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台湾の騒動と台湾経済の関係について
- 台湾の騒動が経済に与える影響について考えます。
- 馬政権が「海峡両岸サービス貿易協定」批准を進める中、低支持率や不信感などの問題が浮上しています。
- 台湾の現騒動は現実路線と抑止力の激突であり、健全な印象を持っています。
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真に的確な分析で、勉強になります。 ”誠に健全な印象を持ちますが、皆様は如何御考えでしょうか?” ↑ 台湾は日本のマスコミが報道しないだけで、 似た事件はしょっちゅう発生しています。 それだけ学生が元気だ、ということでしょう。 日本は老成したのか、無気力なのか、小利口に なっただけなのか。 ”彼らの憤懣が、協定の内容・審議過程の何れ(或いはその両方に) にあるのかは、私には分かりませんが” ↑ 今回の事件の原因は主に三つです。 1,中国に飲み込まれるのではないか、という恐怖。 2,協定の過程が明らかにされなかった、という不満。 3,台湾企業が大陸に進出することによる台湾経済の 空洞化とそれに伴う学生の職場減少への懸念。 ”馬総統は怖ろしく人気が無いらしい” ↑ 支持率10%を切っていますね。 知り合いの中国人は、蒋介石の運転手、と いってバカにしていました。 ”問題の根幹が安全保障と経済、そして相手国がアメリカと中国という 違いこそありますが、その本質がかつて我が国を混乱に陥れた 60~70年代の安保闘争に酷似しているのでは?、 ・・と考えるのは、恐らく私だけではないでしょう。” ↑ ここがポイントですね。 台湾の将来を決める重要な分岐点です。 ただ、中国は米国と違って、領土的野心が旺盛です。 しかも台湾は中国の一部であり、統一のためには 武力行使も辞さない、と公言しています。 将来、台湾の中国人を救済する、という口実で侵略しないか 懸念されます。 ”過度に国民のナショナリズムを煽るというのは、政治家としては 明らかに禁じ手であり、無能の謗りを避けられないものと・・。” ↑ クネおばさんは、お父さんが親日大統領だったので 反日を演出せねばならないのです。 反日など日韓両国にとってよいことなど無いのです。 己の保身だけで反日をやっているとしか思えません。 また、御指摘のように、それで支持率が60%を超える というのですから、あそこの民度もたいしたものです。
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http://sns.mynippon.jp/?m=pc&a=page_fh_diary&target_c_diary_id=557400 【台湾速報】抗議で揺れる台湾で「とある社長の独り言」にコメント殺到 台湾の反応「感動した!!」「シェアするべき」 台湾の掲示板に掲載されたある中小企業主からのメッセージが話題になっています。中国と台湾のサービス貿易協定についてわかりやすく解説してくれています。以下、意訳になります。 「すまない。ただ看ていることしかできない。」(一企業主から視たサービス貿易協定) おっちゃんは台湾南部で中小企業の経営者やってる者なんだけど、最近、海外にいる親戚からとか、街のコンビニの店員さんからも「実際、サービス貿易協定ってどうなん?」って聞かれることがあったんだ。 みんなどっか、得体のしれない恐怖のようなものを感じてるみたい。多分みんな、 「みんな失業してしまうんだろうか?」とか、「印刷業がなくなってしまうんだろうか?」とか、「中小企業はやっていけなくなるでしょう。」なんて思ってると思う。 でもでも、ぶっちゃけ、サービス貿易協定にはメリットもある。だから賛成の人もいるんだよね。 なんで反対の人もいれば、反対の人もいるんだろう?いったいこの協定は台湾に何をもたらすんだろう? その辺について、おっちゃんの意見を聞いてほしい。 まず、仮に、中国はとっても安全な国で、超一流の合法的な国家で、人々は楽しく幸せにくらして、皆、道徳心があって、ルールや法を守る国だとしよう。 だから、この協定が結ばれた後、中国は100%協定のルールを守って、台湾と協力して相互のためになることをきっちり執行してくれるとする。 おっちゃんは、台湾と中国を往ったり来たりして仕事をしてるんだけど、その経験からいって、この協定が結ばれた後、次からいう三つについては確信をもって断言できる。 (1) 皆が心配してるような、中国から大量の労働力が台湾流れ込むことなんて起きない。中国人が台湾人の仕事を奪いあうなんてことは起きない。 理由は簡単、中国人は台湾での仕事なんて見下してるから。君たちだって、今海外で働くとしたら、アメリカに行くか?ベトナムに行くか?どっちを選ぶ? (2) 中国が台湾市場に対して積極的に低価格競争を仕掛けてくる、なんてことは起きない。 なぜなら、この流れはすでに始まってるんだ。だから積極的に仕掛けてくる必要性がない。 (3) 中国と台湾は協力することで、たくさんの人が利を得ることができる。 台湾という国に価値があり、中国という国に異なる価値がある。それを自由に行き来させるということは双方に利がある。交易量が増え、人材交流が盛んになり、お金の行き来が増える。企業は儲かり、台湾企業や台湾幹部はどんどん中国にいって、沢山の金を稼ぐことができるようになる。 おっちゃんもそうだけど、商人がビジネスについて最初に考えるのは投資効率であって、道徳的価値を優先したりしないんだ。 でもね、こんなにメリットがあるのに、おっちゃんは反対なんだ。 それは、「サービス貿易協定」の悪影響は、皆が思っているような悪意や敵意によってもたらされるものじゃないんだ。 この協定の本当の怖さは台湾と中国がより密接に協力しあう関係になることにある。 いい例が香港とマカオだ。 中国人が香港とマカオを恨んでいて、やっつけたんじゃなくて、中国と密接に協力しあった結果、香港は無茶苦茶になっていく道を自ら選んで行ったんだ。 政府もいってるだろう。この協定は台湾にメリットが多いって。これはあながち嘘じゃない。 例えば、おっちゃんは、南部に家もあるし、工場ももってるし、会社も持ってる。現在進行形のビジネスがあって、人脈もある。もしもうひと頑張りして、もっと不動産を手に入れておけば、中国の大企業の目に留まって、すぐに大金とともに、まるごと譲ってくれって言ってくるだろう。彼らにとっては全部まとめて買う方が便利だし、サービス貿易協定で合法だしね。中国企業は、土地と工場と訓練された従業員をまとめて獲得し、翌日から営業を開始できるんだ。そしておっちゃんは、一生使いきれないような金を手に入れる。 ここで何より怖いのは、中国はおっちゃんが喜んで売ってしまうほどのお金が出せるってことと、おっちゃんが笑いが止まらない気持ちで喜んで売ってしまうということだ。そして、おっちゃんは富豪となる。しかも喜んで。 何処にも敵意も悪意もない。双方にとって良い関係の結果だ。 競争力のある人ならすぐに考えるだろう。もっと稼げる中国に行こうって。台湾に残って22000元の給料でやってく必要なんてない。そうなんだ、俺らは中国に行って、活躍すればいいんだ。 ってことで、台湾の優秀な人材はどんどん中国に行くだろう。もちろん協定後はより簡単に、100%合法な方法で。 そして中国に行ったらきっと人民元を使うだろ。きっと中国の銀行に預金を始めるだろう。その方が便利だからね。自分がより良いと思ったことや、こうなったら便利だなということを、100%合法な手段でやっただけだよね。 こんな事が続いてその後はどうなるだろう。台湾には何が残るんだろう? 工場は? それは中国人の経営だな。 人材は? みんな中国にいっちゃったね。 貯金は? 全部中国にいっちゃったね これで中国による台湾の吸収合併が完了するんだ。お互いが協力しあった結果としてね。中国に悪意なんてないし、台湾も喜んでる人が多いんじゃないかな。 しかも忘れないでね。これは前提として中国が約束を守る国としてたってことだ。 それであっても、簡単に、100%合法的に、国がその存在を揺るがされてしまうんだ。 もしこの前提がなかったら、悪意をもってやろうと思ったら、もっともっと簡単に終わってしまうことは想像にたやすいよね。 一般的に、国同士が国際商業条約を交わす場合に於いて、特にその協定が、国を揺るがす影響を与えるような可能性があるのならば、徹底的に調査をして、調査をしまくって、ありえないほどの可能性すらチェックして審査をするもんなんだ。それでも足りないくらいなんだ。 アメリカと韓国の貿易協定がいい例だ。何度も何度も審議を繰り返してる。日本、韓国、中国のFTAなんてもっと長い時間がかかるだろう。 おっちゃんにしてみれば、富豪の仲間入りができるだろうこの協定は願ってもないチャンスだ。 でも、本当にそうであったとしても台湾が大きな資本で腐食していくのを見たいとは思わない。 それに気づかせてくれたのは、立法院にいる子供たちだった。 立法院にいる子供たちの中には、学歴があって、自ら競争力もあって、勝ち残ることを確信している人もいるはずなんだ。 そんな人たちが、寒空の中、雨の中、メディアの冷笑の中、暴民とまでよばれても、座り続けてる。 それは、ただただ、台湾という国の為なんだ。彼らの抗争は、台湾を愛しているという意思から来ている。 おっちゃんは彼らに感謝したいと心から思う。金を稼ぐということ以上に大事なことを気づかせてくれた。 その気づきが遅くないということを願う。どうか彼らの意思をくんでやってほしい。これからの台湾を担う彼らを守ってやってほしい。 あそこに座ってる若者は、火炎瓶を投げることだってできたんだ。でも、彼らは、その代りに付箋を貼ることを選んだ。 こぶしを振り上げ向かっていくこともできたんだ。でも手をつなぎあい、かたを寄せ合い歌を歌うことを選んだ。 どうか彼らの意志をくんでやってほしい。これからの台湾の担う彼らを守ってやってほしい。 どうか台湾のみんなが、彼らを支持し、彼らを守り、彼らにさらに前進させ、美しい未来を手に入れることができますように。いつか台湾のみんなが彼らを誇りに思う日がきますように。 最後にこの言葉を送ります。 「台湾に幸あれ」
お礼
回答ありがとうございます。 添付された資料全文に目を通し、且つ fullfill さんも同様の感覚を御持ちと理解して、以下申し上げます。 台湾学生の反対運動の根底には、理屈で説明不可能な恐怖、加えて愛国心に似た感情があるものと思います。 将来の台湾経済を担うであろう学生諸氏ですから、数字のみで捉える中国との経済関係の強化は、そう悪い事ばかりではないのは承知の上でしょう。 但し産業の空洞化・中小企業の苦境他、彼のおじさんの言葉を借り大袈裟に例えると、台湾という国家のアイデンティティ及び経済が、合法的に葬り去られる危険性がある、そういう認識かも知れません。 >最後にこの言葉を送ります。 「台湾に幸あれ」 全く同感、いい話を御紹介頂き、感謝致します。
- key00001
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台湾の対中外交方針が発端ではありません。 昨今のオバマ政権における親中政策に代表されますが、2000年代に入ってからは、世界的な対中関係重視の傾向です。 その反面、各国が対中配慮で、台湾を軽視し、台湾の孤立化を招いたと言う流れです。 それと馬総統は、現実主義では無いですよ。 どちらかと言えば「和中,親米,友日」みたいな、かなりの理想主義者です。 一方、長引く構造的な不況に対し、これから対中関係を強化するより、即効性のある対策をしろ!と言う方が、遥かに現実的です。 言い換えれば、日本の日米安保はイデオロギーの対立ですが、現在の台湾の騒動は、イデオロギー無き馬総統の政権運営に対し、国民の現実的な怒りが爆発したと言うところでは無いかと思われます。 そこに「2つの中国」と言うイデオロギー問題を、重ね合わせることも可能ではありますが、それは左右いずれかに傾倒する、メディア好みの分析です。 決して不健全な衝突とは思いませんが、あくまで根底は、経済であり、親中路線が成功し、台湾が好景気であれば起こり得ない衝突で、日米安保の如き、純然たるイデオロギーの対立とは考えにくく、それと同時に、この先に台湾が「成熟した民主国家」に成長することも、ちょっと考えにくいです。
お礼
回答ありがとうございます。 >それと馬総統は、現実主義では無いですよ。 どちらかと言えば「和中,親米,友日」みたいな、かなりの理想主義者です。 揚げ足を取るようで何ですが、それって現実主義という事になりませんか? いみじくも key00001 さん御自身が、後段でイデオロギー無き馬総統と仰られている通り・・。 >決して不健全な衝突とは思いませんが、あくまで根底は、経済であり、親中路線が成功し、台湾が好景気であれば起こり得ない衝突で、日米安保の如き、純然たるイデオロギーの対立とは考えにくく、それと同時に、この先に台湾が「成熟した民主国家」に成長することも、ちょっと考えにくいです。 中国の景気減速に引き摺られて、台湾の成長率が鈍化しているのは事実です。 但し中国輸出分及び台湾企業の中国生産分を飲み込める輸出先・購買先が見当たらない現状、将来的なビジョンは別として、中国とやみくもに対立し、経済関係を疎遠にするのは得策ではない、少なくとも政治的指導者の取るべきスタンスではない、そう考えますが・・。 少々古い資料で恐縮ですが、中華民国の経済部国際貿易局が発表した2008年の貿易統計に依りますと、香港を含めた対中輸出は驚愕の38.953%、つまりこれを依存と呼ばずして何と呼べばよいかというほどのレベル。 加えて現在中国の金融当局は、世界の11通貨に対して管理通貨バスケット制度という摩訶不思議な変動相場制を導入し、人民元の高騰を抑えておりますが、この為その為替レートが不当に低く抑えられ、少なくとも30%程度は過小評価されていると聞き及びます。 しかも輸出振興とデフレ対策という、相反する2大テーマを抱えておりまして、現在は小手先の政策で何とか凌いでおりますが、何れどちらかにしかも鮮明に舵を切らねばならないでしょう。 ・・となれば、人民元の更なる切り上げという選択肢が現実的、つまり中国の経済的な減速は想定の範囲内ですが、消費意欲と購買能力が衰えるという予想は、少なくとも近い将来は考え難いという事。 一方私が台湾の学生運動をかつての日米安保に準えたのは、質問文にも述べました通り、対中・対米依存への抑止力として捉え、それを称して「健全」と申し上げたのであって、台湾の学生が持つ憤懣がイデオロギーでない事は、充分に承知しております。 尚随分と以前から台湾をウォッチしておりますが、学生の決起然りメディアの報道然りでして、私としては民主主義が根付いてきたとの印象を持ちますが・・。 反論ばかりで申し訳ありませんが、そういう次第です。
- Red_Baron
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>民進党陳水扁政権に於ける冷え切った台中関係、そこに由来して低迷していたのであろう台湾経済ですが、政権を引き継いだ馬英九氏が軌道修正し、こと経済に関する限り中国重視のベクトルに舵を切った事で、現在の上昇トレンドがある、その点は恐らく間違いないでしょう。 陳水扁政権の台湾経済は低迷していて、馬英九政権で景気回復? GDPデフレーターを見る限り、そんな風にぜんぜん見えないのですが? それに、現在の台湾経済が上昇傾向にあると断言しておられますが、その根拠は何なんでしょうか? >つまり好むと好まざるとに関わらず、現在の台湾経済は中国に依存している、そして将来的にも中国抜きの発展は考えられない、この点はまさしく現実。 何が"つまり"なのか判りませんが、台湾経済は中国に依存しているとして、何でそれが「中国抜きの発展は考えられない」という結論に行き着くのかさっぱり理解できない。 普通は逆だと、他国に依存した経済の方がヤバいだろって思うんですが。中国経済がクラッシュしたらどーすんのさ?中国をオミットした台湾経済を構築しなければ、台湾経済の発展は見込めないが、僕はというか、一般論としてこれが現実だと思うんですが。 何か特別な論拠があるのでしょうか? >台湾の現騒動は、現実路線を貫く政府と或る種の抑止力の激突といった、誠に健全な印象を持ちますが、皆様は如何御考えでしょうか? 質問者さんの「現実路線を貫く政府」という認識が間違っているかと。売国政府に対する怒り、国を憂う気持ちが、今回の台湾学生の行動理念になっていると思いますが。 台湾について、そんな詳しいわけじゃないけど~、ネット無い時代の(国を憂う純な気持ちを利用されただけの)安保闘争と同列に扱っては、台湾学生が幾ら何でも失礼というか、可哀相すぎるだろw
お礼
回答ありがとうございます。 >陳水扁政権の台湾経済は低迷していて、馬英九政権で景気回復? GDPデフレーターを見る限り、そんな風にぜんぜん見えないのですが? それに、現在の台湾経済が上昇傾向にあると断言しておられますが、その根拠は何なんでしょうか? 以下国際金融センターのレポートからの抜粋となりますが、馬英九政権の誕生が2008年5月、御存知の通り(知らなければ、調べて下さい)同政権の発足を期に対中融和政策へと大きく舵を切りまして、10年のGDP成長率が対前年度比10.76%、世界的な景気減速が顕著であった同11年ですら驚愕の4.07%、12年は中国の景気減速に引き摺られて1.26%の成長に止まりましたが、提示する前提条件はこれで充分でしょう。
お礼
回答ありがとうございます。 さて hekiyu さんを含めて、現在四人の方から回答を頂いておりますが、その論調が四者四様でしてこの点が誠に興味深いが、つまりはこういう事でしょう。 貴方も御指摘されておられる通り、中国当局を慮った何等かの政治的圧力、或いはメディアの無言のコンセンサスが存在する為、こと台湾の政治に関する限り、想像に頼る部分が少なくないという現実。 例えば本邦唯一のクオリティ・ペーパーを自称(詐称?)する朝日新聞ですが、かつて文化大革命を客観的に報道した、諸外国の少なくないメディアが退去を命じられる中、主筆自らが共産党当局に阿った提灯記事を盛大に掲載して、ほぼ唯一退去を免れたという経緯があります。 一方台湾へと目を転じますと、我が国の大新聞で彼の地に支局を置いていたのは、長らく産経新聞のみでして、台湾支局を中国本土総局の下部組織として位置付けるという条件で、多くのメディアが台湾への支局再設置を果した現在ですら、中国のモニタリングに戦々恐々としている、つまりは事実上中国の報道管制下にあるという事でしょう。 ところで hekiyu さんの回答は時折拝見しておりますが、まあ頷ける御意見が少なくない。 また本質問に関する認識も概ねラップしておりまして、その点に関し改めて加筆する必用を認めない、・・という事で、少々脱線を御許し願いたいのですが・・。 話は大きく飛び、1990~91年の東西冷戦構造崩壊直後にまで遡ります。 当時のブッシュ政権以降、共和党・民主党で若干の温度差はあったものの、アメリカはあからさまに日中等距離外交路線に舵を切り、年々加速度を増して現在に至ります。 つまり極東に於いて、日中の武力衝突が仮に起こったとしても、それが中国側のあからさまな侵略・挑発で無い限り、そしてアメリカの国益を大きく損ねない限り、日米同盟の発動に依る武力介入は無いとの、無言のシグナルに他なりません。 ところがです、アメリカの関心と比重が相対的に落ちているにも関わらず、我が国の歴代政権は「世界で最も重要な二国間関係」などとのたまってきたが、気持ちが冷めた元恋人に対し「私は貴方の女なんだから・・」と言っているようでして、見苦しい事この上ない。 思えば経済的な余力があったあの時期、且つ世界情勢が混迷にあったタイミングを捉えて、憲法9条改正及び抑止力と成り得る強力な自前の軍隊の整備他、アメリカ離れを可能にする議論に道筋を付け、それに沿った政策を推し進めるべきでしたが、当時の自民党政権の認識は従来通り日米同盟一辺倒でして、そこに現在の安倍さんのジレンマと御苦労があるのでしょう。 そして何より、中国・韓国辺りに物申せない土壌、付け加えるならば沖縄基地問題とてその延長線上にある気がします。 というのも冷戦構造の崩壊、並びに飛躍的に伸びた戦闘機の航続距離そして空中給油機の性能向上に伴い、日本列島・朝鮮半島・中国沿岸部を等距離に睨み、かつてはピン・ポイントであったろう沖縄の戦略的価値は、恐らく過去のものでしょう。 極論すればアメリカが沖縄に固執する理由が見当たらない、当然魅力的な反対給付と名分さえあれば、基地問題の解決はそれほど困難な問題ではなかったはずですが、肝心の自衛能力が旧態依然ですから・・。 中国・韓国は所詮ああいった国情・民度ですからさて置き、つまり極東に於いて日本が抱える諸問題の根幹は、誤った平和主義を標榜する我が国の在り方にその原因の殆んど全てがある、そういった考えを持ちますが、この辺りに関しまして、再度御意見を賜れば幸いです。