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「光圀伝」の中のネズミの記述
冲方丁の「光圀伝」を読んでいたら、ネズミを樽に10匹ほど入れていると、ネズミ算的に増え、 ”” 親ネズミ、子ネズミ、生まれたばかりのネズミがいて、それらがすべて食らい合い、犯しあっている。ばらばらに裂かれたネズミの断片が餌に混じって散らばっており・・・ ”” という記述があります。 本当に、ネズミは上記のような記述の行動をとるのでしょうか?
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その文章ほど凄惨かは分かりませんが,ストレスを受けたネズミが凶暴性を増して他のネズミに襲いかかって怪我をさせたり,最悪食い殺すということ自体はよくあります。ネズミはああ見えてかなり凶暴です。動物園や実験動物施設などでネズミの飼い方を失敗してネズミにストレスを与えてしまった結果,同じ飼育カゴの中のネズミ同士が共食いをしたり激しい喧嘩の末に相手を殺したり,ということはたまに起きています。また,殺害には至らずとも喧嘩によって怪我をさせることはよくあります。 ネズミは狭い場所に多数押し込められると非常に強いストレスを感じます(ネズミ以外の動物もそうですが)。樽のような狭い場所のなかでどんどん増えていけばそのストレスは相当なものかと思います。 そうなれば縄張りを奪う意味もあって激しい殺し合いが発生する可能性は十分ありうるかと思います。 まあ,その文章みたいに屍山血河を築くような壮絶な状況にまでなるかは分かりませんけども。 また,種類によって凶暴性や攻撃性はかなり変わります。愛玩用や動物実験ように作られた品種だととてもおとなしくて同じカゴにたくさん飼われててもほとんど喧嘩しない種類もいたりします。 ただ,江戸時代に飼われていたネズミであればおそらく野生のネズミに近い種類だろうと思いますので結構凶暴な可能性は高いと思います。 ちなみに江戸時代にはいろんな色のネズミを交配させて自分の狙った模様のネズミを作るという遊びが存在し,メンデルの法則がすでに発見されて応用されていたりします。もっとも学術的な研究はまったくされず,娯楽にしか応用されていなかったそうですが。