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化学の浸透圧について

浸透圧て、たとえば半透膜で溶媒と純粋を仕切ったとします。 溶媒には、のNaclを溶かして0.05 mol/l、25度とします。 このときの浸透圧は、0.05・ 8.31×10^3・298・2≒2.48×10^5[Pa] ですよね。 このとき、純粋から溶媒に対して、水分子が移動していくんですよね。なんで溶媒のモル濃度から計算しているのに、純粋の圧力と関係があるのですか? あと、純粋から溶媒へ、水が移動していっても、浸透圧(純粋の圧力)は不変なんですか?

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  • htms42
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回答No.9

#8の補足です。 #8では田丸謙二氏(日本化学会元会長、日本化学会化学教育部会元会長)の書いた文章について考察しました。その時、読み取り間違いをやりました。 >「高い蒸気圧を持つ純溶媒の蒸気は蒸気相を通しても(勿論半透膜を通る方が容易ならそれで移動するが)、より低い蒸気圧を持つ溶液の液面に凝縮して移動する。  「凝縮して移動する」という文章に引きずられてしまいました。凝縮することによって液面に差が生じるという読み取りになってしまいました。そうではなくて蒸気圧の違いにより圧力の低いほうでは吸い上げと同じことが起こって液面が上昇するのだという主張だったようです。別のページに凝縮という言葉を使っていない文章がありましたので気が付きました。 >高さが等しくしても、両者の蒸気圧は異なるから、蒸気圧の高い溶媒から蒸気圧の低い溶液へと分子が移動し、(勿論半透膜を通して移動してもよい)蒸気圧の低い溶液の液面の方が高い位置に移動し、両液面の高さの違いの間に存在する蒸気の重さがその蒸気圧の違いに相当したところで止まり、平衡になり、そこまで昇った液の重さが浸透圧に相当する。 凝縮によって高さに差が生じるというのはおかしいというのはすでに書きました。圧力差による吸い上げ効果だとするのはどうでしょう。やはりおかしいです。 #8と違った面から考えてみます。 U字状の容器を使うことにします。 片方(A)に水溶液、他方(B)に水、間に水だけを通す膜を入れてあるとします。 Aの水面が上がります。 この液面の上昇がBからの水の浸透によるものか、A、Bの液面に接する蒸気圧の差によるものかです。 (1)液面が外部に開放されている状態でも浸透圧現象は生じます。平衡蒸気圧は気液平衡が実現していない限り定義できない量です。開放空間では平衡は実現していませんから平行蒸気圧を基にした議論は成り立ちません。 (2)Aの方にぴったりとふたをしたとします。ふたは軽くて、滑らかに動くことができるピストン状のものだとします。ふたの外部は大気圧です。浸透圧現象はこの場合も起こります。おもりを載せていなければふたがないとした場合と同じです。液面が上昇します。この上昇にはもはや溶液の蒸気圧は関係して来ません。Bの方の蒸気圧(≠平衡蒸気圧)はAの溶液の濃度には無関係です。 浸透圧の場面で出てくる平衡は気液平衡ではなくて液液平衡です。膜の両側にある2つの液体の間での平衡です。英語版のウィキではファントホッフの式を導いています。 http://en.wikipedia.org/wiki/Osmotic_pressure 溶質が付け加わることで生じる化学ポテンシャルの減少(これを"entoropic effect"と呼んでいます)を圧力の増加で打ち消すことを考えています。 >The addition of solute decreases the chemical potential (an entropic effect), while the pressure increases the chemical potential, and thus a balance is reached. Note that the presence of the solute decreases the potential due to x_s being smaller than 1. 田丸氏は浸透圧の式(ファントホッフの式)Π=cRT が、蒸気圧降下のラウールの式 ΔP/P=x (xはモル分率)から出てくると主張しているようです。式の上での形式的な類似性だけで判断しているように見えます。 ・蒸気圧の変化の式の中の蒸気圧は平衡蒸気圧です。ある濃度の水溶液とそれに接する空間の中での蒸気との間に平衡が成り立っているとした場合です。したがって蒸気圧の変化Δpは別々に設定された2つの系で圧力を測定することによって決まるものです。濃度の異なる水溶液の上部の空間がつながっているという場面では平衡は実現しませんのでラウールの式を使うことはできません。 ・高校化学のレベルで浸透圧と蒸気圧降下をつないで考える必要があると主張しているのですから簡単につなぐ道筋があるということです。pは蒸気圧だから理想気体の状態方程式を入れれば浸透圧の式は出てくるということのようです。希薄溶液という条件はモル分率xと体積濃度cとの読み替えに必要だということになります。 これも形式論です。理想気体の状態方程式を使うことはできないのです。pは平衡蒸気圧ですからp、Tは気体・液体の共存曲線上のp、Tです。従う式はクラウジウス・クラペイロンの式です。理想気体であるとした時と温度依存性が全く違います。 (熱力学の教科書には確かに浸透圧と蒸気圧降下を結び付ける式というのが出てきます・・・導き出す道筋は高校レベルのものではありません。でもそれは浸透圧の場面に蒸気圧降下が直接顔を出す、浸透圧の生じる理由は蒸気圧降下であるという意味ではありません。別々に測定される現象が結びついているというだけです。共通の背景があるのかもしれないという考察なら意味がありますが片方が他方の原因になっているという結論を下すのであれば「???!」となります・・・共通の原因は混合によって化学ポテンシャルが下がるということです。それは混合によってエントロピーが増加するということと同じことです。)

nag_hoge
質問者

補足

結局浸透してきて、体積や浸透圧が変化しても PV = NRTの右辺は不変ということでいいのではないのですか?

  • htms42
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回答No.8

#6で引用されている田丸氏のサイトを読みました。 浸透圧についての説明がありますが、変な話の展開になっています。 > 何故同じ高さであった二つの液面がそのままじっとしていないで高さの差が出来始めるかと言えば、一つの見方からすれば,二つの液の蒸気圧が異なるからである。 高い蒸気圧を持つ純溶媒の蒸気は蒸気相を通しても(勿論半透膜を通る方が容易ならそれで移動するが)、より低い蒸気圧を持つ溶液の液面に凝縮して移動する。  こういうことが起こるためにはU字管(開放系)ではなくてO字管(閉鎖系)になっていなければいけません。液面の上が大気に開放されているという条件では起こらないことです。 >そのようにして二つの液の蒸気圧の差が液面の高さの差(h)をもたらし、その高さの違いの間に存在する蒸気からの圧力(dvhg、但しdvは溶媒の蒸気密度)に等しくなった時に初めて釣り合うことが出来,溶媒分子の浸透が止まるのである。 そこで初めて平衡が成り立つからである。つまり二つの液面の高さの差(h)の間にある液の重さが浸透圧、蒸気の重さが溶液の蒸気圧降下に当たるのである。  溶媒分子が溶液の存在する側に凝縮するということだけが液面に差の生じる理由であるというのであれば誤りです。半透膜は溶媒分子をどちらの向きにも通すことができるのですから凝縮が起こったことによる液面の増加を半透膜を通過することによって打ち消しにしてしまうことが起こります。溶媒分子はただ循環するだけになります。溶媒が濃いほうに移動して混合(希釈)が起こるという変化が卓越しているという押さえがなければ液面の上昇は出てこないのです。(熱力学での説明であれば混合が起こるのはエントロピーの増加の方向です。浸透圧はそれが膜の片方で起こるという現象です。) 蒸気圧効果についての指摘 >しかし敢えて言えば、溶質の存在によって液面での溶媒分子の数が減少しても、それだけで、そのまま蒸気圧が下がる理由にはならない。 (液面の一部をカバーしても蒸気圧は減るわけではない) のレベルと比べて浸透圧の説明のレベルがアンバランスです。

  • ORUKA1951
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回答No.7

No.1です。  自分の頭で考えてみようという気になるように書いたのですが、読まれてない様なので、これ以上説明するのは億劫なのですが・・  浸透圧、沸点上昇、凝固点降下の式を見ると気がつくように、すべてよく似た式です。 ・凝固点降下、固相と液相の間では常に粒子の交換が起きています。固相から液相に移動する時にエネルギーが必要ですし、逆に移動する場合はあまったエネルギーを放出します。系全体のエネルギーが一定なら平衡に達します。  液相中に他の物質(溶質)があれば、液相側から固相に移動する分子の数は減るため、エネルギーを奪って液相に移動する分子数が相対的に増えて、エネルギー収支が合わなくなり、温度が低下します。 ・沸点上昇 気相と液相の間で同じことが起きる。 ・浸透圧 これも同様、溶質が半透膜を通過できない  そして気体の状態方程式もその分子の数、(絶対)温度、圧力の関係も No.1もあわせて、イメージをきちんと理解しておくこと。

  • c80s3xxx
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回答No.6

とりあえず,こちらを読んでみましょうや. http://www6.ocn.ne.jp/~kenzitmr/page016.html

  • htms42
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回答No.5

#4の補足です。 #4にはたぶん反論が出てくるでしょう。 (B)ではなくて(A)でやるということです。 液面の高さの変化を見ているという反論です。 でもその場合でも浸透前の濃度を使っている限り浸透圧は濃度変化が起こっていないという場面でのものになります。考えられるのは「液面は上昇するが濃度変化は小さい」という場面を作るということです。 濃い方の溶液の液面にふたをするというところまでは同じですがおもりはのせません。小さな穴を開けてパイプを取りつけます。浸透が起こればパイプの中を液面が上昇します。濃い溶液の入っている容器の径に比べてパイプの径が小さければ濃度変化は無視できるのではないかという場面が作られたことになります。 その場合、 >純水から溶媒へ、水が移動していっても、浸透圧(純粋の圧力)は不変なんですか? に対する回答は「水が移動しても濃度がほとんど変わらないような装置を工夫すれば浸透圧は変わらないとしてもかまわない」となります。 液面の上昇というイメージの取りやすい場面を使いたい、浸透圧の計算式を使う時には濃度が変わってしまうと困る、という2つの事情の折り合いをつけるためにはここに書いた方法を採用するしかないでしょう。

nag_hoge
質問者

補足

なんかみんな難しく説明するのでよくわかんないですOTL 問題を解くことはできるんです。解法は暗記しているし、それでセンター化学も東大の2次も 通過できたし。でも本質的なことがわかっていないことに気が付いたから質問しました。

  • htms42
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回答No.4

#3です。 #3で書き洩らしました。補足です。 >純水から溶媒へ、水が移動していっても、浸透圧(純粋の圧力)は不変なんですか? この質問はその前に書いてある >このときの浸透圧は、0.05・ 8.31×10^3・298・2≒2.48×10^5[Pa] ですよね。 という計算式と連動しています。 この式の中に出てきている濃度は 浸透が起こっていないとした時の値です。 「浸透が起こって薄くなるのであればこの濃度を使うわけにはいかないのではないか」 というのが疑問の出どころだと思います。 浸透圧の計算式を使うときの浸透圧は #3に書いた(B)の方の圧力です。(A)の場合の説明しかないのに問題を解くときだけ(B)の意味での浸透圧になっているのです。混乱して当然です。 この違いに気が付いていない高校の先生も多いのではないでしょうか。 参考書でも説明がない場合が多いように思います。

  • htms42
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回答No.3

式の出どころではなくて水の移動についてのイメージから考えてみます。 自然界に起こる変化の中には変化の方向が決まっているものがあります。 代表的な変化は3つあります。 (1)温度の異なる2つの物質が接触すると温度の高いほうから低いほうに熱が移動します。 (2)2つの気体が接触したとき圧力の高い方から低い方に物質が移動します。(容器に別々に入っている場合は仕切り壁が移動します。) (3)濃度の異なる溶液(濃い食塩水と薄い食塩水)を1つの容器に入れると「混合」が起こって中間の濃度の溶液になります。濃い溶液は薄められ、薄い溶液は濃くなります。濃いほうから薄いほうに拡散が起こったと言うこともできます。 いずれの場合も「不均一な状態」が「均一な状態」に移っていく変化だとみることができます。この変化の逆が自然に起こることはありません。 「浸透圧」というのは(3)の変化のバリエーションになっています。 容器の中で濃度の異なる2つの溶液が膜を隔てて接触しています。 (イ)物質を通さない膜・・・2つの溶液はそのままです。 (ロ)物質を通すことができる膜・・・混ざって均一な濃度の溶液になります。                   (膜がないとした時と同じです。) (ハ)水だけしか通さない膜・・・水はどちらに行くこともできますが混合の起こる方向にいく水のほうが多くなります。濃い溶液を薄める方向の変化です。物質の移動が可能なのに濃度が変化しないということはありません。濃い方がさらに濃くなるという変化も起こりません。濃い溶液が薄くなるという変化が自然に起こる変化なのです。これが浸透圧の生じる仕組みです。 水の移動が一方向に起これば体積に変化が生じるだろう、液面の高さに変化が生じるだろう、液面に高さの違いが生じるのであれば圧力に読み直して表現することができるのではないか、というのがその後の考え方の流れです。 圧力に読み直す時、圧力の表し方に2つの場合があります。 (A)水が移動すると液面が高くなります。どこかで釣り合います。この時の液面の高さの差でその時の浸透圧を表すことができます。この時の溶液の濃度は浸透が起こって平衡が実現した時の値ですから初めに用意した時の溶液の濃度Coよりは小さくなっています。 (B)濃い方の溶液の液面にふたをしておもりを乗せます。浸透が起これば液面が上昇するはずですがふたに乗せるおもりを調整して(液面にかかる圧力を調整して)液面が変化しないようにします。この時の圧力も浸透圧を表しています。この圧力の値は濃度Coの時のものになります(液面の高さが変化しないということは濃度が変わらないということと同じです)。 浸透現象を見るときは(A)のほうがわかりやすいです。圧力の測定でいうと濃度の変化していない(B)のほうがわかりやすいです。2つの圧力は異なるというのは注意が必要です。 ここまでは式は関係しません。 この浸透圧と溶液の濃度とはどういう風に関係するのかが次の問題です。 濃いほど浸透圧は高いだろうということは一般的に言えそうですが具体的な値はといえば測定によるしか方法はありません。ただ濃度が低い場合(教科書では「希薄溶液」と書かれています)は理想気体の時に成り立つ式と同じ式が成り立つのです。溶けている物質(溶質)の分布の状態が気体の場合と同じようになるということから出てくるようです。(「薄い」の目安は0.1mol/L以下です。0.1mol/Lだとすると1molの体積は10Lです。気体1モルの体積に近い値ですね。溶質分子と溶質分子の間隔が気体分子同士の間隔と同じ程度になってくるのです。)

nag_hoge
質問者

補足

ああ、なんかこの説明を熟読していたらいまわかってきたような気がします。わかりやすいです。

回答No.2

「純粋」ではなく「純水」だよね(ニコニコ)。 おそらく、質問者は、わたしとは違って、《純粋》、ピュアな心の持ち主なのでしょう。 さて、 純粋ではなく、 純水の水分子が半透膜を通ってNaCl溶液の方に次々と移動したら、 純粋側の体積は、増えるだろうか、減るだろうか? 純水側の体積が減るとすると、NaCl溶液側の体積はどうなるだろうか? NaCl側の体積は増えるよね。 すると、純水側とNaCl溶液側の液面の高さに違いが生じる。 仮に、平行状態に達したときの液面の高さをΔhとしよう。 すると、NaCl溶液側と純水側とでは 圧力差Δp = ρgΔh が生じることになる。 圧力にρgΔhの違いがあるにもかかわらず、釣り合っている。 すると、 この圧力差と同等の何らかな力が純水側になければならない。 それは何かと言うと、 《浸透圧》と呼ばれる不思議な力。 あるいはこう言ってもいいのかもしれません。 濃度平衡に達していないから、純水はもっとNaClの側に移りたいのだけれど、 NaCl溶液側との圧力差の壁に遮られて、純水側の水分子は、もうこれ以上は、NaCl溶液側に移動することができない。 NaCl溶液側に移ろうとする純水側の力と、NaCl溶液側との圧力差が均衡している。 そして、 この時の圧力差を《浸透圧》と呼ぶ。 浸透圧は、NaCl側の塩分の濃度を薄めようとする力みたいなものなのですから、濃度は当然関係します。 ということで、ご理解していただけるでしょうか。 これ以上深い説明しようとしますと、熱力学などの本格的な知識が必要になってしまいます。 それは、 質問者が、大学に入って、物理化学や熱力学、統計力学などを学ぶまでのお楽しみということで。 ☆なんで溶媒のモル濃度から計算しているのに、純粋の圧力と関係があるのですか? ◇この質問には、上の説明で答えていますよね。 ここでいう《純粋(純水)の圧力》が何を意味しているのか、わたしには理解ができませんが。 ☆、純粋から溶媒へ、水が移動していっても、浸透圧(純粋の圧力)は不変なんですか? ◇平衡に達した時の何だか分からない力のようなものが、《浸透圧》です。 《浸透圧》は、流体の《圧力》のようなものではありませんよ。 《浸透圧》は動的な概念ではありませんよ。

  • ORUKA1951
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回答No.1

 ひょっとして浸透圧がなぜ起きるか、その理由・原理も知らないとかってことはないですよね。浸透圧も沸点上昇も凝固点降下も気体の状態方程式も・・・全部、同じ原理なのですよ。  ふたつの物質が接しているところ(溶液と溶媒、固体と液体、液体と気体、気体が壁にぶつかる)では、その物質の粒子の数(濃度・圧力)と速度(温度)に比例することもわかってますよね。  まさか習わなかったとかはないですよね。  半透膜に衝突する溶媒分子の数は、溶質が溶けているほうが少ないですよね。ぶつかった溶媒分子が膜を通り抜けるとすると、どちらへ向かって通り抜けるほうが多いですか? >あと、純粋から溶媒へ、水が移動していっても、浸透圧(純粋の圧力)は不変なんですか?  これは、いくらなんでも聞くまでもないでしょう。その前に「溶媒には、のNaclを溶かして0.05 mol/L」と自身で書かれているじゃないですか???溶媒が進入してきたら、この値は変わるでしょ!!!