まず、基本的に遅延型アレルギーというのは、液性免疫だけではないので、IgGの増加というものとは関係ありません。
よって、IgGの増加をもって、遅延型アレルギーとするには問題があります。例えば、ウイルスに感染するとIgGが増加しますが、それでそのウイルスに遅延型アレルギーがでたとは言わないのです。
現在、IgGが直接、悪さをする疾患として確立しているのは、IgG4症候群です。これは、肝炎や膵炎などについては確立していますし、ちゃんと保険適応があります。
食べ物に対してIgGがあったとして、それがどう体に影響するか、それは医学として確立されていません。
例えば、IgEについても陽性でも毎日、平気で食べている人も少なくありません(偽陽性が多い)。
それが、普段、私たちが食物アレルギーや喘息などで、問診をして疑わしい項目しか検査しない理由です。
(TVなどでは、MAST26などで盲目的に網羅的に検査する医師が名医として取り上げられていますが、私たちからすれば迷医です)。
疾患として確立すれば、作るのは簡単なのですぐ保険として適応がつくでしょうが、疾患として食べ物に対してIgGがどう体に悪さをするのか、確立していないので、医療としての需要がありません。基本的に、まったく症状がない人でも増加している人も少なくないので、増加しているからなんだ?という話です。
ただし、例外として、酵母の一つ(Saccharomyces cerevisiae)に対する血中IgAとクローン病については、有意差があるとする文献もあります。
お礼
あまりあてにならないものだったんですか。ありがとうございます。