冷静に聞いてください。
源泉徴収票で困ったというひとがよくいるのですが、なぜですか。
勘違いがあるんですね。
源泉徴収票を勤務先に必ず提出する義務があると。
これは、会社が雇用をするとき、給料から税金分を天引きしておいて、本人の代りに国税に収めてくれた証拠です。
これを1年やり続けていると、本当の年収がはっきりしてきますから、税金はその金額で計算しなおさなければなりません。
その結果、多く取りすぎたりしていることがわかったり、勤務中に年初では予測しないことが起きたため(たとえば出産など)金額を調整しなければならないことが起きます。
これを計算し、すでに天引きした金額と比較して差額を給料に戻したりするのが「年末調整」です。
もし年の中途で転職をされた場合、それまでに支払われていた源泉徴収金額がわからないと新会社では年末調整ができなくなりますから、源泉徴収票をくださいというのです。
ただそれだけのことですから、源泉徴収票は出しませんということはできます。
その理由は普通ひとつです。
「来年確定申告をしますので、源泉徴収票の提出はいたしません」
です。
年末調整をしないのなら確定申告をする、当たりまえです。
サラリーマンでもありうるのは、家賃収入があったり、業務とは無関係な原稿料などの収入があったりする場合です。
不動産を売却したり、あるいは購入したりした場合でも同様です。
それは会社に対応してもらう種類の勘定ではないのです。
1割弱ぐらいはそういう人が必ずいます。
会社は、社員が税金処理を自分でするということに損はありませんから、そうですか、でおしまいです。
そっくりなものをコピーして提出、って、それは公文書偽造ですから犯罪です。
そんなことをする意味がどこにもありません。
偽造公文書をうけとった会社のほうにも調査が入ったら迷惑が及びます。
やめてください。
たったひとこと
「確定申告をしますので、今年は源泉徴収は出しません」
以上です。