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トランジスタの音の違い
- 最近購入したPIONEERのアンプについて、シリコントランジスタとゲルマニウムトランジスタの音の違いについて知りたいです。
- インターネットで調べてみると、シリコントランジスタとゲルマニウムトランジスタの音の特徴について情報を見つけました。
- トランジスタはアンプの音に影響を与える要素の一つであり、シリコントランジスタとゲルマニウムトランジスタはそれぞれ異なる音を生み出すことがわかります。
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かつてのラジオ少年(?)で、小学生~中学生の頃はTR(トランジスター)ラジオやインターホン、トランシーバー、ラジコン送受信機などを数多く作ったものです。やがて、高校生~大学生の頃からは音楽とオーディオに目覚めステレオアンプも結構製作しました。 60年代後半~70年代前半にかけて、当時、TRといえば2SA、2SBといった型番のゲルマニウム型が主流であり、2SC、2SD等のシリコン型は原材料が高価で製造法も手間がかかり現在のように大量生産が出来ないといった面や、ゲルマニウムに比べて「熱に強い」「動作が安定していて高性能」「ローノイズ=低雑音」等々の謳い文句で、まさに高嶺の存在であり、かつ高価でまだまだ一般的ではありませんでした。 やがてシリコンTRがゲルマニウムTRを駆逐していくのにはそう時間はかかりませんでした。それは1970年代に入るとICやLSIといった集積回路が急速に発達し、そのチップにシリコンは不可欠であり、同時にTV、ラジオ、ステレオといった一般家電にもICやシリコンTRがどんどん浸透していったからです。 価格も量産が容易になり徐々に安価になっていきました。 また当時、「IC搭載」とか「オールシリコンTR式」などメーカーのキャッチコピーは確かに眼を惹き購買欲をくすぐりましたね・笑 さて、お訊ねの「シリコントランジスタ」と「ゲルマニウムトランジスタ」の音の特徴についてですが。 シリコン、ゲルマニウムを問わず、総じてメリハリがありシャープで反応が速いとでも。では冷たい寒色系の音かというと決してそうではなく十分に音楽的で温かみのある音も出ます。 ただ、シリコンはゲルマニウムに比べて経年劣化が少なく、温度特性(ドリフト)等、性能的に勝ります。現在主流のバイポーラTRやMOS-FETなどは勿論、シリコンが使われていますし、そもそもトランジスターやダイオードにゲルマニウムが使われていた機器ははっきり言って過去のものです。 例えば、その昔LPレコードが出始めた頃、米国マランツの真空管式アンプとして名高い「モデル7」というプリアンプがありますが、その後「モデル7T」というソリッドステート(TR式)プリアンプに移り替わりました。(このアンプには確か米国フェアチャイルド社製のゲルマニウム型TRが使われていたと思います) 音はというとかつての真空管式の何とも捨てがたいウォームな音と、時代の先端をいく躍動感・メリハリ感、そして伸びのある澄んだ音を併せ持った何とも魅力的なんですね。(一応、私はどちらのモデルも所有しています) このマランツの音に刺激されたのか、世界中(勿論、日本のメーカーも)のメーカーが競ってTR時代に相応しい魅力あるソリッドステート・ステレオアンプの数々を世に発表していったのですね。 特に当時、オーディオメーカー御三家と云われた「トリオ」「サンスイ」「パイオニア」は音の良い魅力的な製品を次々と発売していました。 お持ちのsc-100、sm-100は後に同社エクスクルーシヴに通じる高級セパレートアンプで当時高く評価されていたのを記憶しています。 要はシリコン、ゲルマニウムに捉われなくてもそれぞれに音の良いアンプは作れるということでしょうか? 但し、今でも比較的容易に入手可能な真空管と違いTRは(ゲルマニウム型に関してはほぼ皆無)メーカーが製品に必要な必要最小限のもの(汎用型)しか製造していませんし、特に一時期流行したオーディオ用などと限定したものも今は全くなくなったのではないでしょうか。 (補足)仰るように、確かにTRだけで音は決まりません。肝心な回路設計を始めとして、使用部品の数々(コンデンサー、抵抗、電源トランス等)や基盤(銅箔・エポキシ)、VR(アッテネーター)、配線材に至るまで全てが音に影響します。それらが総体的に組み合わさってひとつの製品として完成され、出てきた音で最終的に判断するわけですから・・・
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- John_Papa
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こんにちは。 違いはあると思いますよ。 ゲルマニウムは熱に弱いし、動作不安定で、それが独特の魅力に繋がると思います。 スペック偏重の時代(1970~2000年)には、シリコン一辺倒で、真空管もゲルマニウムトランジスタも世間から忘れられた存在でした。 それが一段落して、スペックより個性が求められるようになったということでしょう。 誇張して表現すれば、多彩に鳴らし分ける優等生的な音はシリコンに、それを全てビロード貼りの滑らかな肌触りの音にしてしまうのがゲルマニウムという感じでしょうか。 私は、多彩に鳴らし分けてくれるシリコンの方が好きです。 トランジスタを動作させるには、ベース・エミッター間にバイアス電圧をかけておく必要があります。 ゲルマニウムトランジスタで0.2Vくらい、シリコントランジスタで0.6Vくらいです。(感度が良い訳ではありません) これを過ぎると、コレクター・エミッター間が全開(スイッチング)になります。従って、単純にゲルマニウムトランジスタをシリコントランジスタに交換することも、その逆もできません。回路に互換性がありません。 初期のトランジスタはゲルマニウムで始まりましたが、現在の半導体製品は特殊な場合を除きシリコンベースで製造されます。 電子立国日本を冠たるものにしたのもシリコントランジスタからでした。 ゲルマニウムはシリコンよりデリケート(故障率が高く、就職した頃よく修理させられてました)ですので、あまり負荷をかけずに大事に使ってください。
お礼
ゲルマニウムが個性的、シリコンは万能型、っという感じでしょうか。今は、シリコンを元にしたトランジスタが主流っということですか。ゲルマニウムの方が歴史があるのですね。 独特の魅力っというのがとても興味があります。 でも、今ではとても高価なものですよね。 それにしてもゲルマニウムを修理とは・・・すごいですね。 詳しい説明ありがとうございます。
- kimamaoyaji
- ベストアンサー率26% (2801/10379)
特には無いでしょう。 それにトランジスタと言ってもパイポーラ型、ユニジャンクション型、電界効果型とあります。 これらは全く構造が違うので、音が違います、特に電界効果型は、静電結合MOSFETなので真空管に原理的に真空管に近い音と言われています。ユニジャンクションFETは現在ではほとんどつかわれていません。パイポーラは昔からあるトランジスタです。 現行のオーディオパワーアンプはPowerMOSFETが主流です、電力系にパイポーラは殆どなくハイブリッド構造の、IGBT MOSFETとパイポーラを組み合わせた物だけです。 PCのCPUやメモリなど全部と言える半導体はCMOSFETでMOSFETの仲間です。 実際トランジスタやICにもそれぞれ個性的な音がしますので、聞き比べる以外ありません。この型版だと柔らかい音で、この型版だと硬い音になるとかも言われます、ICなんかも日本製のは素直だけれど、良さも無い、バーブラウンは繊細、リニアテクノロジーはジャズ向きとかそれも特定の型番での話で全部がそうでは無いです。コンデンサーや抵抗でも、さらには配線でも音が違うと言われる世界ですから、自分の耳で聞いて、自分の好みの物を探すしかないのだと思います。
お礼
すごい詳しい説明ありがとうございます。 聞いたことがない言葉ばかりで、自分の知識が無いことに痛感しました。いっぱいトランジスタの種類があるのですね。バイポーラトランジスタはよく耳にしますので、言葉だけはしっていました。 シリコントランジスタ・ゲルマニウムトランジスタっと、ひとくくりにしても、あまり意味はないのですね。 たまたま、私が購入したアンプが好みに合っていた。 っということなのですね。 回答ありがとうございました。
- 仙台 五郎(@SENDAI_GOROU)
- ベストアンサー率30% (20/65)
ゲルマニュウムトランジスターは大電力を扱えませんが、感度が良いのでリニアリティーも良かったかもしれませんね。 私が聞いたことがあるのは、ラジオしかないんですが私の耳では差は判りませんでした。 いい音が聞きたいなら、FETか真空管を使用したアンプで楽しめば良いのではないでしょうか。 もちろん、防音とスピーカー、良い電源の使用が推奨されます。 ご参考になれば幸いです。
お礼
じつは真空管のアンプをメインに使用しています。 回答者様の言うとおり、いい音が聴きたいと思い、その結果、真空管アンプに私の好みのものが多いと思っておりました。 ただ、こんなに古いトランジスタアンプの音がとても聴きやすかったものですから、トランジスタにも真空管のような特徴があるのかと思い質問しました。 リニアリティが良い音・・・。 正確な音っと理解してもいいのでしょうか。 回答ありがとうございました。 機会があれば、ゲルマニウムラジオを聴いてみたいです。
お礼
とても親切な説明ありがというございます。 回答者様は、小学校の時からものづくりをなさっているのですね。学生の頃にはすでにアンプを作っていたっという知識があると、市販されているアンプも、雑誌にでている回路図をみるだけで、ある程度のアンプの良し悪しは、想像できるものなのでしょうか。 トランジスタの固有の音、っというものをあまり気にする必要はない。っということなのでしょうか。確かに同じ真空管を使用しても、同じ音ではないですよね。 でも、マランツのモデル7が真空管とゲルマニウムで発売されていて、音もそれぞれの魅力がある。っということはとてもおもしろいですね。マランツ7Tがゲルマニウとは知らなかったです。 それにしても、マランツ7と7Tを両方お使いなんてうらやましすぎる環境です・・・。 貴重なお話ありがとうございます。