コンサルタントは、フォーカシングでしょう。
分析だとか仮説検証だとかいろいろ考える人もいるでしょうけど、どこにたって何をみるか、何を説明するか、につきます。
仮に、沖縄に住んでいるコンサルタントがエジプト企業に寄与できるか、を考えてみてください。
もしエジプト企業が那覇事務所をもつ相談なのであれば、かなり切れ味良い協力ができるでしょう。
もしエジプト企業がサウジのドバイに事務所をもつのであれば、感謝される提案はできるでしょうか。
地元でのビジネスの相談であれば、温度湿度、台風の来る場所である実感を持っていて、この地域の商習慣やしきたりも詳しい。
外から見て気が付かないような発想をいくらでも発言できます。
ドバイにもし行ったことがなければそれら重要なことがわからないままの提案ですから、切れ味以前に、役に立たないのではないでしょうか。
専門領域に詳しくて経験があれば大丈夫と思っているコンサルが割合います。
そういうひとたちは、否定はされないけど敬遠される危険があります。
自分の立場を理解しないで何かを言っていると思われるからです。
アメリカでは英語を使い、メキシコではスペイン語を使えるようでなければ、誰も信頼しません。
これはものの捉え方を言っていますよ。
この話は、教育機関の「先生」と似ていることにお気づきでしょうか。
大学や大学院で数学の研究をしてばりばりやってきた人が、いい数学の先生になれるのかということです。
先生だけ偉くって、弟子がいつでもひよこという場合がありますね。
でも優秀な教育者というのは、弟子がどんどん一人前になる指導者です。
できるとおもわれなくてもいいし、アホじゃないかといわれてもかまいません。
恩に感じる弟子がどどどっと集まる先生は、人のよさそうな、地味な感じなのが一般的です。
できの悪い生徒がなぜわからないのか、何に突き当たっているのかがピンとわかる人ですから、そもそも優等生出身者ではないのです。
コンサルタントも、自分が目立って見えているようなら半人前でしょう。
ライトは客先担当者に当たるようにしなければいけないのです。
で、営業とコンサルは何が違うか、というとんでもない質問ですが、今のお話でご理解いただけないでしょうか。
営業というのは、細かいことはさておき、何かを売り込むことです。商品でないかもしれず会社の信頼を売り込むこともあります。
主役は自分です。
コンサルタントは黒子であって、主役に光があたるように活動することです。