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脂肪の代謝はどのように起こりますか?
例えば、フルマラソンなどの有酸素運動によって 大量の脂肪を燃焼する運動を行ったとします。 脂肪はエネルギーとして消費されるわけですが、 消費された後は消滅してしまうのでしょうか? 代謝されて老廃物として体の中に一時的に残るのでしょうか? もし老廃物が残るとして、その物質名を教えてください。 それとその老廃物が体から排出されるのはどれくらい時間が経ってからかも教えてください。
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脂肪が消費されても、慢性的に体内に残るものはありません。燃焼という表現から(酸化ということでは正しいのですが)、灰が残るようなイメージがありますが、体内に蓄えられた体脂肪は燃えたら灰も残らないほど効率的な燃料です。 体脂肪は普通に消費されるなら、ほとんどが二酸化炭素と水になります。これは完全に排出されます。不完全燃焼により多少のケトン体もできますが、これもさらに燃料として消費されたり、そのまま排出されたりします(主に尿、僅かに呼気から)。普通の状態ではケトン体は考えなくてもいいくらい少ないです。 糖質の摂取を極度に制限したり、長時間の運動などで体内に蓄えていた糖質が使い尽くされると、主に筋肉から糖新生という仕組みで糖質を作りますが、それでも不足だと体脂肪からケトン体を大量に作るようになります。ケトン体は肝臓以外では糖質の代替のエネルギーとして使える物質です。特に脳は普通は糖質だけがエネルギー源ですが、ケトン体もエネルギー源にできます(脂質を直接使うことはできない)。 ただ、ケトン体は酸性物質であり、腎機能次第では酸毒症を起こす恐れがあり、飢餓などの生存に関わるような緊急時以外は、血中に高濃度にあることは好ましいことではありません。 このケトン体は最終的にはアセトンになります。ケトン体が血中に多い状態だと、二酸化炭素や水以外に、体脂肪由来の排出物としてアセトンもはっきり出てきます。 アセトンもケトン体の一種ですが、エネルギーとしては利用できず、尿や呼気から排出されます。独特の匂いがあるため、厳しいダイエットなどでははっきりと感じられ、俗にダイエット臭と呼ばれたりします。
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- ゆのじ(@u-jk49)
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例えば、フルマラソンは、確かに酸化機構(有酸素性機構)といえますが、一定の運動強度を超えますので、アスリートであればあるほど、脂肪よりも、炭水化物(糖質)依存になります。ですから、カーボ(炭水化物)ローディングという言葉があるように、炭水化物を大量に摂取してレースに臨みます。有酸素性運動で消費されるのは、脂肪だけではないのですね。 安静時には、70%が脂質、30%が糖質というエネルギー基質の消費割合ですが、これが、ユックリと動き出して強度が上がっていく場合、徐々に糖質100%にまで、カーボ依存が高まります。で、更に、長時間の最大化運動として、これが、90分を超えますと、そのエネルギー基質はタンパク質になります。つまり、この時、筋タンパクを分解してまで、それを運動エネルギーに転換します。トップレベルのマラソンランナーが筋量を失なうというのは、そういう理屈からです。よって、失なった筋を回復する為、高負荷バーベルを担ぐことになります。 エネルギー機構的には、まず、解糖系では乳酸が老廃物として発生しますが、酸化機構では、乳酸がエネルギー源として活用されます。競泳選手がレースを全力で泳ぎ切った後、直ぐに、サブプールで泳ぎ続けるのは、乳酸を速く消費する為ですね。 で、酸化機構での最終的な生成物は、水になります。酸素が電子を受け取って、最終的に水が生成されるということになります。そして、たいていの水は、汗となって、発散されます。 因みに、有酸素性機構を説明する際に必ず出てくるクレプス回路(クエン酸回路)には、タンパク質も、炭水化物も、脂肪も、全てが関与しています。有酸素性=脂肪消費のみということではないのですね。