• ベストアンサー

リバタリアニズムについて

リバタリアニズムってなんですか? Wikipediaで調べたら、政府の干渉を否定する思想らしいのですが… よく分からなかったので、分かりやすく教えてください。 できればリバタリアニズムの長所と短所なども教えてもらうとありがたいです。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • tyr134
  • ベストアンサー率51% (851/1656)
回答No.2

>政府の干渉を否定する思想らしいのですが… その理解であっていますよ。 ぶっちゃけ言ってしまえばそういうことですので。 一応,私なりに纏めてみますね。 リバタリアニズムというのは,他人の自由を侵害しない限り,政治・経済個人は何者にも侵害されない。故に政府・自治体・宗教・団体・社会などが及ぼす個人への影響を限りなく少なくすることが良い社会,とする思想です。 所謂「小さな政府」の究極系を志向すると言っても良いかもしれません。 政府や宗教などは,あらゆる面で個人を束縛します。 法律であったり教義であったり慣習であったり。 社会では何かと個人の自由を縛る事が多いわけです。 さらに,政府の機能として「社会福祉」と「所得の再分配」が重要視されてくると,そのためには制度をしっかりと機能させなければならず,結果として個人の自由を縛ることになります。 それじゃ,個人の自由が無かった近代以前に逆戻りじゃないかと主張する人々が出てきました。 その最も急先鋒的な思想が「リバタリアニズム」です。 また,この「リバタリアニズム」も二つに大きく分けることができます。 1つ目は,「経済活動における自由」を重要視するという意味。 「市場経済至上主義」と訳したほうがわかりやすいかと思います。 つまり,経済は自由市場における競争原理で成り立っているのだから,そこに政府や中央銀行などの組織が介入してはならないとする考え方です。 今の安倍政権は限りなくそれに近い考え方ですね。 長所としては,競争原理に基いてより良い製品やサービスを提供した会社が成長しやすいこと。 努力すればそれに応じた富が築けるチャンスが誰にでも在ることです。 経済的な概念を使うと「貨幣数量説」を信奉する一派という感じです。 「貨幣流量説」とは,その国の物価水準はその国に流通している貨幣の量に比例して決まるという考え方です。 沢山のお金をもってる国は先進国だということです。 短所としては,弱い零細企業なんかが淘汰されやすく,大企業の寡占が進むと結局はその大企業による経済統制が図られるので,リバタリアニズムが嫌う個人の自由を侵害する社会になり易いということです。 また,必ずしも良い製品・良いサービスが売れるとは限らないため,あらゆる不正を行えば不当に富を手に入れられること(政府の介入=法律による制限を嫌うことを思い出して下さい)。 結果として,貧富の格差がドンドン開いていくという結果に繋がります。 もう一つが,個人の自由な生き方について政府やそれに類する組織が介入することを嫌うということです。 「国家が存在する前から人間がもっている権利」を主張し,人間の人権の中でも特に自由権を重要視します。 そして,その根幹には「自分を所有するのは自分だ」という信念があります。 長所としては,個人を強制労働からの開放や学問・職業選択の自由などを重視し大企業や所謂ブラック企業を許さない姿勢でしょうか。 短所としては,自分さえ良ければそれでいい的な考えに陥ってしまうことです。(「他人の自由を侵害しない限り」という前提を忘れがちになる) 特に,日本国憲法に定められている「第二十五条  すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 」というのを否定するということです。 つまり,昨今話題になっている生活保護を支給するなんてもってのほかということです。(不正受給は別問題) 纏めるとこんな感じになるかと思います。 蛇足ですが,似た言葉に「リベラリズム」というのがありますが,日本語で言う「同音異義語」的な関係に似て別概念です。 リベラリズムは「社会の正義・公正性」を重要視し,結果として学問の平等(義務教育)・富の再分配・就業機会の平等化など,ある程度国家が関与することでより良い社会を目指す考え方です。 リバタリアニズムはそれを真っ向から否定し,あくまでも個人の自由を追求します。 ではでは参考になれば幸いです。

pikminhy
質問者

お礼

わかりやすい解答ありがとうございます。 No1の方の解答と合わせて読むとリバタリアニズムは、リーダーや指導者を否定する無政府主義に共通するものがありますね。 どちらかというと、リバタリアニズムは日本人には合わない気がします。

その他の回答 (1)

noname#209756
noname#209756
回答No.1

自由主義、リベラルなどの思想ですね。 消極的自由と積極的自由ですね。 消極的自由は~の自由で政府から税金とられないとか、干渉されないとかです。形式的とも言われます。 積極的自由は~への自由です。自己実現的です。実質的ともいわれます。 歴史的には最初は夜警国家などからの話になります。 それが自己実現するためには政府が介入して教育の平等なども考慮してなどだったと思います。 ソーシャルリベラリズムといいます。ケインズ的政策の時代などですね。 その後、もともとの自由をということで再び小さな政府などで、政府の干渉を防ごうということになります。(リバタリアニズム(自由至上主義とか)) 大きな政府より規制緩和ということでの産業活性化です。 でも南米などでは新自由主義もうまくいかなかったようです。左翼化していったようですね。 その自由主義に対して、人はバラバラで生きてないというのは共同体主義(サンデルなど)で論争をします。また共同体主義は別に自由を否定しているわけではありません。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E6%A5%B5%E7%9A%84%E8%87%AA%E7%94%B1 (wikipedia) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%94%B1%E4%B8%BB%E7%BE%A9 (wikipedia)

pikminhy
質問者

お礼

わかりやすい解答ありがとうございます。

関連するQ&A