持することができます。 交流電力の精密な制御を行う場合、サイリスタをつかったり、いったん直流に変換後PWMで平均値制御(インバータ)をおこないます。
お礼
ご丁寧にありがとうございます。 「抵抗を入れてヒーターに流れる電流を調節して温度を一定に維持します。この場合は抵抗での損失がでます。」 この場合、抵抗での損出は数字で出せるのでしょうか? 私がふと思ったのは、 SSRですと、目標とする温度に到達した後は、 ON-OFFにするのでOFFの間は省エネにつながるのでは・・・。 抵抗を入れて、電流を調節するような場合ですと、 SSRのようにOFFがないので、消費電力はSSR使用時より多いのでは・・・。 と、思ったのですが。
- foobar
- ベストアンサー率44% (1423/3185)
同じ条件(同じヒータ、同じ加熱対象、同じ周囲温度、etc.)で同じ温度に維持している(もしくは同じ割合で温度を上げている)なら、消費電力は同じです。 (厳密には、SSRを使ったほうが、SSR自体の損失分だけ消費電力は大きくなりますが、通常は無視できる程度の差でしょう)
お礼
大変参考になりました。 末端(今回の場合はヒータ)が同じであれば、 消費電力も同じだろうと思っていたのですが、 詳しくないので、自信がありませんでした。 ありがとうございます。
お礼
ありがとうございます。 3)の「抵抗とSSRを比較した場合、損失という視点だけであればSSRが断然有利です。」 ということは、やっぱりSSRを使用したほうが、 抵抗を入れて制御した場合の 抵抗での損出分が省エネにつながるということでしょうか? 何回もすいません。 よろしくお願いします。