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トヨタカローラコストカットについて
VWゴルフも前はマクファーソンストラット、後ろはトレーリングアームでカローラフィールダーとおなじなのになんで、足回りをコストカットってVWゴルフは言われないんですか?
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車両運動と懸架装置を専門とする、自動車工学の研究者です。 このサイトの回答でいつも不満、といいますか憤慨するのは、サス形式=コストと短絡的に結び付ける回答者の皆様が非常に多い点です。 まず最初に断言しておきますが、サス形式と操縦安定性能には直接の関係はありません。トーションビーム=コストダウン優先の低性能サス、というのは懸架装置と操縦安定性の学術的な話を理解していない『思い込み』に過ぎません。 ※サス設計者にとって、考えるのは想定する操縦安定性・乗心地の特性とサスの立体幾何学(いわゆるジオメトリ)だけです。 つまり想定した走安・乗心地に対し、ロールセンタ・ピッチセンタ高、キャンバ角変化、トー変化、ホイールレイト、ロール・ピッチ剛性等サスの幾何学的SPEC.こそが重要なのであって、サス形式は問題ではありません。 設計者にとっては、各自が理想とする幾何学的SPEC.(或いはアライメント変化)が得られるなら、サス形式はどうでもよいのです。(理想とする『ホイールの動き』が得られるなら、トーションビームで全く構いません。) ※かつてFF車のリヤにトーションビーム式が多かったのは、(1)設計者がよいと考える幾何学的SPEC.が、トーションビーム式だと比較的容易に得られる(2)並居るサス形式の中で最軽量(3)そして勿論低コストで儲けが大きい・・・・からであって、低性能に目をつぶってトーションビームを採用したワケではありません。(よく考えてみてください。VWやオペルがトーションビームのリヤサスを使い220km/hでアウトバーンを走り回っていた頃、4輪マクファーソンの日本車にはそこまでの高速走行安定性はありませんでした。) ※操縦性を極限まで追求しなければならないレーシングカーではWウィッシュボーンかマルチリンクが常識となっていますが、それは『設計自由度が高い』からです。 レーシングカーではタイヤの摩擦力が非常識に高く、ホイールアライメント変化とロールセンタ・ピッチセンタ高等の設定は非常にタイトになります。 が一方、車体(サスが取り付けられるモノコック)側は低く・狭く、色々なタイプのリンクを付ける余地はありません。『設計的にジオメトリがどうにでも出来る』Wウィッシュボーンやマルチリンクを使うのが賢い選択と言えます。(逆に考えてみてください。仮にトーションビームで理想的なジオメトリが得られるとしても、F1や耐久レーショングカーのモノコック構造ではトーションビームサスの取付は難航を極めます。) ※最近VW、アウディなどでトーションビームの採用が縮小しているのは、走行性能の要求が更に上がって来たからです。 トーションビーム式の欠点は、近年のタイヤの進化(ハイグリップ化と、それに伴うタイヤ本体の乗心地悪化)により、より明確にクローズアップされる様になりました。 トーションビーム式のサスの欠点は、(1)設計自由度が低い(特に、操縦性に重要なロールセンタ高の自由な設定が難しい)(2)乗心地が悪い(特に、路面継ぎ目やマンホール乗り越え時などの、ハーシュネスと呼ばれる高周波の衝撃の遮断が難しい)(3)横剛性を高めるのが構造的に難しい(これはトーションビーム式最大にして最悪の欠点です)・・・・などがあり、いずれもハイグリップ・超扁平タイヤとの相性が悪い方向です。 ※さて、安いクルマでは未だにトーションビーム式が使われていますが。 勿論、安いクルマである以上コストの点は否定出来ませんが、それ以前に性能的にトーションビームが『適しているから』です。 安いクルマで設定されているタイヤや、使用される速度レンジを考えてみてください。トーションビームで十分設計要求に合致しますし、更にいうと軽量な小型車で超軽量のトーションビームサスは、並居る独立懸架を大きく凌駕する重要なメリットです(例えば、トーションビームサス一式=左右連結の2輪分の重量は、マクファーソンストラットの片輪分程度の重量しかありません。この驚愕の軽量さは、比較的軽量なクルマにとってはとても重要な『性能』だと思いませんか?) ・・・・以上、勿論クルマを売って儲けている以上コストは重要だしトーションビーム式が安いサスだというのは間違いありませし、何より『商品性』を考えるとトーションビーム式が見た目でショボいのは否定のしようもありませんが、そういった企業の都合とは別のところ=性能面でも、トーションビーム式の選択の理由がある、ということです。
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- snaporaz
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新型ゴルフは1.2Lと1.4L以上でリアサスペンションの仕様を変えてきました。あなたの指摘は前者に対するもので、それについては既に一部で叩かれています。ただしその出来は相当にいいようです。
- since_1968
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確かに下位グレードはコストカットですが、 上位グレードのGolf TSI Highlineは、フロントはマクファーソンストラット、リアはマルチリンクです。 しかし、サスペンションがどうのというより、実際の運転性能とかでしょう。