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「貢税」を「ぐぜい」と読むようになったいきさつ
「貢」という字は「コウ」、「ク」また「みつ(ぐ)」と読むと広辞苑にあります。 だが「貢」を使った熟語は「貢献(こうけん)」、「朝貢(ちょうこう)」などのように「こう」と読む場合が殆どです。 ところが「貢税」は「こうぜい」とは読まないで「ぐぜい」と読みます。 もともと「ぐぜい」ということばがあって、それに当てた漢字が「貢税」だったのか、最初から「貢税」を「ぐぜい」と読むようにしたのか、このいきさつを教えてください。
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まず、「貢税」は漢和辞典では漢音では「コウセイ」ですが、「税」を慣用音の「ゼイ」にして「コウゼイ」と音読みされています。 参照:「詳解新漢和大辞典」有宏社(コマ番号403/911) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1124308 次の通り、振り仮名がある書籍でも「コウゼイ/コーゼイ」です。 「官金をつかひ、貢税(こーぜい)を免(ゆる)す」(「島根県史談 ; 第1編 井戸正朋」) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/781010/24 「英国貢税(こうぜい)乃権は…」(「欧米太平記 : 志士感激」) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/880499/38 「第三十八章 聖殿(せいでん)の貢税(こうぜい)の事」(「旧新両約聖書伝. 2編2」) http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/825448/4 ただし、「中世、神社仏閣の維持費用に供するため」の貢ぎ物として使われた「貢税」については、仏教用語読みとして、「グゼイ」と読まれています。 http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/61629/m0u/ このような読み方としては、古来の呉音に漢音読みで「貢金(クキン;黄金の献納)」、呉音に唐音読みでの「貢馬(クマ;貢として献じた馬)」があります。 荘園時代に「乃貢(ノウグ)」や「年貢(ネング)」といった、「貢」を呉音読みにし、さらに連濁させた「グ」の音読みが慣用音のように自立した経緯があるのかも知れません。
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- wind-sky-wind
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訓読みじゃないので、あてたのではないでしょうね。 当て字というのもおかしいですし。 年貢の「ぐ」は連濁ですよね? 年がつくから、「く」が「ぐ」になる。 それがいつの間にか「貢」で、税の一種として 漢字の読みと関係なく「ぐ」になったのかなあ? 「具」との勘違い?
- toko0503
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こんにちは 「年貢」の「貢」(ぐ)ですよね。 「貢」は、漢音で「コウ」, 「呉音」で「ク」と読むようです。 「貢税」の意味を調べると 中世、寺社へのみつぎもの。租税。 とありあす、 でもって、「租税」は 租と税。年貢。 とあります。 とりあえずのご参考まで。
お礼
凡人の私は最初に「貢税」に出会ったとき「朝貢」の読みをたまたま知っていたので迷わず「こうぜい」と読みました。 その後あるときにたまたま振り仮名が振ってあるのを見つけ、意外な感じに打たれ、調べてみて私の読みが間違っていたことに気付きました。 しかし、とはいっても「ぐぜい」などと読むのはおかしいではないか、ことばの響きがはっきり言って汚いです。 そこで質問してみたのですが、「こうぜい」とも読む場合があるのですね、ホッとしました。 好き嫌いで勝手に読みかたを独流にすることはできないでしょうが、私は「こうぜい」と読むほうがきれいに感じます。