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遺産相続および土地評価について
祖母の遺産相続でもめております。 祖母には3人の子がいて、内一人が私の父です。 祖母は土地をもっていましたが相続税対策のため 銀行に借金をしてマンションを建設しました。 (現在6千万の負債が残っています。) 銀行との契約は 祖母と父が「連帯債務者」私が連帯保証人です。 遺言書にはマンションは父に相続させる記述がありましたが 土地、借金については言及していないため 兄弟達はマンションの土地は相続人全員に権利があるから 相続させろと主張し、さらに借金については相続しないと言い張ります。 法定相続的には負の財産も均等である旨を父が主張しても 「連帯債務者」である父が負担すべきと返されます。 この主張は正しいのでしょうか? また、マンションとその土地の名義が分散してしまうと もめ事の種にもなりかねないため、兄弟の相続権のある マンション建設地の評価分を現金で支払おうとしていますが その際の土地の評価はどのようなものになるのでしょうか? 兄弟は更地の売却実勢価格分よこせと言い出すでしょうが、 当方としては安い路線価や固定資産税評価を基準にしたいところですし マンションが建っている土地である以上、貸家建付地という条件、 またその土地はマンション建設の為に借り入れをした銀行の 抵当にもなっているため、評価は低いと考えます。
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■[上記案に間違いはあるのでしょうか?] 遺言で指定された以外の財産については、相続人間の遺産分割協議で財産を分割します。 従って、補足された内容が間違いであるかどうかという判断はなく、それが相続人間で[合意]されればOKという話になります。 ただ、法定相続分を考える場合には、総資産(遺言で指定された財産とそれ以外の財産を合計した財産)を前提にして考えます。ですので仮に相続人が父、弟A、弟Bの3人であれば、全体の財産と負債に法定相続分が1/3あるということになります。 また、遺産分割協議が調わない場合は家庭裁判所に遺産の分割を申立てることができます。 家庭裁判所はまず「調停」にかけ、調停が成立しないときは「審判」による分割を行うことになります。 ■遺産分割方法について ここからは分割方法について個人的なアドバイスを書かせて頂きます。 1.遺言で指定された財産について 遺言通り、父がマンション建物、弟Aが財産A、弟Bに財産Bをそれぞれ承継します。(ここまではOKですね) 2.マンションと土地と借入金について これまでの経験から申し上げると土地・建物の所有権は一本化した方が宜しいです。(つまり、マンションの土地・建物を父の所有に一本化する) その理由としては土地・建物を別の所有者とすると ・将来の売却する場合に障害になる可能性 (建物・土地単独では売却が難しい) ・次世代への相続時に話が面倒になる ・借地料支払の請求、借地権の発生・・・等 後々トラブルが発生しやすい状況になるからです。 次にその方法についてですが 借入金6,000万の連帯債務については、父だけではなく、弟Aも弟Bもその相続分に応じて負担する義務が発生します。つまり、仮に相続人が3人(父、A、B)の場合には、AとBがそれぞれ6,000万×1/3=2,000万、2人合計で4,000万の連帯債務を負担することになるわけです。 そこで父がAとBの債務4,000万を引受けるかわりに、その債務と同額のマンションの土地を引継ぐ事にするのです。(債務と土地が同額なのでプラス・マイナス0) 遺産分割協議でA・Bの債務を父が引受ける事について合意を取り付けるのです。 ただ、その合意は相続人間では有効な契約でありますが、第3者である銀行に対し主張することはできません。(つまり、銀行は相続人それぞれに返済を請求できる) 債権者である銀行にA・Bの債務を免除してもらうには「免責的債務引受」(他の債務者の責任を免除させる債務引受け)を承諾してもらう必要があります。 銀行が承諾するかどうかはここでは判断できかねますが、債務者の1本化、不動産担保力、マンションの収益力、連帯保証人の資力等を総合的に判断して決定されることになります。 (ただ、相続人間の合意は有効であって、要は銀行がどのように回収するかの判断の問題です) また「マンション収益のある父だけが得だという反発があると思われますが、家賃収益は遺言書に記載された物件から得るもので正当である」についてはその通りですし、その収益からか借入金を返済していく必要があります。また、マンション経営を長期間続けることはそれなりにリスクを負うことになります。 3.200坪の更地について 父がマンション土地・建物・借入金、Aが財産A、Bが財産Bを取得した上で財産全体で各人が1/3取得でるように200坪の土地を分ける。 ただ、前述の通り、不動産の所有権は一本化しておいた方が賢明です。将来売却が確実な場合は共有としていても問題ないですが、それ以外の場合は各々が有効活用や売却しやすいうよいに分筆(分割)して所有しておいた方が宜しいでしょう。もし、分筆が難しいということであれば弟A・Bに代償分割してもらう方法も考えられます。 まとめますと 1.遺言通りに財産を取得 2.父がA・Bの連帯債務を引受けるかわりに、マンションの土地を取得 3.200坪の更地については相続財産が法定相続分の1/3になるように調整して取得 以上はあくまでも経験からの一案です。 参考になれば幸いですが、実際の相談は専門家になさってくださいね。
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1.質問の趣旨に対する法的解釈は3番の回答が的確と思われます。以下に私ならこうするという具体的対応例をご紹介します。 1.「建物=遺言どおり父名義に、土地=法定相続分どおり共有に借金=父が全額継承、但しマンションの経営権=収益権も父が継承」 2.これなら兄弟達も異を唱え難く遺産分割協議がまとまるのではないかと推定。マンション収益で銀行返済原資が確保できれば、不安はないでしょう。 3.但し書きとして、共有地は建物底地であり共有者以外に売却するときは他の共有者の承諾を要すると追加条項を入れる。 4.この内容を公正証書にする。 5.もし、質問者の言うことに聞く耳持たぬ事態なら相続に詳しい行政書士に依頼し、遺産分割協議開催通知をしてもらい専門家の事務所で説明を受ける。 6.行政書士が遺産分割協議書及び公正証書作成委任状により公証役場で公正証書作成手続きをする。 7.その後公正証書に基づき、銀行と債務継承手続き、不動産につき相続登記手続きをする。
お礼
ご回答ありがとうございます。 具体的な例を挙げて頂き非常に参考になりました。
- 9xdy11nz
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No.2>訂正です。 祖父→祖母です。 失礼しました。
- SSSIN
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■「この主張は正しいのでしょうか?」 結論からいうとNOです。 連帯債務の相続については次の2つの考え方があります。 1.相続人は被相続人の債務を「分割」して承継し、各相続人がその承継した範囲内で本来の債務者と共に連帯債務者となる。 2.共同相続人全員が債務を「全額」をそのまま承継する。 最高裁判所昭和34年6月19日の判決によると「連帯債務者1人が死亡した場合においても、その相続人らは、被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者と解するのが相当」とあります。つまり、これは上記1に該当する考え方です。 これを御質問のケースに当てはめ考えてみると「連帯債務者」である祖母の債務は、各相続人がその相続分に応じて継承されることになり、正の財産だけを引継ぐというわけにはいかないことになります。 ■「マンション建設地の評価分を現金で支払おうとしていますがその際の土地の評価はどのようなものになるのでしょうか?」 代償分割ですね。 この場合の土地の評価は、更地ではなく貸家建付地としての評価になります。公示価格、路線価、固定資産評価額、取引事例比較 等を参考にして、相続人間で取引時価を合意できれば良いですが、御質問のような状況ですと、費用はかかりますが、不動産鑑定士に評価を依頼して客観的な時価を算定してもらう方が宜しいかと思います。 以上は一般的な答えです。 実際の相談は専門家に依頼してください。
お礼
申し訳ありません。 追加質問するつもりが補足に記述してしまいました。 ご都合よろしければご回答願います
補足
懇切丁寧なご回答ありがとうございます。 補足させて下さい。 祖母の財産には他にも200坪程度の更地があります。 遺言書には明記されておりません。 当然兄弟はその土地も等分しろと言っています。 当方としてはまず遺言書に書かれている部分は各相続人が取得し、 書かれていない財産(プラスもあればマイナスもある)のうち 取得したプラス財産の割合でマイナス財産(借金)を負担してもらおうと 思っています。 具体的には 遺言書に明記されているもの: マンション→父に 財産A→弟Aに 財産B→弟Bに 上記については記述通り相続する 遺言書に明記されていないもの: マンシションの土地(評価額:4000万) 更地200坪(評価額:4000万) 借金 6000万円 プラス財産8000万の内、兄弟Aが100坪(評価額:2000万)の相続を 要求した場合(プラス財産の1/4)には 借金も1/4である1500万円負担してもらう。 (結果的に弟Aは2000万円-1500万円=500万円の取得) この理屈だとマンション収益のある父だけが得だという 反発があると思われますが、家賃収益は遺言書に記載された 物件から得るもので正当であると考えます。 上記案に間違いはあるのでしょうか?
- 9xdy11nz
- ベストアンサー率42% (37/88)
連帯債務者である父親は祖父が借金の返済ができない場合、祖父の借金を肩代りする義務があります。 しかしながら本来借金を返済すべきは祖父なので父親は肩代りした金額の支払いを祖父に請求できます。 祖父は亡くなったのでその請求は相続人ということになります。 よって他の相続人も借金を負の財産として相続する義務がありこれだけを放棄する事はできません。 一方土地の評価は非常に難しいです。 必ずしも実勢価格より路線化が安いとは限りません。 むしろ路線価ではなかなか売れないのが実情です。 また賃貸マンションの敷地はおっしゃる通り自由度がない分評価は下がります。(貸家建付地) その辺は信頼できる第3者を交えて説得しないと話がまとまらないのでは?
- MetalRack
- ベストアンサー率14% (298/2040)
弁護士に相談されるのが良いでしょう。
お礼
懇切丁寧なご回答ありがとうございます。 なんとかその方向にもっていきたいですが おそらく資産評価について反発はあろうかと思います。 私共は路線価に基づいた相続税算出根拠で評価していますが 兄弟は実勢取引価格評価をしてくると予想されます。 近日協議の場が持たれますがおそらく決着はまだ先かと思います。 また機会がありましたら相談に乗って頂ければ幸いです。 ほんとうにありがとうございました。