初めにお断りを。
通事を最優先して書かせて頂きます。
まずはスタンスから見なおししてあげて下さい。
『korira1994さんの家で三歳児の男の子を養子として迎えた』
これを元として、ご相談の主訴、
>いつも興奮しすぎて指示を聞きません…
こちらを読むと『あれ?』という部分が出てくると思います。
人によって様々でしょうが、
1)三歳の男の子だったら珍しくない
2)『指示を聞け!』といって聞くもんじゃ無い。もっと大人としての導き方がある。
3)機械のスイッチを入れるようにはいかないし、そういった強制的な方法は別の問題として噴出してくるので為べきでは無い。
おおまかには、こういった事でしょうか。
1)~3)いずれも、今後の導き方が重要なだけであって、現在の姿が問題なのではありませんよね。
おまけに(うちに来て六日目)という段階です。
ですのでまずは肩の力を抜いて下さい。
養子に迎えて6日目という段階なら、もっともっと大切なことがあり、それは『korira1994さんと愛犬の間に、家族・共に暮らす者という良い関係を構築する基礎作り』です。
犬からすれば、(korira1994さんという人間がまだ解らない)訳です。
ちょっと例え話をします。
korira1994さんがアルバイトを始めたとしましょう。
そこの雇用主、仮に店長さんとしますが、アルバイト初日からその人の指示に従うのは『とどのつまりは店長さんだから』ですよね。
”雇用主・店長”という立場を取っ払って、”ただのおっさん”ならば指示に従いません。
当たり前ですね。
人間はこういう肩書き、例えば社長だとか先生、監督やコーチといった『とりあえず指示に従おうという記号』が存在します。
ところが家族関係というのは、記号ではありません。
養子に迎えた三歳児に「今日から私がお姉さん」といっても、「はいそうですか」とはいきませんし、もっと年長の中学生や高校生、どころか大人でも、記号では家族にはなれません。必要なのはもっと実となった関係性です。
犬にとっても”飼い主”というのは、肩書きや名称ではありません。
残念ながら犬に100回『私が飼い主だ』と言ったところで、何の意味も持たないわけです。
では次に。
ただのおっさんの指示に従う場合、korira1994さんにとってどうでしょう。
(見ず知らず)→(顔見知り)→(自分に害をなさない人)→(益のある人、例えばお年玉をくれる)→(小さい頃から遊んでくれた信用できる人)→(心から信頼できる人)→(尊敬する人)
どの段階で『指示に従おう』と思うでしょうか。
これは人によって答えが異なります。
年齢・経験という影響もありますが『益のある人なら従おう』という人もいるでしょうし、『尊敬できる人でないと従わない』という人もいて、これが大ざっぱには性格と呼称されるものですね。
ある程度の年齢に達すれば、少なくとも自分にとって不利益(害)にならないという大前提が加わります。(警戒心ですね)
犬も同じなんです。
年齢なり性格なりの違いがあって、どの段階で指示に従うかという違いがあります。
>トイプードル4ヶ月の雄
>うちに来て六日目です
おそらく愛犬から見てのkorira1994さんは、(顔見知り)~(益のある人)ぐらいの位置でしょう。
このぐらいでも指示を聞く犬は普通にいます。
いますが、『いついかなる時にでも確実に』『駆け引きでは無く、心底からの意思』という状態とはほど遠い状態です。
ですので、
> 本を読んでもその通りになりません、とにかく構ってちゃん何ですΣ(ノд<)
ごく普通のことで当たり前なんです。
犬にルールを伝えるには、いくつかのコツが有るのですが『かまってちゃん』というのは、犬と信頼関係を構築するのに極めて重要な行動です。
信頼関係の基礎作りは犬と遊ぶことの繰り返しといっても過言ではありません。
korira1994さんが疲れるぐらい遊んで上げて下さい。
それでも犬は疲れません。それが普通。
だからヘトヘトになるぐらいで丁度です。
そして『犬の遊んで欲しい』はルールを伝えるのに非常に重要な役目を兼ね備えます。
1)遊びを始める前にオスワリ。出来たらタップリ褒める。
2)遊びの開始。ヤンチャな男の子が喜ぶ激しい遊びを。
3)遊んでいる最中にストップ。korira1994さんが身体の動きを制止させます。
4)偶然にでも犬が制止したら、そこですかさずタップリ褒めます。
5)遊びを再開。
この繰り返しで『オスワリ』『ストップ』は覚えます。あとはオヤツを利用して『マテ』を教えて上げて下さい。
この三つを、いついかなるときも確実に出来れば大丈夫です。徐々に『呼び戻し』を完璧になるように仕上げて下さい。
これらは芸ではありませんので、日常生活で生かして上げて下さい。
例えば愛犬の前で靴下を履くとしますよね。
現状なら、まず靴下にじゃれつくはずです。
ここでオスワリとマテをさせれば、目の前で靴下をのんびり履けるわけです。
こういった形で、人間と犬で送る日常生活に役立てて下さい。
靴下だって毎日こうやって目の前で履いていれば、犬も自主的にじゃれつきを止めるようになります。
なーんも苦労はいりませんし、遊びと日常生活を通してルールを伝えることが出来ます。
訓練時間と遊び時間を分ける必要は全くありません。(むしろ弊害の方が多いです)
盲導犬だって一歳までは訓練しません。
遊びで結構ですので、遊んでいるときに練習を。
>慣れれば指示を聞いてくれるのでしょうか?
いずれ出来る、というのは確かですが、そういう問題ではありません。
犬が(指示を聞きたい)と思える飼い主になることが先決です。
一般的に認識されているより、遙かに犬は賢い動物です。
指示に従わせようという考えは不要で、それよりも『korira1994さん自身が、(犬から見て)指示を聞こうと思える人物像になる』ことだけで結構です。
また興奮は、ある意味『犬の正当な欲求の発露』です。
子犬は活動的なだけに興奮しやすくありますが、これも解消してやらなくては興奮は収まりません。
散歩で探索行動させ、鼻と頭を使わせてください。
これだけでは運動にはなりませんので、ドッグラン等で自由に走る運動を。
そして噛むおもちゃを与えて下さい。
噛むことによって、犬の脳内では”落ち着こう”という鎮静物質セロトニンが分泌されます。
室内での遊びもドンドンやってあげるべきですが、床材にはご注意を。
フローリングは関節に負担を与えますので、滑らないようになっているか再度確認して上げて下さい。
程度問題でもありますが、膝頭骨脱臼(パテラ)の高発症犬種です。
ソファー等への飛び降り飛び上がりも、特に肉体が完成する一歳半ぐらいまでは注意を。
見た目は6~7ヶ月で成犬ですが、身体の中、内臓・筋・骨格・関節は成長を続けます。
健康維持のために、歯磨きにもチャレンジしていってあげてください。
最後に余談ですが。
機会がありましたら、大きな図書館なら昔の本もありますので『人間の幼児に関する育て方の本』を読んでみて下さい。
大概の本には『おねしょ』の対処法が載っていると思います。
これ、特に30年ほど前までは半ば常識で書かれていたのですが”叩く””怒る”が当然のように記載されている本が見つかるはずです。
今日的には、こんなことを書いている本はそうそうなく、普通に間違いの行動として記され、焦らない・起こさない・叱らないが常識になっています。
発達心理学、動物行動学という学問の進歩がちゃんと反映されている(正しくは追いかけている)ということなのですが、犬の本というのは、残念ながら大昔の間違った流行が未だにまかり通っている世界です。
率としてはそう多くはありませんが、前述の幼児の育て方本でいうところの、とんでもない間違った方法を記したが堂々と売られています。
決して、お手持ちの本を疑うわけではありません。(どのような本を読まれたかも知りませんので)
ただ本に書いてあることを鵜呑みにせず、もっと確かな目の前の愛犬を観察して、心で感じてあげて下さい。
犬を初めて飼われるということですので【スタンレー コレン著:犬語の話し方】をお勧めしておきます。
初めて犬を飼われるなら、数年の付き合いを経て解ってくるであろう犬の意思表示を今日から知ることが出来ます。
ここに連続した動作、人間でいう所の文法が存在しますが、まずは単語レベルで『犬の意思』を汲み取って上げて下さい。
おおらかに、気張らず頑張って下さい。
幸せな犬との生活を応援致します。
お礼
ありがとうございます♪ すごくタメになりました!